古代人類の行動が劇的に変化した生態学的な背景を探るため、研究者らはケニア、ナイロビの企業と協力して、かつて石器が発見された場所から約24km離れた古代の湖の跡を掘削した。ケニア国立博物館と地元オルドイニョ・ニョキエの人々の協力を得て長さ約140mの堆積物コアを採取。時間にすると約100万年分の歴史を取り出せたことになる。(HUMAN ORIGINS PROGRAM, SMITHSONIAN) かつて東アフリカで暮らしていた古人類は、約70万年にわたって安定した生活を送っていた。その技術と生存戦略はずっと変わらなかった。彼らは手近な石で作った単純な大型の手斧で、獲物を切り刻んだり、枝を切ったり、イモを掘ったりしていたと考えられている。 しかし今から約32万年前、ホモ・サピエンスの最古の化石とほぼ同じ時期に、人類の暮らしは大きく変化した。彼らは矢などの先に付けて使ったかもしれない、小型でとがっ