lynx   »   [go: up one dir, main page]

このページの本文へ

COMPUTEX TAIPEI 2025レポート 第48回

コンパクトPCを信号機に搭載し、ナンバーや違反をチェック?

水冷コネクターが日本製で結露が起きない! データセンター構築を簡素化するSupermicro「DCBBS」を見てきた!

2025年05月28日 14時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

COMPUTEX TAIPEI 2025のSupermicroブース

 COMPUTEX TAIPEI 2025では、Supermicroがブースを出展していた。データセンター向けのサーバーやHPCが並んでおり、まさに今回のCOMPUTEXのテーマとなる「AI NEXT」にふさわしい展示となっていた。

データセンター構築を効率化する「DCBBS」
水冷コネクターが日本製で結露が起きない?

ビルディングブロックソリューション「DCBBS」

 今回の展示で大きく目を引いたのが、データセンター構築を効率化する革新的なビルディングブロックソリューション「DCBBS」。AIおよびIT向けの液体冷却データーセンターを迅速に構築できるように設計されており、サーバーやサーバーやストレージ、ネットワーク、ラック、冷却システム、ソフトウェア、サービスまで、必要なすべてのコンポーネントを網羅している。

 特徴的なのが、空冷ではなく水冷を採用している点も挙げられる。これにより、空冷方式と比較して最大40%の消費電力を節約し、データセンターの専有面積も60%削減できるという。

 液体冷却には、冗長PCUとホットスワップポンプを備えた250kWの冷却液配分ユニット(CDU)を採用。冷却液分配マニホールドもSupermicro製となっている。そして、面白いのが水冷のコネクターにSupermicro製かつ日本製のものを採用しており、結露が起こらないという。

Supermicro製の冷却液配分ユニット(CDU)を搭載

水冷のコネクターにSupermicro製かつ日本製のものを採用。これにより結露が起こらないそうだ

 担当者によると「もともと水冷方式を採用した場合だと、大体エンジニアがタオルを持って走り回っていたんです。でも、結露が起こらず水も垂れないので、その必要がありません」とのことだった。

信号機に搭載して車のナンバーなどを認識?

「NVIDIA JETSON ORIN NX SYSTEM」

 Supermicroのブースでは、サーバーだけでなくAIPCも展示されていた。なかでも、小型タイプのパソコンにおいては信号機に搭載されている事例もあるそうで、AIを駆使してナンバーなどを識別しているとのことだ。詳細は不明だが、指名手配車や信号無視といった違反を見つけるのに便利なのだろうなと感じた。

MINI BOX PC

Core Ultra 9/7/5を採用するAIPCも展示されていた

 サーバーについては、NVIDIAのHGX B200×8構成のソリューション「LIQUID COOLED 4U NVIDIA HGX B200」や、1UでのBlackwellアーキテクチャーTensorコアGPUを搭載する「1U NVIDIA GB200」、8基のBlackwell Ultra GPUを搭載する「NVIDIA HGX B300 8-GPU」、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Editionを搭載する「NVIDIA RTX PRO SERVER」を展示。

「LIQUID COOLED 4U NVIDIA HGX B200」

「1U NVIDIA GB200」

「NVIDIA HGX B300 8-GPU」

「NVIDIA RTX PRO SERVER」

 そのほか、インテル Xeon 6プロセッサーを搭載したサーバー「X14 HYPER」、クラウドデータセンター向けのオールインワンサーバープラットフォーム「H14 CLOUDDC WITH DC-MHS」もあった。こちらはOCP DC-MHS準拠のツールレス設計により、迅速な展開とメンテナンスが可能だという。最大12基のホットスワップNVMEe/SAS/SATAドライブを搭載できる。

「X14 HYPER」

「H14 CLOUDDC WITH DC-MHS」

迅速な展開とメンテナンスが可能

 5ノード構成のマルチノードサーバー「3U5N MICROCLOUD」も展示。各ノードに1基のダブルワイドPCIe GPUを搭載可能で、CPUはAMD EPYC 4005/4004シリーズを採用している。

「3U5N MICROCLOUD」

 AIを駆使した製品や技術の開発・発展において、それを可能にするパソコンやサーバーは必要不可欠だ。COMPUTEXのテーマがAI NEXTだっただけに、今後もSupermicroはAIを発展させていくうえで要注目といえるメーカーだろう。

 信号機にSupermicroの小型パソコンが採用されているということも聞いたので、今後はこんなところにSupermicro!?というような事例も、増えていくかもしれない。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事
  • 角川アスキー総合研究所
Лучший частный хостинг