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「マンガ家」を含む日記 RSS

はてなキーワード: マンガ家とは

2025-05-21

日本未来予想図

### 1. “ハイテク遺跡”化とスクラップ経済

**旧インフラの『発掘』市場**

かつての高度な交通網・通信網が十分に保守できず、地方では故障した基地局新幹線車両を“掘り起こして”部材を転売する個人業者が台頭。半導体を取り出す「都市鉱山ビジネススラム定番職業に。

### 2. 超少子高齢社会が“観光資源”へ転換

**“百歳村ツーリズム”**

百歳人口密度世界一となり、海外医療老年スタートアップフィールドワーク目的で村ごと受託運営老人ホームが“生きた博物館”として見学料を取る逆輸入モデル

### 3. 残存技術者による「同人国家プロジェクト

**DIYインフラフェス**

電力・通信を自前でまかなうオタク技術者クラウドファンディングで“町内向けミニ発電所”を量産。コミケノウハウインフラ構築に転用し、自治体より早くサービスを復旧。政府が後追いで許認可を出す「公→私」逆転現象

### 4. 食文化の“省エネ化”

**出汁カプセル経済圏**

光熱費高騰で煮炊きが贅沢に。魚粉を超圧縮した“出汁キューブ”が主食扱いになり、食卓は湯に溶かすだけの流動食化。結果として味覚の微差を競うオタク層がガストロノミーを牽引し、“お湯割り職人”が登場。

### 5. “縮退メタバース”の普及

**帯域節約SNS**

ネット速度が不安定になる中、テキストベース+8bit音声のみの軽量メタバース復権昭和レトロドット世界若者の主ステージとなり、「現実ハードだがオンラインは8kbpsで優しい」という逆転。

### 6. 英語からアジア共通ピジン”へ

**コンビニピジン語**

輸入労働者高齢日本人意思疎通するため、ひらがな簡体字絵文字を混ぜた即席言語が広がる。やがてインドネシアフィリピンに伝播し“コンビニピジン”として逆輸出。

### 7. 政治レイヤーの“再藩主制”

**メガ企業領国化**

中央税収が細り、巨大企業道路補修や水道維持を肩代わり。結果としてトヨタ藩・ソニー藩・楽天藩など“企業領国”が自治権を持つ。住民は「どの藩に所属するか」を就職ではなく“帰属”として選択

### 8. 国防が“クラウドソーシング”へ

**ドローン傭兵DAO**

正規軍維持が難しくなり、個人オーナードローンスマートコントラクトで束ねたバーチャル傭兵団が離島防衛を請け負う。トークン配当で機体を共有保有する“戦争版NFT”が出現。

### 9. 都市部は“縦割りゴーストハウス

**エレベーター権の売買**

高層マンション維持費が出せず、上層階が無人化。1–10階は低所得者占拠20階以上はクリエイター格安アトリエとして使用エレベーター運賃が電動キックボード並みに課金制に。

### 10. キャリア教育の“原点回帰

**寺子屋AI家庭教師**

公教育が縮み塾も淘汰される一方、オープンソースLLMを使った“寺子屋AI”を町内で共同運営江戸時代さながらの私設学習所にハイテクが融合し、学習地域格差がむしろ縮小。

### 11. 文化輸出ではなく“文化流刑モデル

**漫画家流放プログラム**

海外スタジオ費用を持ち、日本で食えなくなったマンガ家国外アトリエに“流刑”する制度を創設。現地産業振興日本マンガ存続を同時に図る“負けて勝つ”クールジャパン2.0

### 12. 医療は“優待治験”が主流

**治験参加で治療費無料**

国家保険崩壊後、外国製新薬フェーズ治験日本全土で実施高齢者が参加して医療費を浮かせる“治験ツアー”が一般化し、治験成績優秀者には「ゴールド被験者カード」が発行。

### 13. 対外関係は“文化財質入れ外交

**国宝担保インフラ融資**

鎌倉大仏譲渡担保港湾を改修、浮世絵一括担保衛星打ち上げるなど、美術品がデジタル資産化され国際市場を回遊。やがてDAOが国宝を分割所有する“分散保護”へ。

### 14. 生活防衛としての“セルフ防災企業化”

**町内株式会社**

災害多発と公的補償低下を受け、自宅をリビングシェルター化した住民が“被災シェアリング”の株式を発行。豪雨で止まった地域に対し、家ごと貸し出し配当を得る“寡占シェルター市場”が発展。

### 15. “終わりなき地方創生”のエンタメ

**滅びゆく町実況配信**

「町が無人になる瞬間」をYouTuber24時間中継し、スーパーチャット遺跡保存費を賄う。人口ゼロ記念セレモニー国際的イベントに──“負の達成感”をコンテンツ化する逆転思考

2025-05-10

アイデア価値はない

アイデア価値はない。誰でも思いつくし、実行しなきゃ意味がないから」

……って、アホなこと言うやつ、ほんとによくいるよな。

でも実際は、アイデアにもちゃん価値がある。

実行力とアイデア、どっちも揃って初めて意味があるんだよ。

そもそもダメアイデアいくら実行しても、無駄なだけだろ。

アイデア価値があるって思ってるのは、実行しない人間だけ」

みたいなレッテル貼りもあるけど、俺は自分アイデア漫画にして、実際に稼いできた。

今描いてるシリーズアイデアが当たって、すでに数千万円売り上げてる。

けど、次はコケて売上が1/10になるかもしれない。

ヒット作を出したマンガ家でも、次回作が打ち切られるなんてよくある話だ。

どれだけ実績があっても、刺さるアイデアじゃなきゃ意味がない。

それだけ、アイデア作品命綱なんだよ。

あと、「アイデア著作権がない」ってのを「価値がない」と混同するやつ。

ほんとバカだと思う。

法的に保護されないのは、発展のために独占を避けてるってだけで、それと「価値があるかどうか」はまったく別の話だ。

2025-05-06

ホラー作家倫理観のなさ

X見てると、現代小説家特にホラー作家ってマジで倫理観なくて愕然とする。

どのアカのどのポストみても、冷笑冷笑冷笑の嵐。

だって社会がそうなってるんだから仕方ないじゃないですか(笑)みたいなことばっか言ってんのね、こいつら。

ホラーって逆に、少なくとも作家本人は人の生き死にについて冷笑的でなく、人間死ぬというのは重大なことであるという価値観を持ってるという信用がないと、まともに読めなくないですか?

女には人権がなくて男にはレイプ自由があると本気で信じてるマンガ家鬼畜凌辱エロマンガオナニーできるのか?って話。

とりあえず、SNS適応たこの手のホラー作家が死に絶えるまでは、私はホラーというジャンル全体を読書対象から除外します。自分の払った金がこういう人間を喜ばせることに耐えられないので。

2025-05-01

anond:20250501161543

マンガ家がマジメにひとつ料理研究して本当に美味しい作り方を見つけられる暇なんてあるわけないやん

他人レシピをいくつか拾って混ぜておいしー!って言わせてるだけ

2025-04-15

人気マンガ家「Xの画像全部消します。イラストも載せません。勝手に生成AIに使われたくないので。」

なお過去出版物は全てコピー済みのため消すだけ無駄な模様

2025-03-24

anond:20250324004139

ライオスエレンもっと「男らしく」描いたらどうなる? と昔、思索したが。

多分、売れないんだよな。

読者は自分と似たようなモラル感覚登場人物共感する。

から男女平等志向たこ時代においては、男らしい・女らしいキャラクターは避けられる。

「こいつのように、オレは男らしくはなれない・・・

挫折感を与えてしまいかねえない。

マンガ家編集にとっては売れることが第一から、そんなキャラ設計はやめた方が無難

でも面白いことに、少年少女モラル価値観形成したモノはなんだったかというと、

それもまたマンガアニメなんだよな。

2025-03-16

マンガ家は全員 ADHDである

そりゃ普通に考えてこんな割に合わない作業仕事にする時点で頭おかしいもんな

2025-03-14

anond:20250314010804

担当マンガ家先生スカートめくりのような“女性サービス”シーンを描いてきたら、編集者あなたは止めないの? たとえばさ。

2025-03-13

酒井まゆ高校時代漫画部立ち上げメンバーだったエピソード好き

と言うかそのエピソード漫画にして欲しいまである

ふつう漫画部的なコンセプトで

青春ものとしても日常系としても面白そう

ってずっと思ってるけど、漫画道的な漫画漫画とか自分体験の切り売り系は相当盤石な地位を築いてから漫画家辞め際じゃないかぎりそのあとめっちゃやりにくくなるからみんなやらないんだろうな〜

――プロマンガ家を目指したのはいつごろですか?

小学生ときから「いつかはマンガ家になりたい!」と思っていて、高校1年生の春休み、『りぼん』に初めて投稿しました。そのとき入賞できなかったのですが、その後もプロを目指してマンガを描き続けていました。通っていた高校にはマンガ部がなかったので、友人と同好会を立ち上げ、翌年には部に昇格してもらいました。みんなでトーンの削り方を練習したりイラストレーター画家個展を観に行ったり、向上心の強い子達が集まっていたので、とても良い刺激を受けたと今でも思っています

https://tablet.wacom.co.jp/article/drawing-with-wacom46

漫画家の自伝漫画とか漫画漫画自伝的なやつでなくても)大好きなんだけど、捨て身か大御所以外リスクあるからか貴重だよね

2025-02-19

障がい者専門風俗嬢わたし』が次の炎上地点になっている

https://pbs.twimg.com/media/Gj-0Lu5bUAAL6Dt.jpg

https://x.com/pchaning/status/1891428867815960895

作者は過去レイプ経験があった人だが、実体作品ではなくあくまでもフィクション

作者のプロフィール

イラストレーターマンガ家育児虐待モラハラ依存症PMDD自律神経・CPTSD・発達性トラウマトラウマ治療中(CBT→BCT)ADHD様症状改善

障害者男性専門の風俗嬢についての漫画で、現在炎上

長年風俗やってて障害者相手もしてきたけど、ほぼほぼクソ客だったしそんな甘いもんじゃない。女性障害者被害者や売る側にさせられるのに男は「買う権利」ですか。へぇー…

何だ‼️障害者専門って‼️風俗に来る客はどこの店もほぼほぼ障害者やろがい‼️

ホワイトハンズ系ね。障害者福祉の顔した売春斡旋

こういうの見るたび、女の障害者性犯罪に遭う危険に常に晒されてるのに、男の障害者はチンシコできない苦しみに悩んで超お気楽でまじ権力勾配クソすぎるなと思って憎悪が深まる。

女性障害者は性被害に遭うことが多いのに福祉に繋がらず苦しむのに、男性障害者になると「人の臓器を買って射精してこそ人間✨」ってなんだこの非対称性は…。

そうか。

障害のある女の子はいまだにペイレイプを受けとる中で、

障害のある男性は金で女体を買うことをこうも「それもまた“人間”だよネ……✨」って語られるワケか。

https://pbs.twimg.com/media/GkEOVHiaAAEX2Yt.jpg

はっきりと言う。これは福祉ではない。ただの売春だ。

なんで医療関係者とき感染源として扱う他人汚物を、男の性欲の話になると妊娠病気危険人権倫理かなぐり捨てて女の体で発散させることが人権だァってなるわけ?

涙を流してやっぱり女の体で発散することが人権だァっていう男障害者の為の風俗ってなんそれ

人身売買社会に影響されすぎだろ

ただでさえセクハラされがちな職業なのだからこういった話に看護師介護士などの職業名は出さないで欲しい

話の流れのためだとしても事実だとしても、これ以上看護師エロいとか性欲に寛容だとかイメージをもたれたくない

男性患者にも性欲があるのは仕方ないとして、それなら男性看護師増やして男性患者ケアをさせたらいいのでは。なぜ女側が理解してケアすること考えなきゃいけないんだろ。

涙は男の武器

買春すら「心温まるエピソード」として扱ってもらえる

………訳ないだろ💢

買春男は買春男でしかない。

2025-02-16

anond:20250216180327

そもそもデザインアニメゲーム現場ですでに使われてるから

日本語話者向けだとなぜか少ないので動画持ってきたやで

海外のだけど登場人物日本人なのでわかると思う。あとCCボタン押して字幕つけたら良い

Artificial intelligence, a tool or a threat for Japan's manga industry? • FRANCE 24 English

https://youtu.be/8D4kNb81VIE

 

日本漫画業界は、人工知能をどのように活用するかというジレンマに直面している。

一部の漫画家は、この技術によって労働集約的な仕事がずっと楽になると考えているが、他の漫画家は、自分たち作品AIによって違法コピーされたと主張し、盗作訴訟を起こしている。

国の文化庁インターネット上の海賊版マンガコンテンツ特定しようとするなか、皮肉にもAIを使ってーーー

日本マンガ家たちはAI自分たち芸術にとって道具なのか脅威なのか悩んでいる。特派員レポートする。

2025-01-18

ワンパターンの話しか作れないマンガ家もどきがうざい

下手に絵だけ上手いからなかなか消えないし、設定めちゃくちゃなのに流行りにカスってるせいでいつまでも原作つかないし、女々しい反応で信者に媚びて悦に入ってるし

ヒーローものばっかも、ゲーセンものばっかも、自我しまくるやつも、本当に描きたいNTRの片手間に適当に描いてるやつも、もうたくさん

不意に目に入るとクッソイライラする、ブロックさせろ

2024-12-14

好きなマンガ家師匠名前、どっかで目にした名前だなと思ったら無料マンガアプリで読んでた

古い任侠もの作品

ジャンル作風全然違うのに何か通じるものがあったんだなと感じる

2024-11-18

漫画ネームって実際は絵コンテとか下書きと呼ぶ方がふさわしいよなと常々思う

なぜネームと呼ぶんだ

綴りnameなのか?

とりあえずwikipedia見るか……

語源英単語name」の「指定する」と言う意味で、写植書体やQ数を指定するために、台詞を事前に抜き出しておく必要があったところから。つまり、個々の台詞に対して書体やQ数の指定をする作業本来の「ネーム」であり、そこから台詞のものネームと呼ぶようになり、ネーム作業効率化のために事前に用意するようになったコマ割りしたものラフな構図や台詞だけを描いたものまでもがネームと呼ばれるようになっていったのである。[要出典]

[要出典]か……

いかももっともらしい語源ではあるけれど

マンガの「ネーム」はいつから描くようになったのか? - Togetter [トゥギャッター]

先人のまとめがあった

1969年頃、「若草」で知り合った年上の漫画家志望者たち(担当さん付いてる)は、いつも編集部ネームを持って行ってました。当時の少女雑誌編集部はどこもそうだったかと。私は70年(中学生です)に別マ編集長に「次はネームで持ってきて」と言われました。

石ノ森章太郎マンガ家入門』(1965年)にもストーリーマンガを描く準備として、プロットシノプシスコンストラクションときて、コンテ(今でいうネームに相当)を作りましょうと書かれてますね。「物語の細部をかきこみ、コマわりまで完全にしましょう」「めんどうなようですが、この段どりが、もっと重要なのです」

昔だとやっぱりコンテって呼ぶケースもあったんだな

用例として信頼できそうなのはここらへんか

70年代ごろにはネームという言い方が定着してそうだなあ

本来ネームである「個々の台詞に対して書体やQ数の指定をする作業」は今もやっているのかな

漫画以外でやっていうる業界……デザイナーDTPとか……

詳しくない

死んだ概念かもしれない

複数人で分担するからこそ指定する必要があり、ひとりで作業が完結するならネーム(真)指定必要ない

デザイナーとかが活躍する業界仕事とか業務の流れを全くイメージできない 門外漢すぎる

生きている概念だとしてもネームとはもう呼ばないのかもしれないな

こういう「よく考えると何故そう呼んでいるかわけわからん名前」の語源を調べるの大好き

second(秒)とか なんで2ndが時間単位やねん、みたいな

minute(小さい単位)の次なる小さい単位なので2nd

ゆる言語学ラジオに対しては愛憎の念が入り混じる

おわり 日記

日本って自殺問題解決したことがなくね?

マンガ家先生も、炎上の引き金になるつもりはなかった、みたいに言って自殺したのにネット民はむしろ炎上悪化させた

自殺問題解決手段にならないのは、それ自体はいいことかも知れんが・・・

命がけの訴えを大勢が一致団結して見て見ぬフリするのは、モヤモヤするわ・・・

2024-11-12

anond:20241111183028

うーん、優先順位問題じゃないですかね。

 

フェミっぽいマンガ家がまさに、こんな人が支持されるのおかしい!皆目を覚ませ!みたいな感じで憤慨してたの流れてきたけど、

支持層にとってみたら、優先順位が「年収の壁を無くして手取り増やしてほしい」>>>「若い女不倫をしない清廉潔白な人がいい」というだけなのでは?

そして人が優先順位をどうつけようが、その人の勝手な気がするし、強制するものでもないと思う。だって逆もそうですよね。

自分優先順位を誰かに決めてほしくないですよね。(まさか自分自分で決めるが、他人自分の言うことを聞いてほしいなどという自己はいなかろう)

2024-11-09

マンガ描くってすごい

仕事が忙しくなくなってきて、子育てもちょい一段落してきたから、長年の夢、「マンガを描く」をはじめてみた。あとAIでいろいろできるようになったのも大きいけど。

短編アイデア練って、ストーリー組み立てて…ってとこまではサクっとできて、「イケるじゃん」と思った。

そこからネームに取り掛かってるんだけど、はや数ヶ月…。「ページのどこに何をどう描くか」というのはほんとに難しい。けどなんとかがんばってる。

ネームが終わったら、推敲して下書きして仕上げ…。いったい完成はいつになるんだ…。

そこで思うのは、偉大なマンガ家たちの真の偉大さ。特に高校生くらいか投稿してそのままマンガ家になってる先生たち。

高校生で絵がうまい」っていうのはたくさんいるだろう。しかマンガとして描き上げる能力って異次元能力で、20歳前後でできてる人たちって、ほんとすごい。

まあ大谷みたいなもんだな。何万人かに一人みたいな。

からでも、努力で追いつくぞ!

2024-11-04

音声作品レモン市場化が起きている話

ここ5年、DLsiteではASMR作品ブームが起きていて、同人売り場で最も多く発売されるジャンルは音声作品となっている。

まりにも発売されすぎた結果、2極化が起こっている。

かたやAIで絵を描いた(?)声優さん自身が、制作費0円で作品を発表。

かたや、著名なイラストレーターイラストを頼んで、著名な声優さんに頼んで、さらに特典までつけた豪華な作品もある。

下は0円、上は50万円前後かけて作品を作っている界隈になっている。

これをDLsiteでは「同人カテゴリ」と銘打って売られているのだから

マンガ家と違って、組織戦・資本戦・情報戦大前提の魔境で同人!?

と頭を抱えているのが、現状だ。

音声作品マンガと違って、3日に1回ペースで作品を発表できる人もいるため…はまれば、数億円稼げる世界でもある。

ところが、5年前の音声作品ブームを牽引してきた声優ライターイラストレーターコストインフレし、豪華なものだと「数千本売れないと回収できない」という厳しい世界になっている。(値引き合戦のしすぎで、千売れないと回収できなくなっちゃってる作品もあるけど、今回は割愛

既存の人気クリエイター作品を作ろうとするとお金がかかる…。

そこで「安く作ろう」「新人を発掘しよう」と言う流れから、ここ2年ぐらいはルーキーがたくさん出てきた。

だが、…これがレモン市場化を起こす原因になっている。

出演料の安い声優さんにお願いしたら、全く売れなかったり?

声優も絵も素晴らしいのに、シナリオライターだけはケチったために、赤字になってしまったり?

情報をしっかり仕入れないと、コストダウンが売上ダウンに繋がり、活動自体が危ぶまれ環境となってしまった。

売れているサークルさんは、サークル自身ビジョンがしっかりしてるか、全方向にお金をかけている。

一方で、赤字サークルさんは、参入することしか考えずに、作ったものがだいたい赤字になるシナリオライター声優さんに声をかけ…良くてもトントンダメだと数作品赤字を垂れ流し続けて100万円以上人赤字を出させながら「自分クリエイターだ」と言い張ってる人までいる。

結果として…クリエイターサークル格差が広がっている。

この事実サークルを始める人が知らないと、搾り取られて終わるレモン市場様相を呈している。

1年前までは、赤字でも作品を作ってくれる声優シナリオライターは重宝され

シナリオ買い取って!」

声優さんの穴が空いたから誰か出て〜」

好景気なやり取りをしていた音声作品コミュニティ

ところが、この夏辺りから「1文字2円キャンペーン」と銘打って声優ライターが値下げしながらXで宣伝して、眼前の仕事を探すのに、血眼になっている。

レモン市場化していた音声作品界隈が、そろそろ不況煽り・安物買いの銭失いに気づいてきて

20万程度で無理して作品作っても、赤字になるし理想とも程遠い」

「30万〜50万かけて理想作品作ったほうが、理想は叶うし、黒字にもなるかもしれないから、そっちを目指そう」

とみんな気づいてきた感じになってる。

レモン市場とは言いえて妙だよ。

腐ったミカンが見つかったら箱ごと捨てて、新品のきれいなみかんを買わないといけないからね…。

信用を失った界隈は、その一帯ごと切り離され、インフレについていける人だけが生き残る。

これが今DLsite拠点とする連中の間で起こってることさ

2024-10-27

少年ガンガン史上最も重要作品10

鋼の錬金術師」 荒川弘

ガンガン名前は知らなくてもこの作品を知らない人はいない。それくらいに大ヒットした漫画ガンガンのみならずスクエアエニックス漫画でこれほど売れた漫画は後にも先にも無い。

魔法陣グルグル衛藤ヒロユキ

初期連載陣の代表作、可愛いキャラクターシュールギャグに目が行きがちだが、伏線回収が見事で作者の構成力の高さが伺える

三度アニメ化され、今なおソーシャルゲームが出るくらい人気のある作品

ドラゴンクエスト列伝ロトの紋章

初期連載陣の超代表作、ガンガンを創刊から読んでた人は、ドラクエ漫画が読みたいから買っていた。ガンガンという雑誌はこの作品のためにあったといって良い

ジャンプで連載されていたもう一つのコミカライズ比較されつつもややマイナーながら、そっちがドラクエ名前を冠していながらほぼオリジナルなのに対して、ⅢとⅠの間の時代を描く正統派コミカライズ

南国少年パプワくん」 柴田亜美

初期連載陣の超々人気作品、これもアニメ化は続編含めて二回している。鳥山明っぽい絵柄で独自世界観を描いたギャグ漫画。後半は割とシリアス

ジャングルはいつもハレのちグゥ」 金田一蓮十郎

中期の人気ギャグ漫画、そこはかとなくウェットな人間関係を感じる内容だった。

後にヒット作を何本も出し、実写ドラマ化も果たした「昨夜はお楽しみでしたね」や「ライアー×ライアー」の金田一蓮十郎先生デビュー

ハーメルンのバイオリン弾き

初期連載陣の中堅作品、明らかなファンタジー作品なのに実在作曲家の曲が出てくる。ギャグシリアス温度差が激しすぎるがしっかり少年漫画していた。

「清村くんと杉野小路くんと」 土塚理弘

作者はともかく筆が早く、月間で100P描いて、さらには別作品原作も平行で務めてた。

ギャグシリアスも上手くて漫画力が高い。

作者はガンガンで連載しつつジャンプ赤塚賞も取っていて、その読み切りでちゃっかりガンガン連載作品宣伝もしてて、事実上ジャンプを蹴ってガンガンを選んだようなもの

その点でも漫画史で重要だと思う。ジャンプが(一時期とはいえ少年漫画界における唯一絶対王者ではなくなった転換点として

ながされて藍蘭島藤代健

人を選ぶラブコメ作品。信じられないくらいの長期連載作品でありもうそれだけで歴史として語る価値がある。

666サタン 岸本聖史

作風、作者の名前含めて連載当時、ジャンプ連載のNARUTOとの類似点が多くパクリじゃないかと騒がれた作品

実は岸本聖史NARUTOの作者岸本斉史双子の弟である

わくわくマンガ家への道 魔神ぐり子

思いついたので追記

もともとジャンプで言うところのヘタッピマンガ研究所枠のコーナーだったが、独自の切り口が人気になり、漫画の描き方漫画からエッセイ漫画になった異色作

作者の才能を思わぬ形で開花させることになったという点では重要作品だと思う

あと一作思いつかなかったけどソウルイーターかになるのかな

個人的にはライオンハートゆでたまご)とかの王道少年漫画雑誌を作りたかった痕跡重要作品として押したい

結局今はマイナー雑誌として一定矜持を持ってやってると思う。なろうのコミカライズ主体もそれはそれでしっかり需要あるし決して悪いことじゃない

2024-10-26

(続き)週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ25選(改訂版)

anond:20241026155116の続き

14.SLAM DUNK 作:井上雄彦 1990年42号 - 1996年27号

ハイキュー最終回を迎えた際、Twitter感想を漁っていたら、「なんでバレーしてるだけなのにこんなに泣けるんだろう」というファン投稿が目に入った。自分ハイキューで泣けるほどの感受性はとうに持ち合わせてなかったが、そこから数えて24年前にほとんど同じ気持ちを味わっていた。

井上雄彦作品通底するのは徹底したリアリズムである。彼が本作で行ったのは、本気でバスケットボールに挑む人間思考感情をつまびらかにするだけで面白くなるということの証明と、人気が出なかった時のため不良路線でも行けるような作風を選んだことだけである(当時バスケットボールマイナースポーツであったことに留意したい)。この結果、フンフンディフェンスを除くあらゆる要素が後世のスポーツマンガにリアリティ基準点をもたらすこととなった。

桜木花道バスケットマンに変貌するたった4ヶ月の物語は、命のやりとりや世界が終わることよりも一本のシュートの成否の方が遥かに切実で重要問題になりうることを、今なお我々に伝えている。

15.るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 作:和月伸宏 1994年19号 - (ジャンプSQで連載中)

講談社1970年代末期には後発のジャンプマン業界盟主地位を明け渡しているわけだが、それを奪い返す最大のチャンスが90年代後半に訪れた。DB幽白スラダンといった作品が終了した暗黒期のジャンプを、金田一はじめの一歩GTOを擁するマガジン苛烈に追い上げ、ついには発行部数で逆転したのである

その中で強引に看板作品祭り上げられ、ジャンプ屋台骨を支えることになったのが本作だ。後に和月伸宏は「次につなげたい」という気持ちで描いていたと語っている。明治という激動の時代の中で不殺剣士・剣心が刀を交える相手は、旧時代に未練を持つ者や、新しい時代の荒波に飲み込まれた者たちであった。黄金期と暗黒期の狭間で奮闘した本作のありようは、皮肉にもそこに重なって映る。

ワンピナルトが出てくるまでを空白期間にせず、少年マンガ誌の代表というジャンプアイデンティティを守りぬいたのは同時代の誰も比肩できない功績だ(幕張封神演義BOYSにこの役割代替できたか考えてみてほしい)。現代ジャンプ読者はもっともっと本作に感謝すべきだと、佐藤健超人的なワイヤーアクションを眺めながら思うのである

16.セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 作:うすた京介 1995年52号 - 1997年40号

連載終盤、もはや燃え尽きる寸前だったといううすた京介は後年、「マサルさんシュールではなく、ベタシュールに見せていただけ」と語っている。自分を含め、多くの読者は同意しかねるだろう。彼が未来永劫に参照点となりうる新たなベタを作り上げたことに疑いの余地はないからだ。

本作はギャグマンガでやってもいいことの範囲を大幅に拡大した。キャラクターの行動原理なんてなくていい。話の展開は唐突でいい。絵柄は毎ページ変わっていいし上手くなくていい。読者が知らなさそうなパロディだって入れてよいのである現代観点では至極当然と思える要素を2年弱、全7巻に惜しげもなく詰め込んだ。

彼の次回作(ピューと吹く!ジャガー)ですらも、ついにその革新性を更新することはなかった。90年代にうすたに憧れ新人賞に応募した有象無象ワナビー達も誰一人として出来なかったことを考えれば少しは気が休まるだろうけども。

17.遊☆戯☆王 作:高橋和希 1996年42号 - 2004年15号

闇の人格を持つ主人公によるダークヒーローものというコンセプトで始まった本作は、ほどなくしてマジック&ウィザーズという架空TCGを中心にした物語に変化した。この変化が、数十枚の紙束を並べる行為を、玩具ゲーム業界において最も存在感のあるエキサイティングな遊びに位置付けることになる。

コナミでは社内の遊戯王関連の部署をしばしば「造幣局」と呼ぶそうだが、紙を刷って売上1兆円に到達するコンテンツなど他に存在しないことの証左である。こうした状況に、高橋和希の優れたキャラクターデザイン、ストーリー構成が大きく貢献したのは言うまでもない。ゲーム友情を育むツールになりうると示し、メディアミックスの力を世に知らしめた功績は間違いなく彼のものだ。

18.ONE PIECE 作:尾田栄一郎 1997年34号 - 連載中

世界で最も多く発行された単一作者によるマン作品について何か語るべきことがあるだろうか?まだ言及すべき余白が。本作のように自然カテゴライズを避ける作品というのは極めて少ない。友情、夢、自由、強さという最もありふれたテーマに挑み、ついにそのすべてを超然と飲み込み描き切ろうとする本作を何らかの箱に入れて理解するのは難しい試みに思える。

毎週月曜日ワンピを読んで喧々諤々と考察できる世界に我々は慣れ切ってしまった。30年間マン業界の頂点に君臨する男がいるという現実に。一定年代以上の人間にとって、本作の終わりがジャンプという雑誌終焉に見える人がいても無理のないことだ(今ワンピの次に長寿連載しているのはハンタを除けば2019年連載開始の夜桜さんである!)。ルフィ尾田栄一郎という二人の男の、幼少期から練り上げた夢の果てを世界中が見届けようとしているのだ。我々がこうした光景にふたたび立ち会えるかは疑わしい。

19.HUNTER×HUNTER 作:冨樫義博 1998年14号 - 不定掲載

幽白は極めて質の高い作品でありながら、冨樫義博が抱える巨大なアイデアの数々を収めきれた作品ではなかった。それでも仙水編と、その後に異例の月一で掲載されたレベルE前人未踏領域に踏み込んだ彼は、自身4作品目の連載においても既視感のある展開とご都合主義執拗なまでに避け続けた。彼の描くキャラクター達は自身が取れる最善の選択を積み上げた末に、我々が期待する最善以上のドラマを生み出す。幾度もの休載を挟みながら。

「今週の『HUNTER×HUNTER』は休載いたします」の表記(今はこれすらなくなったが)を昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらぬ平常心で見られるようになってもなお、自分に限ってはこんな感じであった───「HUNTER×HUNTER最終回を読める可能性があるというだけで、どんなクソみたいな人生でも生きる理由が生じる」

いまや冨樫は少しずつ体調を取り戻し、我々は一時期とは比べ物にならないほどコンスタントに彼の創り出す世界に触れることができる。何百何千もの作品ジャンプにおいて連載され、本作に近い作品、それ以上のものを期待し続けてきたが、その度に彼の偉大さを突き付けられるだけなのだろう。

20.テニスの王子様 作:許斐剛 1999年32号 - (ジャンプSQで連載中)

前例のないテニスマンガでの成功女性読者の流入クール生意気で強い主人公像、菊丸が分身して以降のテニヌ...といった誌面上で読み取れる新規性だけでは、本作のもたらした文化のごくごく一部しか語りえない。

1000曲近いキャラソン、出役としての役割を求められる声優たち、2.5次元文化の源流かつ若手俳優登竜門としてのテニミュ...現代における狭義のオタク文化の根を辿れば、必ずテニプリが残した功績にぶち当たる。「推し」という文化が、人間を描くあらゆるコンテンツ侵食して久しいが、許斐剛が生み出した世界は、ジャンプで築き上げられたあらゆるファンダムの中でもっとも複雑で永続的な強度を保ち続ける、史上最も「推す」に値する文化であり続けている。

21.NARUTO 作:岸本斉史 1999年43号 - 2014年50号

すみませんほんとに書くことが思い浮かびませんでしたでも世界的にマン文化を広めた功績は鳥山に並ぶと思ってますマジで

22.BLEACH 作:久保帯人 2001年36・37号 - 2016年38号

まりに多くの言及がこの作品になされ、そのどれもが口をそろえて言う。「描き分けが上手い...絵の引き算が上手い...ルビ振りのセンス...久保帯人中二病...ストーリーが薄い...」これらすべてはもちろん真実だ。

連載中、ワンピナルトブリーチの三枚看板最後尾というポジションが崩れることは一度もなかった。果たしてこの評価妥当だったのかは分からないが、少なくとも我々ネット民久保帯人センスバカにし過ぎたことに対し大いに反省すべきところがあるのではないだろうか。海賊忍者のような明確なモデルがいないのに、久保帯人はどうしてあれほどまでに洒落キャラクターセリフ回しを無尽蔵に生み出せたのか、系統立てて説明できる理屈は未だ見つからない。もしその答えが彼の脳内しかないとするならば、我々は本作を源流に大いなる歴史が作られていく可能性を認めなくてはならないだろう。

23.DEATH NOTE 作:大場つぐみ原作)、小畑健作画2004年1号 - 2006年24

デスノートという作品複数の点で極めて例外的成功を収めた。肉体的攻撃を伴わない心理戦、一切の引き伸ばしをしない、公権力宗教的崇拝、欠点の無い主人公ゴシックキャラ造形、ダークヒーロー、死亡エンド...

本作に散りばめられたこれらの要素は、すべて従来のジャンプ漫画では邪道、あるいは不要とみなされてきた要素であった。このような野心的な作品メディアミックスにおいても成功を収め、国民の誰もが知る作品となったのは驚異的だ。この作品が出たことは心理戦を描こうとする後世のマンガ家にとっては悲劇かもしれない。夜神月ほど賢く、悪どく、魅力的なキャラクター矛盾なく作れる人間大場つぐみくらいしかいないのだから

24.鬼滅の刃 作:吾峠呼世晴 2016年11号 - 202024

2010年代ジャンプを購読していた人間はみな共通してうすぼんやりとした不安を抱えていた。「ワンピの連載終わったらジャンプってオワコンじゃね?」

ジャンプの終わりという、週刊少年マンガ誌という形態の終わりと同義に思える未来を避けるべく、集英社は読者以上に血眼になって後継者を探し求めた。しかし我々の期待も空しく、トリコ暗殺教室ヒロアカソーマブラクロ約ネバドクスト呪術といった平成末期の傑作たちすらも、尾田栄一郎が築き上げた領域には辿り着けなかったように見えた───ただ一つの例外を除いては。

家族、友人への愛」「困難を乗り越える強さ」という普遍的テーマフォーカスした吾峠呼世晴の連載デビュー作は、あらゆる世代へ届く成功を収めた。特に劇場版無限列車編』は社会現象化し、国内興行収入1位を達成するなど、経済的にも文化的にも大きなインパクトを残すことになった。

出版業界の衰退、コロナ禍、趣味多様化といった逆境の中で、マンガが世界的なムーブメントを引き起こすことがまだ可能である証明した本作は、令和を生きる日本人心象風景に残る新たな「国民マンガ」として、時代に選ばれたのだ。

25.チェンソーマン 作:藤本タツキ 2019年1号 - (ジャンプ+で連載中)

ひとりのスター存在プラットフォーム価値定義することは古今ジャンルを問わずあることだ。ダウンタウンの登場がお笑い養成所という存在メジャーにしたように、米津玄師の登場がニコ動文化オーバーグラウンドものにしたように。

2014年に創立したジャンプ+というプラットフォーム目的である「紙とデジタルの垣根をなくし才能を育てること」が名実ともに達成されたのはいつだったのか?それは初めて本誌とジャンプ+両方でスターとなった人間の登場によって定義付けられる。

かつて秋田の片田舎から新都社に「長門は俺だ」という名前投稿していた少年は、その衝撃的なストーリー展開で我々を魅了する存在となった。ファイアパンチ以降、ジャンブ+はあらゆるWebコミックサイト、いや雑誌を含め、もっとも野心的な作品を読める場所ひとつとして認知されるようになった。

藤本タツキの本誌への到着は新たな才能の鉱脈インターネットに求める時代の始まりを告げ、媒体の違いというものマンガの面白さになんら本質的な影響を及ぼすことはないという事実を我々に突き付けたのだった。

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ25選(改訂版)

anond:20241012181121週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20

↑を書いた増田です 適当に書いた増田がしばらく見ないうちにブクマめっちゃ伸びてて派生増田もめちゃくちゃ出ててビビった。ただのおじさんの与太話にいろいろ意見をくれてありがとう

みんなのコメントの中には恥ずかしながら読んでなかった作品もあったくらいで、今週はネカフェKindle50%還元セールでいろいろ読み返してました

選考基準について少し補足すると、ジャンプという雑誌の在り方への影響度がとにかく重要だと考えてます。売上とか人気とか社会的影響考慮はしてますが、あくまで付随する要素に過ぎません。

ブコメやXで結構言及されてたのを見て思ったのは、選評を雑に書きすぎて自分の考える重要性が伝わってないところが多かったのと、20選だとさすがに網羅出来てないなということ。もともと個人的メモ書き程度に書いたものだったのですが、色々な意見を取り入れた25選にして、一人一作縛りもなくして、選評ももうちょい見栄えするようリライトしてみました。これが現時点でのベストだと考えているので、もう異論は取り入れません。

1.ハレンチ学園 作:永井豪 1968年創刊号 - 1972年41号

月2回刊で始まった少年ジャンプ創刊号わず10万5000部しか出なかった。その9年前のサンデー創刊号が30万部、マガジン創刊号20万5000部だったことを考えると、その始まりが実に静かなものだったことがわかる。

そんな中、大家永井豪が描いたこ作品の絶大な人気がジャンプの売上に大きく貢献したことは言うまでもないが、それ以上に重要なのは、この時点で「読者が面白いと思うことなら何だってやる」という編集部方針は明確であったこである

過剰ともいえる性描写教職への徹底的な批判からなる本作は、当時の基準でも極めてラディカルで挑発的な作風であり、批判に晒され続けた。しかし、競争原理に基づき、常に読者の方を向いた雑誌を作るという編集部意向が、この作品を存続させた。後に「アンケート至上主義」という形で現代まで続くことになるジャンプの強固なアイデンティティは、本作の成功とともに形をなしたのである

2.男一匹ガキ大将 作:本宮ひろ志 1968年11号 - 1973年13号

頭文字D湾岸ミッドナイトのようなクルマ系のマンガが下火になったのは、若者が誰もスポーツカーに乗らなくなったことが原因のひとつであるという。頷けるところもあるが、じゃあ不良、ヤンキー番長と称されるような若者なんてもっと絶滅危惧種なのにどうして彼らをカッコいいものとして描くマンガは何作も出続けているんだ?東リべのような大ヒットも未だに出ているのに。

思うに、我々の脳には義理人情、泥臭さ、そして熱さを欲する部位が生まれつき備わっているのだ。そしてこうした要素を最も効果的に表現しうる分野が不良漫画であると見抜いたのは本宮ひろ志最初であった。

ストーリーは完全にご都合主義で、キャラクター一貫性もまるでない本作は、しかし「男の強さ」を描くという一点のみにおいて全くブレることはなかった。どんなに反社会的人間でも、腕っぷしと強靭精神と仲間への思いやりさえあればクールに映るという価値観は、フィクションにおいての(もはや誰も意識すらしなくなった)お約束として今なお残り続けている。

3.こちら葛飾区亀有公園前派出所 作:秋本治 1976年42号 - 2016年42号

ジャンプ国民マンガ雑誌とみなされる要因はどこにあるだろうか?40年間一度も休載することなく駆け抜けた秋本治デビュー作は間違いなくその一つであろう。

当初は型破りな警察官両津勘吉ドタバタを描くコメディとして始まった本作は、その時代サブカルチャー政治経済情勢を積極的に取り込むことで、高度経済成長期以降の近代化していく日本風景を余すことなく取り込んだ作品となった。

浮世絵江戸庶民たちの風俗を映し出す史料であるように、こち亀が織りなす物語昭和から平成にかけての日本人の最大公約数的な心象風景を巧みに映し出した。いまや日本から失われつつある中流庶民日常を、我々は全200巻からなる亀有の小さな派出所日常にしみじみと感じ取るのだ。

4.リングにかけろ 作:車田正美 1977年2号 - 1981年44号

もともと硬派なボクシングマンガとして始まった本作は仁義兄弟愛をベースにした極めて現実的作風で、決して圧倒的な人気作とは言えなかった。しかし、あしたのジョー下位互換になるくらいなら無茶苦茶やってやる、という判断のもと路線変更し、過剰さと大袈裟さを極めたことで人気を博し、史上初の最終回巻頭カラーとして、ジャンプ史にその名を刻むこととなる

───という、教科書的な本作の功績だけが、本リストに入る理由ではない。重要なのは本作が男一匹ガキ大将(=根性と漢気)、侍ジャイアンツ(=超人能力)の要素を意識的に再生産していることである車田正美を源流として、ジャンプ的な文脈を後世の作品が重ね合わせることでより濃くしていく流れが明確になる。我々の知るジャンプは全て車田正美以後なのだ

5.コブラ 作:寺沢武一 1978年45号 - 1984年48号

時代作家に比べ、寺沢武一デビュー作の視座は群を抜いて高かった。スペースオペラ世界観から引用した本格的なSFアイデアの数々。高い等身で描かれ、まるで映画のようなポージングセリフ回しで魅せるセクシーな男女たち。幾度もの休載はさみつつも、本作はユーモアとカッコよさと強さをコブラという一人の男の中に共存させるという偉業を成し遂げた。

登場人物も読者も無垢10代の少年でなくてはならないという近視眼的な幻想と、ジャンプ作家絶対コンスタントに週刊連載をしなければならないという既成観念を、葉巻を加えた気障な宇宙海賊サイコガン──精神力をエネルギーに変えるアイデア寺沢が生み出したものだ──は易々と破壊したのである

6.キン肉マン 作:ゆでたまご 1979年22号 - (週プレNEWSで連載中)

リングにかけろ確立したバトルマン路線を、当時の少年たちが大好きだったプロレスに絡めることでさらなる高みへ導いた作品。いわゆる「友情努力勝利」という実際にはジャンプ編集部の誰も公言したことのないらしいパブリックイメージ単独で築き上げた。にもかかわらず、本作は国民作品とはみなされておらず、犯罪的なまでの過小評価に甘んじていると言わざるを得ない。マジでなんで?絵が下手だから嶋田SNSの使い方が下手だから

キン肉マンマンガとしてではなく文化的重要なのだと主張する類いの人間がいるが、そいつらの目と脳にはクソしか詰まっていない。ゆでたまごは絵の巧拙クオリティ関係しないことを証明し、あらゆる世代の男たちにマンガ熱狂する勇気を与え、信じがたいほど面白い作品を描いた。この作品を嫌う人たちもまず冷静になり、理解しようと試みるべきだ。

7.Dr.スランプ 作:鳥山明 1980年5・6号 - 1984年39号

鳥山明訃報を聞いた日、Kindleで買ったまま放置していたDr.スランプの1巻を読んでみた。久しぶりに読む本作はきっと悲しいほど古く感じるだろうと思っていたが、実際のところiPadの画面に映るペンギン村の住人達は今も新鮮味をもって感じられた。

本作は後にDBドラクエで知られることになる鳥山明がその才能の枝葉を伸ばし始めた作品である───と書けたらどれほど楽だったろう。枝葉どころかこの時点で大樹の幹である

言語以前の本能領域に鋭く迫り来る現実味を携えた絵は存在するが、そうした絵を毎週16ページのマンガで成立させる人間鳥山明以外には存在しなかった。頭の中にBlenderが入っているかのような立体的なデフォルメは、我々の住む現実世界とは違うところにもリアリティというもの存在しうることを示し、「マンガのための絵」であった劇画調を衰退させる最大の要因となった。

8.キャプテン翼 作:高橋陽一 1981年18号 - (キャプテン翼WORLDでネーム連載中)

Jリーグ創立の流れを生み出したともされる本作がサッカーマンガ界に残した遺産はなにか?もしかたらこのような問いの設定自体が誤っているようにも思える。高すぎるキャラクターの頭身、大真面目に繰り出される荒唐無稽な技の数々が目をくらますかもしれないが、高橋陽一が一貫して表現たかったのはひたむきな少年たちが織りなす爽やかな青春であって、こうした要素は他作品にも見られるものだ。彼がサッカーという題材を選んだのは単に「野球マンガはありふれているから」という理由だ。本作は期せずしてサッカーマンガというジャンルの中心に祭り上げられたに過ぎないのだろう。

それでも、我々はこの巨星に感謝するほかない。この作品が無ければサッカーを始めていなかったであろう日本中、いや世界中の少年たちが、みな大空翼という一つのアイコンに夢中になっていたのだ。マイナースポーツひとつに過ぎなかったサッカーメジャークラスに引き上げ、軍国主義に基づく根性論を相対化し、ひたむきにボールを追いかける楽しさを私たちに初めて教えてくれたのはこの作品だったのだ。

9.北斗の拳 作:武論尊原作)、原哲夫作画1983年41号 - 1988年35号

元増田を書いたときブコメ欄は「ぼくのはじめてのジャンプ」にまつわる涙なしでは語れない思い出たちで溢れかえったわけだが、はてブに入り浸る層の平均年齢を考えれば当然のことである

自分のようなおじさんにとって涙なしでは語れない系マンガの筆頭に位置するのが北斗の拳である1980年代中盤というのは、親しみやすいポップ路線と男臭い劇画路線がちょうどクロスオーバーする時期であった。今のメインストリームがどっちかは言うまでもないが、自分にとっては線が太くてむさ苦しい絵柄こそが少年ジャンプ原風景だった。

強くてカッコいい大人の男が弱肉強食戦場で己の命を懸け闘う...そんなジャンプ初期から続く系統の最高到達点かつ袋小路が本作である。このようなマンガ流行時代は二度と来ないとわかっているからこそ、特別な輝きを放ち続けるのだ。

10.きまぐれオレンジ☆ロード 作:まつもと泉 1984年15号 - 1987年42号

かわいい女の子を見るためにマンガを読む者と、そうでない者がいる。どちらがいい悪いということはないが、少なくとも創刊してしばらくのジャンプは前者に見向きもしない雑誌であったのは確かだ。うちには高橋留美子はいないんだよ、といった具合に。

きまぐれオレンジ☆ロード申し訳程度の超能力要素を除けば、一貫して思春期男女の甘酸っぱい三角関係に焦点を合わせ、かわいい女の子日常が描かれているだけだ。それのなにがすごいのか?別にすごくはない。ただ、エロくもなく大したギャグもなく荒唐無稽な展開もないふつうの男女の日常需要があることに、誰も気づいてない時代があったのだ。

まつもと泉は早くに体調を崩したこともあり、これ以降影響力ある作品を生み出すことはできないままこの世を去った。それでも、彼の鮮やかなトーン使い、歯が浮くようなセリフ回し、そして"かわいい女の子"以外に形容する言葉が見つからない鮎川まどかキャラデザを見返すたび、これをジャンプでやってくれてありがとう、と思わずはいられない。

11.ドラゴンボール 作:鳥山明 1984年51号 - 1995年25号

鳥山明が死してなおこの先何度も繰り返される問いだろうが、ドラゴンボールよりもワンピナルトの方がどれほど優れているのだろうか?そしてその答えを誰もが知っているのは何故だろう?これらの問いに対してどんな議論がなされようともすべて的外れ無意味である。それはこの作品が頂点だからだ。

鳥嶋和彦意向により、本作はバカげた後付けの設定や引き伸ばしをせざるを得なかった。それでも、マンガ金銭を生み出す道具と見做す人間たちのあらゆる商業的な意図を超えて、本作はそれ以前、以降に掲載されたあらゆる作品を軽々と凌駕する金字塔となった。

11年に渡る孫悟空冒険をもって、鳥山明日本マンガ文化世界最高のものであるという事実を叩きつけ、自身手塚治虫赤塚不二夫つげ義春萩尾望都藤子F不二雄、高橋留美子と並び立つ歴史上最高のマンガ家の一人であることを証明したのである

12.聖闘士星矢 作:車田正美 1986年1・2号 - 1990年49号

車田正美リンかけ過去ジャンプ作品再生産を初めて試みたと述べたが、それを自分自身作品でやった人間も車田が最初であった。自身のやりたいことを詰め込んだ男坂が衝撃的なまでの不人気に終わった反省から、彼は自身の原点に立ち返りつつもよりスケールを拡大した再生産をやることを決めた。

彼はギリシャ神話宇宙子供向けと大人の女性向け、劇画プラモデルといった要素を交互に行き来しながら、自身が積み上げた様式美世界前人未踏領域まで押し上げた。聖闘士に同じ技は二度通用しないが、我々読者は何度でもこのパターンを欲してしまうのだ。

13.ジョジョの奇妙な冒険 作:荒木飛呂彦 1987年1・2号 - (ウルトラジャンプで連載中)

ある一定世代人間からは、ジョジョという作品はいつも巻末に掲載されている時代遅れな絵柄のつまら作品という評価が下されることがあり、そこには50%事実と、50%の誤った認識が含まれている。

荒木飛呂彦の絵柄が彼の見た目と同様あまり本質的な変化がないことについてはその通りだ。だがいくら彼より本誌での掲載順が上であろうと、革新性・才能・実験精神という点で彼より優れた人間果たして何人いただろう?

幽波紋と、理不尽能力値のインフレを伴わないバトル描写は、彼が残した功績の中で最大のものであるキャラクターが持つ能力を、作者の演出の道具として使うのではなく、自律したキャラクター同士の駆け引き領域に落とし込むことに成功したのだ。

我々はフィクションの中での整合性を厳しくジャッジすることに慣れっこになっているが、それに耐えうるものを初めて生み出したのは荒木だった。彼以降、マンガを読む行為は絵と吹き出し表現された作者の脳内世界をくみ取る作業ではなく、自律したキャラクターたちと同次元に立ちその思考を辿るものとなった。荒木は真の意味で我々をマンガ世界に誘ったのである

続き→anond:20241026155213

2024-10-25

近代エロマンガ史上最も重要マンガ家10選早く書いてくれー

戦いも恋愛も興味ナッシング

すけべなやつ頼む

anond:20241024224608

等身大恋愛ものヤンサンで描いてた原秀則が1作だけマンガ家成長物語であるいつでも夢を』を描いたのだが、ヒロインについた女性編集者がひどかったな。「希望していない部署へ配属された編集者」というパターンファッションバージョンで。多分具体例が側にいたんだろうなあと。

そりゃ女性編集者キャンキャンやオッジからサンデービッグコミックへ行かされたらとんでもないモンスターが出現するだろうし、集英社ノンノリー女性編集者ジャンプヤンジャンに放り込むなんて絶対ないだろうと。

2024-10-24

コミック花いちもんめ史上重要マンガ、というかマンガ10

https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

https://anond.hatelabo.jp/20241023115157コミックジャンボ筆者がこっちにも手を出す。ブクマでは「ペンギンクラブ」のリクエストが多かったけど個人的にあの雑誌は汎用エロマンガ誌のイメージが高すぎて特定10人を選べない。買ってまで読んでないので書けない、というのもあるので、もう1つ知っているこちらの雑誌10選を考える。

で、コミック花いちもんめだが、メディアックスから出ていたコンビニエロマンガ誌。1991年から1995年まで存在し、なぜか名前コミックゲイザーに変わり、その数号後にコミックライズに変わった。変わったのは名前だけでほとんど内容は変わらなかったが、たぶん何か大人の事情があったんだと思わなくもない。

たぶん「コミックジャンボ」よりは新しい時期だし、他誌で活躍している人もけっこう含まれている。

美衣 暁「LUNATIC NIGHT」

雑誌時代前半で同誌を一番引っ張っていたのがおそらくこの人。そして同時にこの雑誌が発刊されていた時期はあの「有害コミック騒動」真っ只中の時期に一致しており、おそらく雑誌で最も影響を受けた人だと思う。マンガは「バビル2世」を彷彿とさせる眷属女性3人に主人公が振り回されるエロコメSFで、正直内容よりもそのへんの元ネタからパロディのほうが面白い状態だった。いずれにせよ絡みのシーンで大股開きするとその周辺が修正で全部白消しされたのは買ってる方としても可愛そうだった。まさか消される前提で最初から描いてなかったなんてことないよね?(当該シーンだと半分くらい真っ白もあった)

カズマ G-Versionエルフの若奥様」

メディアミックスとして考えると前述よりもこっちのほうがヒットしたかもしれない。掲載作はRPGファンタジーベース夫婦エロコメ種族の差のせいで交わえない夫婦と、それを解決するための冒険譚というのはまあアイデアで(これが初出かどうかは知らないけれど)同誌内にアイデアフォロワーすらいた(後述)。

陽気婢「古くて新しい関係

別にこの雑誌が彼のデビューではないが、存在感を見せつけていた。表題作は連載ではなく読み切りだが、おそらく当時の彼の作風を最も表していると思えるのでここに挙げた。

猫島礼通りすがりの猫」

個人的には役に立たなかったが、おそらく一般的には人気だった作家勘違いしがちだが表題作別に猫耳ものではないし獣姦ものでもない。実のところ印象としてはコミックライズ以降タイ移住して現地の邦字雑誌に連載を持っていたことのほうが印象が強い。

がぁさん「シィナのファブリオ」

正直な話、彼を紹介するためにこのエントリを書いたと言ってもいい。この人もデビューがこの雑誌ではないけれど、長い事この雑誌を中心に活躍していた。竹本泉を思わせる画風であまりエロくない(コメディ寄りの)作品を連発した。表題作は森の中に1人住んでいる女魔法使いが本人の希望とは全く関係なくエロ絡みの依頼ばかり受けてその解決のために活躍しまくるという話で、R-18制限ながらマンガ図書館Zで読むことが可能。同サイトにある「恋の活造り」「なんぎな恋の物語」「愛の妙薬・恋の化学」もだいたいがコミック花いちもんめ(後継含む)が初出。

くら☆りっさ放課後には魔道師」

こういう雑誌でたいてい1つ2つはある非エロ作品枠を長い事務めていた。表題作学校召喚部という精霊召喚目的とした部活動で起きるゴタゴタを描いた作品で、途中から異世界でのファンタジー的展開を見せる。

江川広実

レズものマンガで有名、と思ったら女性だった。この人に限らず、コミック花いちもんめ作家女性であることが確認できる人が多い。昔からエロ関係女性作家は多かったという説はあったが、それが明確になっていったのがこの頃からなのかもしれない。

いとう直

コミック花いちもんめ出身というとこの人を入れないわけにはいかない。いちおうこの雑誌近辺の新人賞受賞作家で、不定期だが継続的に単発を掲載していた。

はら さける「さくら天女」

こういう名前だが女性表題作はそこそこの人気で、単行本化されたが、発売の直前に本人が肺炎で死亡してしまった。

林家ぱー(志弦)「表紙」

花いちもんめ」「ゲイザー」「ライズ」の表紙を長い事務めていた。ペンネームは途中で「ぱー」から「志弦」に変更になった。本編は描いていないのでここに挙げるべきではないのかもしれないが、ここを足がかりにして出世、という意味では代表格なので挙げた(正直小林かずみ和田エリカのどちらを10人目にするか迷って決められなくなって彼女が入った)。

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