耳を疑うような発言が飛び出したのは6月6日のことだった。連邦議会(下院)の演壇に立ったメルケル独首相。「距離は離れているが、日本とドイツは親密なパートナー」。おもむろに対日外交の大切さを語りはじめた。「(国際社会における)日本の役割を評価している」。そう持ち上げたかと思えば、「ロシアを挟んで西にドイツ、東に日本」と親近感をアピール。さらに北朝鮮情勢に触れ、進まぬ非核化を懸念する日本を「理解でき
TTIPとは関係なく、EUではすでに長い間、デュポン社とダウ・ケミカル社が開発した「1507」という種類のトウモロコシの栽培をEUで許可するかどうかが議論され 残り2475文字
日本が米国とのTPPで揉めているのと時を同じくして、現在、EUも米国とTTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)で揉めている。 TTIPは、米国とEUが力を合わせて、アジアに対抗できる安定市場を作り、互いに利益を得るためのパートナーシップであるが、今のところ、熱心なのは米国だけのように見える。 いや、本当はそう見えるだけで、EU内でもTTIPの締結を心待ちにしている人たちはたくさんいるのかもしれない。 ただ、いろいろな事情でEUは躊躇している。というのも、EU内ではTTIPに反対の意見がかなり強く、諸手を挙げて賛成するわけにはいかないという複雑な状況になっているからだ。去年は、交渉開始すら、それが正式に宣言されるまで結構時間が掛かった。 すったもんだの末、ようやく交渉が始まったのが7月8日。しかし、交渉に携わっているEUの委員会は以来、その内容を公開しない。非公開の理由は、手の内を敵(米
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