調査員に探偵調査業務を任せての私の休日は冷え込んで寒い一日となりましたが、伴侶と共に奈良県へと向かいました。

今回の目的は、奈良市内に位置する大安寺にて開催されていた「笹酒祭り（大安寺 光仁会 がん封じ祈願法要）」に訪れることでした。

桓武天皇が文武百官を伴い、先帝光仁天皇の一周忌の斎を大安寺で行なわれたまれたという続日本紀の故事にちなむ行事で、早朝から法要、癌封じ祈祷、笹酒の授与が行なわれます。

太い竹筒に入れた酒を青竹の杯で受ける笹酒は、癌封じに薬効があるといわれています。光仁天皇は不遇な白壁王時代に、しばしば大安寺の竹林にて浄竹を伐り、酒を注いでお召しになり、中国の故事にいう「林間酒をあたためる」風流を催されて無病息災を保たれました。実に六十二歳という当時破格の高齢で帝位につかれ、七十三歳まで在位されたのです。この帝にあやかって悪病難病を封じ、健康に過ごそうと催されるのが笹酒祭りだそうです。

竹筒に入った温かい笹酒を着物姿の女性「笹娘」に振る舞ってもらい、美味しくいただきました。笹酒で身体もポカポカです。車で参拝された方には、御祈祷水笹水も用意されていました。

訪れる事の出来なかった家族には、境内で販売されていた御祈祷済の「長寿ささ酒」を購入して帰路につきました。

古都奈良の新春の風物詩「笹酒祭り」は、毎年１月２３日に開催されています。

大安寺

所在地：奈良県奈良市大安寺２－１８－１

アクセス：JR･近鉄 奈良駅より大安寺行き･シャープ前行き･白土町行きバス「大安寺」下車徒歩約８分