バングラデシュの難民キャンプに逃れてきた16歳のロヒンギャの少女。彼女もまたミャンマー軍による性暴力の被害者だ PHOTO: ALLISON JOYCE / GETTY IMAGES ミャンマー西部ラカイン州に暮らすイスラム系少数民族ロヒンギャが、ミャンマー軍による激しい弾圧を受けている。兵士たちは、非道な殺戮と組織的なレイプを繰り返した後、彼らの村を跡形もなく焼き尽くしているのだ。 虐殺の生存者たちが事件の悲惨さを、米紙「ニューヨーク・タイムズ」に赤裸々に語った。 常に死の恐怖に怯えるロヒンギャ ある日、ヌール・アンキス(25)が暮らす村にミャンマー軍が突然、押し寄せてきた。アンキスは身の危険を感じて自宅で息をひそめていたが、兵士たちが家に押し入り、彼女に跪くように命じた。震えながら従うと、激しく殴打された。 ひとしきり殴られると、アンキスは別の場所に連行された。そこでは村中から集められ