最近、SNSを眺めていたり、オンライン・オフライン問わず交流をするような機会で、多くの人がAIの登場をポジティブに受け止めている声を聞く。「開発速度が格段に上がった」「今まで以上にたくさんのものが作れるようになった」「プログラミングがより楽しくなった」。確かにそれは素晴らしいことだと思う。でも、その一方で、なんとなくモヤモヤした気持ちを抱えている自分がいる。 私がソフトウェアエンジニアとして一番達成感を感じるのは、複雑な問題を解決できた時だ。OSSの難しいissueかもしれないし、本番環境で突然発生した謎のエラーかもしれないし、パフォーマンスが劣化した原因を突き止めることかもしれない。なぜこの問題が起きるのか、どこに原因があるのか、仮説を立てて検証を重ねて、ついに問題の本質を突き止めた時の興奮。そして、既存のコードと調和する美しい解決策を思いついた時の満足感。私にとって、プログラミングはパ