ChatGPTの登場から1年が過ぎようとするなか、生成AI(人工知能)の主戦場はモデルそのものの優劣から、企業が実際のアプリケーションにAIをどう組み込むかという段階に移りつつある。企業が自前の生成AIを利用する鍵となるのが、クラウド大手が提供するAI開発プラットフォームだ。足元の業績では米Microsoft(マイクロソフト)が一歩リード。米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)と米Google(グーグル)はどう巻き返すのか。決算から各社の競争力を分析する。 「AIによって3ポイントの増収効果があった」。米国時間2023年10月24日にマイクロソフトが開いた2023年7~9月期決算の説明会で、同社のエイミー・フッドCFO(最高財務責任者)はクラウド基盤「Azure」の好調さがAIに支えられていると分析した。早くもクラウドにおいて生成AIが収益化の段階に