変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。 前の記事:大きなカイコを作って愛でる > 個人サイト 海底クラブ >ライターwiki 手紙一通届けるためだけに、片道20キロの道のりを宇治へ!? 一年近くかけて少しずつ読み進めていた源氏物語を、今年の3月にようやく読み終わった。私は影響されやすい人間なので、読後には思考回路がすっかり平安貴族めいてしまった。庭がよく手入れされた、きれいな花が咲いている家などを見ると「お、ここには心ある人が住んでいるな」などと思ったりする(覗き見はしない) そんな状態でもいまいちピンとこないのが、前述の都・宇治移動問題だ。 源氏物語世界の終盤、光源氏が死去して、物語の主役が子の世代に移った宇治十帖といわれるパートでは、宇治に住む姫君のもとへ都の貴公子たちが足繫く通う。さらに下人を使って手紙を