クボタやヤンマーなど日本の農機メーカーがアジアで躍進。背景には食糧価格の上昇や新興国の購買力向上などがある。一方、国内の農業構造の変化への対応は大きな課題だ。 深刻な販売不振が続く機械業界。その中で例外的に活況を呈しているのが、トラクターやコンバイン(脱穀機)、田植え機など農業機械のアジア地域での販売だ。農機メーカーの業績は日本と欧米の需要減や円高の影響こそ少なくないが、成長市場のアジアでは事実上の独走状態で業績を伸ばしている。 農機最大手であるクボタの2009年9月中間決算は、連結売上高が前年同期比22.3%減の4446億3400万円。営業利益はほぼ半減とはいえ331億3200万円で、通期業績を上方修正した。 このうち、農機販売が好調だったアジアの売上高は同13%増の738億円。競合する井関農機やヤンマーも、アジアでの販売が好調だった。その好調ぶりは、相次ぐアジアでの増産対応にも見て取れ