『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』(サンクチュアリ出版) 東大卒の”こじらせニート”を自称するしんめいP氏による東洋哲学の超訳本『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』(サンクチュアリ出版)は20万部のベストセラーに。また『グラップラー刃牙』の板垣恵介氏による表紙が目をひく『史上最強の哲学入門』(河出文庫)シリーズの飲茶氏の著書は累計部数68万部を超えるヒット。その他、哲学者の千葉雅也氏による昨年4月の『センスの哲学』(文藝春秋)が5万部を記録するなど、話題の作家が増えているのが「哲学本」ジャンルだ。 哲学は書店では人文コーナーに該当する。だが、近年のヒット作はいわゆる堅苦しい印象はなく、タイトルも表紙もポップなものが目立つ。ビジネス書や自己啓発書、さらにはエンタメコーナーなど、ジャンルの垣根を超えてさまざまな棚に置かれることで、幅広い層の読者との出会いを作っている。 「より