東京電力福島第1原子力発電所の事故による日本の信用力低下が様々な形で露呈している。 ロシアのサハリンから日本に輸入されている液化天然ガス(LNG)タンカーの大部分が福島沖の放射能汚染を懸念してロシア側の指示で日本海経由で東京湾に運ばれている。日本海を南下し九州をぐるり一回りし鹿児島県の大隅半島の先を回っているという。 これはロシア側が運航しているLNGタンカーの例だが、日本の海運大手が運航する船も船員の大部分は外国人が運航の担い手であるため、原発事故のさらなる悪化などを契機に首都圏近海の航行を嫌がるリスクが予想される。 海運大手では、通常LNGタンカー1隻あたりの船員は30人を通常日本人6人、外国人24人の体制で運航しているが、外国人が東京湾への入港を嫌がる場合は、大阪湾に一度入港し、外国人の代わりに日本人が乗り込む計画を立てている。 ただ、プラザ合意以降の円高で海運業界は船員の外国人採用