昨年までパ・リーグ3連覇していたオリックスは今年、63勝77敗3引き分けの5位に終わった。 今季最終戦となった10月6日の楽天戦後のミーティングで、中嶋聡監督はこう告げた。 「責任とります。来年、監督をやることはないです。今年で終わらせてもらいます」 「え?」 選手たちは頭を殴られたような衝撃を受けた。宗佑磨はこう振り返る。 「もう、びっくりしました。『責任をとって辞める』という言葉が印象的すぎて、そのあとの話はあまり覚えていません……」 中嶋監督だけに見えていたもの 3年前の2021年、就任1年目だった中嶋監督は、長らくBクラスに低迷し、2年連続最下位だったオリックスを、25年ぶりのリーグ優勝に導いた。監督の力でこれほどチームは変わるのかと衝撃を受けた。 貫いたのは、選手のコンディションを第一に考えること。リリーフ陣は基本的に3連投することなくやりくりした。