人間には「認知限界」というものがあります。認知限界とは、ハーバート・サイモンが提唱した情報処理能力の限界のことです。電話番号が単なる数字の羅列ではなく、ハイフンで小分けにされているのも、一度にまとめて覚えられる認知限界ゆえのことです。 組織において最も大切な認知限界は、「1人のマネジャーが何人まで部下を把握できるのか」ということ。これには諸説ありますが、おおよそ6人前後と言われています。ちなみに、チームとしてみた場合、多数決で半々に割れてしまい意思決定が不能にならないように、奇数の7人がベストという話もあります。ともあれ、マネジャーが把握できる部下には限界があるのです。 認知限界を超えたら、対象を小分けにすることによってまとめることで、全体を認知できるようにするのが基本です。組織でも同じで、例えば部下が10人いるグループは、5人ずつにわけて2人のマネジャーを置くことによって全体をマネジメン