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「ノック」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ノックとは

2025-05-29

カタツムリィーはーカネモチだぁああ

これは私がいつもカタツムリを洗う時に歌っている替え歌である

旦那さんは元歌をしらなかったらしく、最初に歌っときは「そうなの!?」と普通に驚いていた。そんなわけあるかい金持ちなのはコガネムシである。ちなみにこの後「だまくらかーして金をとるー」まで口ずさみなら洗うのがセオリーになっている。

 

カタツムリは元気である

https://anond.hatelabo.jp/20250423232657

 

毎日ぶりぶり動いて、もりもりうんちしている。相変わらずである

私もカタツムリ旦那さんも、なんかもうこの生活に慣れた。気持ち悪いとかそういう段階も抜けた。「いる」のである。って感じである

先日、私が「万博に行ってくる!」と数日家を空けたとき、「カタツムリお願いね」とわざわざ言わずに出かけたけど、旦那さんはきちんと掃除して餌もいれてくれていた。ありがたい。

 

カタツムリも、すっかり私たちに慣れてる。私は掃除するとき毎回「やー!」と言って張り付いてる体を取り外すのだけど、今ではもうほとんど抵抗されない。取った後、持ち続けてると特に警戒することなくすぐにゅるっと本体を出してくる。ビニール手袋をつけた手のひらに置くとズンズン進む。コイツには多分「天敵」という存在記憶がもうない。

   

そういえば先日、おもしろい瞬間を見た。

カタツムリがのっそりのっそり動いて方向転換してるとき、殻が邪魔だったのか尻尾?の方を使って「あーらよっと」と殻を持ち上げて重心を変えていたのだ。「え、かしこ!?」と驚いた。先っちょが、我々にとって腕の役割を果たしたのだ。女性が髪をかきあげるように滑らかな動きだった。

 

また最近は、「条件付け」に興味津々だ。

カタツムリ論文を読むのも楽しいのだが、意外と子どもたちが受賞した自由研究結果なども興味深いものが多い。中でもいちばん関心を持ったのはこれ。条件付けの実験https://www.shizecon.net/award/detail.html?id=463

 (ちなみに、これによるとサプリメントを中心に食べたカタツムリ野菜を中心に食べたやつよりも殻にツヤがあったらしい。何それ。私が飲んでるサプリにもめっちゃ期待持てるやん)

 

これを読んで「私も条件付けやってみたい。カタツムリに芸を仕込みたい」そう思って、一昨日ぐらいから「どんな条件にしようかな」とひたすら考えている。同じように殻をノックするのもいいけど、なんかこう、オリジナリティのあるもので試したい。

 

多分カタツムリは、私たちが思っていた以上にちゃん思考して生きている。

ずっと見ていると、割と「さてどうしたもんか」と考えてから行動に移す瞬間があるように思う。キョロキョロと左右を見渡してから経路を決めたり、水場に落ちないように上手にかわしながら餌を食べたりしている。虫カゴという狭い世界の話だけど、それなりに工夫して生きているのが伝わってくる。さっきヨーグルト食べるかなと思って「恵」の空き容器に入れたらベタベタになってしまってずいぶん嫌そうだったし。ごめん。

 

旦那さんも、「コイツ、朝水に浸からないように首だけつっこんでニンジン食べてたよ」と、コイツの行動について少し感心したように教えてくれるときがある。そう、なんか人に言いたくなるような行動してるときあるよねコイツ

  

なんだかユニークな条件をつけて、いつか某ナイトスクープに出たい。頼むぞカタツムリ。そしていつか金持ちになろう。

2025-05-14

クイズノックとか旅行動画とかゲームプレイ動画とか

最近そういう動画や、それに類するようなブログかばかり見るようになった。

AIが繫栄すると発信する人がいなくなりソース枯渇の未来が待っている、みたいな記事を見たが、今の時代AIにとってかわられなさそうなものはそういう体験の発信なんだろうな。

作品情報はすべてAI搾取されるけど、体験搾取のしようがない。

信者が何を体験たか価値があり、AIが作り上げた架空体験には何の価値もない。

ところで絵界隈と比べて写真界隈があまりAIの脅威を感じてないのは写真には何かしらの体験が付随してるから、ってことなのかねえ。

2025-05-04

anond:20250504205610

すまん

性欲で推し画像保存する女だけどオモコロクイズノックが性欲で見られてるとは思わない

ニワカ女たちから面白い安心できるコンテンツだと思われてる

オモコロにはそういうのは求められてない

2025-04-22

チェアリング日和

朝、気づいたら9時すぎてた。スマホアラームオフにしてたから、文句も言われず自然に起きた。カーテンの隙間から入る光がまぶしくて、あー今日天気いいなって、それだけでちょっと得した気分になる。

今日チェアリングの日。俺の唯一の趣味って言ってもいい。アウトドアチェアひとつ持って、好きなとこ行って、座るだけ。誰かと一緒にやるわけでもないし、SNSにあげるわけでもない。ただ座る。ただの椅子。でも、これがたまらなくいいんだよ。

簡単サンドイッチ作って、コーヒーボトルに詰める。あとは椅子。いつものやつ。ヘリノックスのやつで、軽くてコンパクト、でもしっかりしてる。この椅子、もう友だちって言ってもいいくらい、俺の休日にいつも付き合ってくれる。

今日は近所の河川敷の奥の方へ。人があんまり来ないスポット。静かで、風がよく通る。そこに椅子を出して、コトンと座る。地面の少しゴツゴツした感触、風の音、川の流れ。スマホリュックに入れたまま。通知とか、今日はどうでもいい。

ただ座って、コーヒー飲んで、ぼーっとする。たまに雲見て、「あれ何の形だろう」なんて考えたりするけど、大体すぐ忘れる。本も持ってきたけど、2ページくらい読んで、すぐ閉じた。なんか、風に読書が流される感じっていうか、文字より風の音のほうが今日の気分だった。

1時間か2時間くらい、ただそこにいた。誰とも話さず、誰にも会わず、ただ座ってた。でも、それでよかった。むしろそれが最高。人と話さな休日って、ちょっと寂しいけど、実はめちゃくちゃ贅沢だったりするんだよな。

帰り道、椅子肩にかけながら思う。「今日もいい日だったな」って。

俺にとって、いい日ってのは、椅子と一緒に静かに過ごせた日なんだよ。たぶん、明日もまた座ると思う。

2025-04-21

anond:20250421193552

子宮ノックできるほど舌が長いんですか??(純粋な興味)

QuizKnockはもう古い

今の流行りはCunniKnockだ

クンニ✋(👁👅👁)🤚で子宮ノックせよ

2025-04-20

玄関のドアに蜂が巣作りしてた

何でまた、よりにもよってそんなところに・・・

アシナガバチらしい。

女王バチらしき蜂が、一匹で一生懸命、巣を作っている。

ウチのドアに張り付いて。ドアスコープの隣ぐらいの位置

解錠、施錠、ドアの開閉をしてみるが、全く動じる気配がない。母は強し。

ドアの内側から、反対に巣がある辺りをノックをしてみるが、やはり動じない。

一匹で頑張ってる姿に心打たれるものがあったので、いっそこのまま見守ろうか・・・とも思ったけど、アパートの隣の人が心配するよな・・・・てか普通に怖いわな

不本意ではあるが、作りかけの巣と女王をまるごとビニール袋ごしにもぎ取って撤去した

調べてみると、益虫(農家にとって)らしいので、殺す気は起こらない

窓の外にビニール袋を放置して、女王がどこかに行ってくれることを待つ

anond:20250401234752

職場での恋愛告白する方もされる方も、振る方も振られる方も、全てコンプリートした自分に少しだけ話しをさせてほしい。自分で書いてて呆れるけど、後悔はしていない。そのうち1人と結婚した。少し時間が経ってしまったけど増田は今どうしてるだろうか、増田の恋が実りあるものになるよう心から願っている。

まず、仕事も大切なんだけど、心から好きになれる人に出会うことも、人生で数回しかない大事件だ。だから職場は止めておけなんていうアドバイス無視して、後悔のないようにできるだけのことをやるべきだ。本当に好きなら、仕事と同じくらい人生かかってる。つまらんことを気にするな。

ただ、増田自身ブコメも気にしてる通りいくつかポイントがあると思う。

とにかく「打ち解けた仲のいい同僚、友達」の人間関係ベースがないと、話が始まらない。

お互いに人として好感と信頼感があり人間関係がしっかりしていれば「付き合ってみませんか?」と言って、断られたり断ったりしたぐらいで職業生活まで破綻するようなことはないはずだ。自分はなかった。

お互い気まずくても大人だし、そのうち忘れるし、仲が良ければいつか普通の同僚に戻れる。

逆に言うと、友人関係すら成立しないようなら、交際しても噛み合わないだろうし縁がない。

もし増田上司立場だと少し話が変わってくるが、見る限りそうじゃなさそうだし一旦おいておく。

共通の好きな食べ物とか趣味見つけて(ゲームプラモが好きなら持ってこいだ)「魚を食べる会」「焼肉友の会」「中途入社同士の懇親会」「ゲームオフ会」なんでもいいから催して、職場のなかでグループで会う経験をまず重ねてほしい。それで仕事帰りに気楽に飯行ったり仕事趣味関係イベント休日に一緒に行けるくらいの関係性をまず目指してほしい。

あんまり飲まない職場場合も、ランチとか社内勉強会とか、考えれば何かできるはずだ。

最初から2人で会おうとするとノックが強すぎて確実に警戒される&自分も緊張しすぎてわけがからなくなるから、まずグループで会って、慣れたら短時間から2人で会うのにチャレンジして、その辺はうまくやってくれ。適度な強さのノックを続けてくれ。

あと、恋愛に慣れていないなら、結婚物語。のブログを読むのがおすすめ婚活向けだけど、ファッションで気をつけることや異性が引くこと、初心者がやりがちなデートの悪手がまとまっている。最初から時間デートしない、とか

マメに高めの美容院行って散髪、新しい服、靴にするだけで印象は変わるから、もし増田があまり気にしないタイプなら今すぐやると効果がすごいと思う。

それで、3回以上、2人きりの仕事感が薄い誘いにも相手が応じてくれる…くらいの関係性になれたとする。(ここに辿りつく前に断られるようだったら、勘違いされないように相手がガードしているのだと思ってほしい。そのときは一旦引こう)

自然な流れで交際が始まれラッキーだけど、お互いに奥手な性格だったら、滅多にそんなことは起きない。相手女性タイプにもよるが「なぜ自分から誘っておいてはっきり言わないのか」と愛想をつかされる可能性もある。

本当に好きで誰かに盗られたくないなら、どこかで勇気をだして「付き合ってみませんか?」と言うしかない。

そのとき留意するポイントがいくつかある。ダメでもなるべく跡を引かない・断る側にとっても気まずくないような伝え方。

絶対に返事を急かさない。返事はいつでもいいと前置きとして最初に言う。

・「好きです」は反応に困るから「付き合ってみませんか?」くらいが個人的にはちょうどいいと思う

相手が返事に困っていたり、断りたそうにしていたら、決して食い下がらない。自分告白相手を付き合わせているのだということを忘れてはいけない

そうなったら、一度は伝えないと後悔するから言ってしまったけど、自分勝手で困らせてごめんなさい、と素直に伝えよう。

・もし断られたときは、その場で、聞いてくれてありがとう自分明日からも変わらないから仲良くしてほしい、と笑顔で伝えて退散する。断られたその場で、すぐに爽やかに伝えることがとにかく大事。打ちひしがれて帰ったら相手に罪悪感を抱かせてしまう。後からチャットで伝えても効果は半分以下というか、ほぼない

職場での互いの配置にもよるけど、あなた仕事をすごいと思っている、尊敬している、職場にいてくれてよかった、ということも伝えられると、告白を断った側も安心すると思う

・(これが一番大事)一回断られたら、以後、自分から絶対プライベートで連絡しないこと。

なぜかというと、告白して時間がたってから、何かのタイミング相手気持ち自分に向き始めることがある。まんざらでもなくなってくる瞬間があるかもしれない。でも、ほんの少しでも未練がましい連絡をすると、その芽を100%摘むことになる。

繰り返しになるが、しっかりした人間関係ベースにないと厳しい。まず仲良くなることに全力を注ぐために、半年、1年スパンの期間は覚悟しよう。

付き合えても、その後破局するかも?とか色々な不安があるかもしれないが、

仕事は探せば他にもあっても、好きになったその女性は一人だけだ。

焦らず、少しづ勇気をだして、がんばってください!!

---

追記

反応が思った以上にあってびっくりしてる。

おせっかいだけど、ブコメみてて、たしかにと思ったか追記

増田普通良識ありそうだしあまり心配してないんだけど

職場で、特定男性に好かれてるという噂が派手に立ってしまうと、本人としては働きづらくなりとても不粋な思いをする。否定するのも面倒くさいし女性を難しい立場にしてしまう。当然、増田への好感度も落ちる。

その職場や働く人の雰囲気によって、どの程度の行動が悪目立ちするかは変わってくるので、どこからが駄目とは言えないんだけど、そういう視点を持っていればきっとなんとかなるから、がんばってほしい。

2025-04-19

ちょっと怖い話

アパートの隣室、ここ数ヶ月、深夜2時に決まって壁から微かなノック音が3回聞こえる。

コン、コン、コンと。

最初は気のせいかと思った。

でも毎晩必ず聞こえる。

今日、意を決して壁越しに話掛けてみることにした。

深夜2時。いつもの様にコン、コン、コンとノックの音が聞こえた。

「一体何ですか?何で毎晩ノックをするんですか?」

壁の向こうから、か細い、でも確かに聞き覚えのある声が返ってきた。

『…やっと気づいた? 私、ずっとここにいるのに』。

それは、半年前に行方不明になった、私の声だった。

https://note.com/lithe_gerbil1811

兄妹で同棲することにした

 春の雨が止んだ夕暮れ、就活帰りの芽衣は傘をたたみながらマンションの前で深呼吸した。二十四歳の兄・俊と二十二歳の芽衣は、この四月から一緒に暮らしている。きっかけは単純だった。東京での部屋探しに行き詰まった芽衣が「お兄ちゃんと住めば安心だよね」と漏らし、俊も「俺も一人よりは助かる」と応じた。

 けれど本当の理由もっと根の深いもの――幼い頃から続く、互いへの依存だった。

 両親は共働きで家を空けがちだった。小学三年生の夜、芽衣が高熱で泣きじゃくったとき、俊は水枕を作り、額に貼る冷えピタを薬箱から探し出し、朝まで横に座っていてくれた。芽衣記憶に焼き付いたのは、熱と寒気より、そのとき握り返された手の温度だった。それ以来、芽衣は何かあれば兄を呼び、俊は呼ばれずとも飛んできた。

 進学で一度は離れたものの、電話メッセージ毎日状況を報告し合い、些細な決断――夜食カップ麺を選ぶ程度のことすら相談してきた。だから同棲自然の成り行きに思えた。

 だが生活が始まってみると、ふたりの「自然」は常識から外れていた。芽衣は朝、俊が淹れるコーヒー香りでやっと目を覚まし、俊は芽衣が帰るまで晩ごはんに箸をつけない。スーパーの特売日にふたりの予定が噛み合わず買い物へ行けないと、冷蔵庫が空になってもインスタント食品を買おうとはしなかった。

 居間の壁に掛かったホワイトボードには、緻密なタイムテーブルが書かれている。起床、出勤、帰宅、入浴――歯磨き時間までびっしり。同じタイミングで同じことをし、同じシーンで笑い、同じ場所が好き。予定の空白はふたり不安を刺激するから、徹底的に埋められていた。

 五月初旬、俊の職場飲み会があった。「二次会はどう?」と誘われた俊は時計を見た。芽衣面接で遅くなる日だから帰宅時間は二十二時を超える。ホワイトボードの「二十一時・再集合」に間に合わない。

 結局、俊は一次会で席を立った。彼のスマホには芽衣からの「着いたよ。緊張で吐きそう」というメッセージが届いていた。俊は駅まで走り、改札口で妹を見つけると、背筋が緩んだ。芽衣も兄の顔を見てやっと笑う。互いの不安を打ち消すのは、相手存在だけだった。

 けれど社会ふたりの都合で動かない。六月、俊は大手クライアントとの打ち合わせを命じられた。地方支社で二泊三日。部長は「滞りない進行には君が一番」と微笑んだが、俊の心臓は縮む。出張当日の朝、芽衣は無理に笑顔を作り「お土産黒豆饅頭でいいよ」と言ったが、声は震えていた。

 新幹線トンネルに入るたび、俊のスマホ振動した。家事の手順、ゴミ分別炊飯器スイッチ――芽衣から質問が止まらない。返信しなければ妹が泣く気がして、商談の資料視線が定まらない。結局、俊は二日目の夜に発熱し、上司許可を得て一日早く帰京した。マンション玄関に崩れた俊を抱きしめながら、芽衣は「ごめんね、私が弱いから」と嗚咽した。

 事件は七月に起きた。芽衣内定から「配属先は名古屋支社」と連絡があったのだ。面談室で通知を受けた瞬間、芽衣の視界は真っ白になり、そのまま過呼吸で倒れた。搬送先の病院に駆けつけた俊は、点滴台のそばで涙を拭う妹に「大丈夫。辞退しよう」と囁いた。

 ところが医師は「お兄さんも一緒に暮らしているの? 少し病的な依存があるね」と指摘し、心理カウンセラーを紹介した。俊は反発した。自分たち家族だ、助け合っているだけだ、と。しか芽衣はベッドで顔を覆い「私たち普通じゃないのかな」と震えた。

 カウンセリングは八月から始まった。最初面談で、カウンセラー白紙メモに縦線を引き、左に「俊くんの人生」、右に「芽衣さんの人生」と書いた。

 「ここの境界が、ほとんど透けてますね」

 いたたまれなくなった兄妹は視線を泳がせた。

 セッションでは宿題が出た。「週に一度、互いに相談せず決断してみる」。芽衣美容院を予約し、俊は映画をひとりで観に行った。初回はどちらも胸が締めつけられ、スマホを何度も開いたが、二回目、三回目と回数を重ねるうちに、未知の風が入り込む感覚が芽生えた。

 九月の終わり、俊は職場の同期・沙織に誘われて、趣味ランニングサークルに参加した。芽衣は週末に同僚と鎌倉へ日帰り旅行に出た。リュックに兄の分の水を入れなくてもいい身軽さと、砂浜を歩きながら響く潮騒が、彼女の胸を満たす。夕暮れ、集合写真を撮る頃には、兄に報告しなければという焦りが少し薄れていた。

 一方、俊のスマホに届いたのは芽衣の「海の写真だよ。お兄ちゃんも走るの頑張って」。文章の終わりにハートマークはなかった。それを見て、俊は短い安堵を覚えた。

 秋が深まりマンションの壁に貼ったホワイトボードは半分が空白になった。芽衣は自室の本棚就活で読んだビジネス書を並べ、俊はキッチンに好きなミュージシャンポスターを貼った。カウンセラーは「良い変化ですね。境界線は線ではなく、ゆるやかなグラデーションでいい」と微笑んだ。

 相変わらず同居は続いている。ただ、食卓椅子は向かい合わせではなく、斜めに配置した。視線を逸らせる角度が必要だと気づいたからだ。

 十二月ベランダに出た兄妹は凍る夜気に肩を寄せた。街のイルミネーションが遠くで瞬く。「来年名古屋に行ってみようかな」と芽衣がぽつりと言う。胃の奥が冷たくなる感覚に俊は怯えたが、すぐには首を振らなかった。

 「行くときは、ちゃんと送るよ」

 それが、自分言葉として驚くほど自然に出た。芽衣は小さく笑い「まだ怖いけど、そう言ってくれると少し平気」と答えた。

 ふたりはまだ完全に自立したわけではない。深夜に悪夢で目覚めれば、どちらかの部屋の灯りがつく。だがドアをノックし、一拍置いてから入るようになった。ささやか境界が、互いを守るフェンスになっている。

 年明けには、またボード更新する予定だ。今度は空白を恐れず、余白のまま壁に残すつもりだと俊は言った。芽衣も頷く。余白には、ふたりそれぞれの未来が描き込まれるはずだ。

 兄妹で同棲することにした――その選択は、依存の檻にも、再出発のアパートにもなり得る。どちらにするかは、これからの彼ら次第だ。

2025-04-15

風俗失敗した氏なない…

愚痴らせて…他で愚痴れないか愚痴らせて…

◯前回までのあらすじ

トランプ関税で新NISAがついにマイナス。その悲しみを乗り越えるため風俗に行くことに。

◯弊増田選定基準

・顔可愛い10段階で6以上)

・体型:「ボンボンボン」が理想。「ボンキュッボン」がギリ。(ポッチャリ好き)

・年齢は40以下。

・興味持てる趣味書いてる人。会話のきっかけになるんで。

◯1週間かけて選択した嬢

・顔可愛い10段階で8)

写メマジック考慮しての選定。この写真ならマジックだったとしても最悪6くらいはあるはず。

・体型は写真スリーサイズボンキュッボン

→ここポイント。こういう嬢が会ってみたらボンボンボンだったりする。俺でなきゃ見逃しちゃうね。

・年齢:20代前半。特段こだわりなし。

趣味料理

→俺も料理するから会話のフックにはなりそう

◯で、実際会った結果

別人やんけ…

写メマジックでだいぶお変わりになられた方に対する「別人やんけ!www」とは別であり、マジ別人であった時の反応が上記写メ面影すらない。

なんか「本当に別人でこの後に指名した本人がドアをノック。瞬間目が合う増田と目の前の女性」みたいなホラー話なんじゃないかと疑ったが結局この後誰もこなかったから別人ではなかったようだ。それはそれで怖い。

・顔:ランク10段階で4。マジ別人。

・体型:「呼んだ嬢 服を脱いだら キュッボンキュッ」(心の俳句

写メと反対!まるで反対!!思わず俺の心の中の友蔵が出てきてしまった。

あ、デブ専素人である読者諸君にはこの体型がどのようなもの想像が難しいと思うので例えよう。

ハンプティダンプティ

・年齢:30代前半かなー。ここはまあ予想の範囲内。

ここで声を大にして「チェンジ!」と言える大人でありたかったが、大統領もなったことのないひよっこ。言えるはずもなく愛想笑い屈辱

ただ、率先して笑顔で会話してきたりと愛嬌はある。人間愛嬌あればなんとかなるもんだ。うん。きっと。

試合結果

まずは前戯前戯として会話。

料理好きなのー?」「全くしない」

はいしゅーりょー。もうしゅーりょーでーす。残り120分は消化試合でーす。

どうやらプロフィールから写真まで全て店任せとのこと。ちったあ取り繕え。

あとテクもなかった。愛嬌全振りかよ。ステ尖りすぎだろ流石に。

◯以上の事柄から学んだこと

・店の写真プロフィールは加工が入って当たり前。そう思っていた時期もありました。まさか別人が来るとは。

・嬢のX(旧ツイッター)見ましょう。なければせめて写メ日記見ましょう。今回の嬢は両方なかった。

電話では60分と伝えとけ。会って気に入ったらロングに変更しろ

・ほんと鶯谷地獄だぜぇ!

2025-04-13

新社会人が『社会人楽しい!』って言ってるの、今のうちだから

4月

タイムラインが「初出社!✨」「名刺もらった!📛」「同期と飲み!🍻」で埋まってる。

いいねキラキラしてる。まぶしい。

でも、君たち、今のうちに言っとくね。

社会人楽しいのって、最初半年だけだぞ?

最初は「自分存在組織必要とされてる感」でテンション上がるし、

「新しい環境に慣れる」って目標があるから毎日ちょっとRPGっぽく感じるんだよね。

でもそのうち、

「なんでこんな会議まだやってんの?」

「それ、Slackでよくない?」

「昼飯のメンツ選ぶのすら疲れる」

みたいな現実が、ノックとかなしに、心の中に土足で入ってくるようになる。

で、気づいたら、

「あと何年これやんの?」

「辞めたら楽になるんかな…」

って検索履歴に『うつ兆候 セルフチェック』とか混じってくる。

もちろん、すべての人がそうじゃないよ。

中にはバリキャリ人生謳歌する人もいる。

でも、“社会人”って肩書きの下に、感情を潰して働いてる人間がどれだけ多いか、まだ君たちは知らない。

から、今のうちに楽しんで。

その眩しさが、来年のお前らを照らす灯火になるかもしれないから。

2025-04-10

男にフェミニスト絶望は分からない

男はガチ覚悟を決めれば一回りか二回り下の若い女と付き合える

飛び込み営業1万本ノックみたいな覚悟必要だけど

女は無理だから

若い男とセックスしたくても女風以外にマジで手段無いし、女風行った所で男の棒がそもそも立たんから自己肯定感が打ち砕かれる

仮に金狙いの若い男と付き合えても男側立たんからそこで絶望する

男は99%の絶望1%希望がある

女は100%絶望がある

からババアが度を超えて発狂している

真の絶望の恐ろしさよ…


ごめん適当なこと書いた。

まあコントロール欲や支配欲で狂ったババア達の気持ちとか分かる気もしないからこんな適当分析で構わないけど。

2025-04-06

ゲイオタク妄想

俺は小学3年生で女の子みたいに可愛い美少年、お兄ちゃん中学2年生で俺のことを溺愛しているイケメン

俺がお兄ちゃんの部屋のドアをノックして、枕を持って「お兄ちゃん、一緒に寝て?」って涙目でお願いする。お兄ちゃん必死にドキドキを抑えながら一緒のベッドで寝ることにする。俺は「お兄ちゃんあったかい〜♡」ってお兄ちゃんに抱きついて胸に顔を埋めてスリスリする。お兄ちゃんは俺の可愛さに我を失いそうになるが、必死に理性で堪える。俺が寝たら「お兄ちゃ…大好きだよ…」って寝言で言うもんだから、お兄ちゃんはとうとう我慢できずに俺の寝顔にキスしてしまう。

とにかくお兄ちゃんは俺のことを溺愛していて、俺に彼女彼氏もできないように必死牽制している。でも俺はそのことに気づかずお兄ちゃんは頼りになるなぁとのほほんとしている。

2025-04-01

[]

記録を開始する。

今日の午後は、Dブレーンに関する考察に費やされた。

具体的には、開弦の終端が固定される超曲面としての性質と、それが高次元時空の幾何学に与える影響についてだ。

一部の研究者提唱するブレーンワールドシナリオには、依然として数学的な厳密性に欠ける点が見受けられる。

僕の計算によれば、特定の条件下でのタキオン凝縮は、現在考えられているよりも複雑な位相的欠陥を生み出すはずだ。

実に興味深いが、凡庸な知性では到底理解できまい。この思考プロセスは、僕の脳内ニューロン活動最適化する上で極めて有益であった。

夕食は予定通り、火曜日恒例のタイ料理グリーンカレー、辛さレベル激辛」、パクチー抜き、豆腐は木綿豆腐限定)を指定時刻の19時00分丁度に摂取した。完璧スケジュール遵守だ。

しかし、配達員がドアをノックする回数が規定の3回ではなく、不規則に2回だったことは記録しておくべき不快出来事である

この種の非対称性宇宙の秩序に対する侮辱に他ならない。僕はドアを開ける前に、正しい手順を口頭で指導する必要があった。彼は理解しただろうか? 疑わしい。

その後、オンラインMMORPG「古き世界年代記」のレイドに参加した。

僕の緻密な戦略ヒーリングアルゴリズム最適化にも関わらず、他のプレイヤーたちの連携不足と非効率的な行動が目立った。

特に、"LeeroyJenkins69"と名乗るウォーリアーは、僕の指示を完全に無視して敵集団突入し、パーティ全体の崩壊を招いた。全くもって非論理的だ。

なぜ人間承認欲求のために合理性放棄するのか。結果として、目標達成には通常より7.3%長い時間を要した。不愉快だ。

22時頃、住人が廊下で大きな声で電話をしているのを観測した。

会話の内容は断片的にしか聞き取れなかったが、「信じられない!」や「マジで?」といった非論理的感情的表現が多用されていた。

なぜ人間情報を伝達する際に、これほど冗長で非効率的な音声信号を発する必要があるのか、僕には理解不能だ。

さらに、その声の周波数パターンは、明らかに平静時とは異なり、ストレス下にあることを示唆していた。

観察対象としては興味深いが、僕の静かな思考時間妨害するノイズ源でしかない。ドアの防音性能を再評価する必要があるかもしれない。

さて、そろそろ規定の就寝時刻(24時00分)だ。明日は午前中に超対称性粒子に関する新しい論文を読む予定である

僕の知性がこの世界を照らす灯台であることを再確認しつつ、記録を終了する。

2025-03-10

anond:20250310164744

だれか【トンボ P18】を知らないか


70年代から80年代にかけての頃だったと記憶するが、夕方アニメ再放送枠の時間帯に、一時期は毎日しつっこく流れていたテレビコマーシャル宣伝されていた商品

たぶん、ノック式のプラスチック外装でクリップ一体型のボールペンだったとおもう。

なんで「たぶん」なのかというと、そのCMがこんな調子だったからで・・・

今の時点でも巨乳に属する(つまり当時ならボイン)女性タンクトップの胸部のみアップにしたカメラアングルで、そこの谷間に沿うようにそのペンが挿してある。

若い女性の声で製品名を紹介すると、ちょっとオジサン男性の声がそれに反応し、男性のらしき手が画面外からバストに伸びてきて手にしようとするが、タンクトップ女性の手が胸に迫る男性の手を叩き落とし、女性自分ペンを外して男性に手渡すと、オジサンの声が

「と、トンボ、P18かぁ…」

と残念そうにつぶやくところで終わる。

視聴していたコチラは幼年期から思春期に至る過渡期で、それでもソレを眺めている時の自分の表情は親から見られたくないな、とおもうナントモ「やらしぃCMだった。

ここ最近、いろんな「アレって何だったんだろ」をふとしたときに思い出すことが増えたが、その中の1つで、検索してはみてるけどなかなかヒットする情報に行き当たらない。

2025-03-09

20250309[アタック25]Next 2025年3月9日 #136 新作 旅行好き大会 2025-03-09結果

来週も再放送は土曜昼1時ちょうどから

 

BSジャパネクストリニューアル BS10無料放送側で日曜昼などに放送

日曜日の本放送だけ1時「25」分から

見られなかったケーブルテレビ局でも見られるようになったので要確認

つながるジャパネットアプリ放送同期・見逃し配信あり

 

北村千尋@神奈川

宇井知夏@愛知

戸ノ下春江@東京

宮原典子@奈良

 

今日の答え(放送とは表現が異なる場合があります

・01 [ある島の名前]端島(軍艦島)

CM [CM]後ろ髪(を引かれる

・02 アクアマリン

・03 [旅に関する問題]岩手(県

・04 [通称]十六夜《いざよい》(日記

・05 [一般問題]井上陽水 いのうえようすい

・06 [ゲストクイズ:小田井涼平]芦ノ湖 あしのこ

・07 [新クイズ 1番をあてましょう]スウェーデン

・08 金子みすゞ

・09 [新用語]ノックフォワード

10 [ポチャッコクイズ]マルコ・ポーロ

11 皿鉢《さわち》料理

12 『雨の慕情

・13 サラサーテ

・14 C

・15 コシノ )ミチコ

・16 こども家庭(庁

17 かまめしどん

・18 斉藤由貴 さいとうゆき

・19 [都道府県]北海道

20 新浜レオン にいはまレオン

・21 ヴェスヴィオ(火山

・22 伊達政宗 だてまさむね

23 [フランス語]アトリエ

24 [AC]原田雅彦 はらだまさひこ

・25 [AC2][ハワイ語]ウクレレ

・26 大井川(鉄道

・27 [3択]8(枚

28 [フランス語]フランベ

・29 『地雷グリコ

・30 ゴスペラーズ

31 [2択]重箱(読み

・yy 偏西風

・xx [ある都市名前]宇治市

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このあとは過去映像

あなたが見たいアタック25傑作選 第4位

(7)30周年記念 クイズ王決定戦(2004)04.04-18

常盤貴子 ときがわたか

・長い

・(略)

煬帝 ようだい

・(村上)

容積率

・(スバル)

2025-02-27

私をしまりのええオメコと呼んだ元カレマジでゴミ

かに同じ部活の6人とっかえひっかえで付き合ってたけど決してビッチではない。

友達から水川潤に似てると言われた実績もあるし告白された回数は21回もある。

それにあんな少ししか晒してない集合写真クイズノック伊沢だと断定出来るはずがないわな

ネットでは弱き者男性をつついて楽しんでるがリアルでは皆の中心だからな、これでも

マジで増田平均とは天と地ほど差があると心からそう思ってる

2025-02-25

成人男性が一番無防備状態っていつだと思う?

三十代、既婚者の増田です。

ことの次第は、二月に入ってからすぐのことだった。

友人がメタを購入した。

その友人、VR初体験だったようで「とにかく凄いんだよ!」と興奮した様子で連絡してきたことを今でもよく覚えている。

友人はVRの衝撃を大袈裟に語るので話半分で聞いていたのだが友人、唾を飲み込んだかのように1拍置くと「特にAVが凄いんだよ」と言った。

ほぅ…と俺は心のなかで呟いた。

俺は勤めて冷静に、あまり関心がない様子を装い何なら相手をちゃかす感じの相槌を打っていたのだが友人は構うことな淡々VRAVの良さについて舌を滑らせ今年一番の雄弁さを見せた。

想像していたよりもずっと凄かった

あれはもうAV革命だよ

いいやAVどころじゃない、人類革命だよ

なんてことを三十代の男が恥ずかしげもなく言うわけだ。

俺は呆れた素振りをしながら笑い、通話は無事に終えた。だがそれから俺の心はざわつき、腰の炎が宿りつつあった。

俺は妻にバレないよう、自分の小遣いでこっそりとメタを購入した。

荷物は土曜に届くようにしていた。

もともと三連休中には特に出掛けないと妻と話していたのだ。わざわざ混むときに混む場所に行かなくていいよねと。だから三連休は家でゆっくりしようと。

準備は整っていた。完璧だったのだ。

土曜になると内心そわそわしていたものコーヒーを飲んで何でもないように振る舞い、インターホンが鳴ると飛び出した。

妻には自分荷物だといい、何?と聞かれると仕事関係のものだよといってすぐ自分の部屋に持っていき、ドキドキが止まらなかった。

本当は妻が買い物やら何か出掛けるのを待ってから実践しようと計画していたがいざメタを目の前にすると衝動が押さえられずリビングへ一旦戻ると妻に「今からちょっと仕事のことで集中してやらないといかないことがあるから書斎には来ないでね」と断りを入れると俺は書斎に閉じ籠った。

PC用の椅子腰かけると初めてエロ本を見るときのようにドキドキしながらメタを装着し、事前にFAN○Aで吟味し購入しておいたVRを流すことにした。

…………なんだこれはぁぁッ!!!!!

目の前にいる…目の前に見知らぬ女の子がいるっっ!!!それも破廉恥な格好で!!?

ほんとうにほんとうに衝撃的だった。

ここまでリアルであるとは正直思わなかったのだ。圧巻。端整な顔をした美人巨乳女性が目の前で俺に微笑み、俺に向けて下着を脱ぎ、俺に向けて自ら腰を振る。

太古から人類が目指していた桃源郷ユートピア)とは、まさにここにあったのだ!!!

俺は時間空間も忘れ、彼女に没頭した。

気づけば何作品も続けて体験していた。

俺は何度も絶頂を迎え、喘ぐように呼吸を乱し、ティッシュに手を伸ばそうとした。

…だが感触がない。あれ?事前にここにティッシュを置いていたはずだが…と。

仕方がない。ゴーグルを外すのも面倒なので、つけたまま切り替えたところ違和感が。ん?と思い隣を向くと妻がいた。

は?と思った瞬間から時が止まった。

え?は?どういうこと?俺の脳内シナプスは一斉に活動を最大化させるもの事態収束には至らない。全身から脂汗が流れるのを感じ、俺は陰茎を露にさせたままゆっくりとゴーグルを取った。

妻は椅子の隣に立っており、目があってもニヤニヤするばかりで何も言ってこない。

俺はまるで重大な罪を犯してしまたかのような眩暈を覚えながらもゆっくりと震える声で「え?なんでいるの?」と聞いた。

妻は何度もノックしたけど返事がないから何かあったと思ってそれで鍵を開けて入ったのだと話した。

あ…そうなんだ…としか言えなかった。

忙しそうだし出ていくね、と妻はニヤニヤしながら出て行った。

成人男性が一番無防備状態はいつか。

これで分かってもらえたと思う。

そして仮に、もしこのような場面に遭遇してしまったら、何も見たかたことにしてその場から立ち去ってほしい。それが、"やさしさ"というものだろう。

自分の心を整理し、心の平穏を取り戻すために今俺はこれを書いている。だから魚拓を取るとか、そういった無粋な行為はやめてほしい。

幸い妻はこういったことに寛大なので特に問題はなかったが、それでも今度私にも体験させてね!と夕飯の席で言われたときには本当に吹き出しそうになった。

その後の連休中、メタに触れなかったことは言うまでもないだろう。

弱者男性への支援活動

紬は大学3年生で、機械工学を専攻する国立大生だった。彼女就職活動ポートフォリオに「社会貢献活動」の実績を刻むため、あるボランティア団体登録していた。

AIロボット社会のあらゆる仕事効率化し、人間価値機械的に選別される時代が到来していた。企業は「共感力」や「社会問題への理解」を持つ学生を求め、紬はそれを実演するのにこれほど手っ取り早い方法はないと考えていた。

彼女の手元には、ボランティア団体資料と「支援キット」が握られていた。キットの説明書には、「無用階級への心のケア」と記されていたが、その中身に目を落とすたび、彼女は一瞬だけ眉をひそめた。

 

その日、紬が訪ねたのは、25歳のボランティア対象者長尾琉生が住む古びたアパートだった。建物コンクリートが剥がれ、階段の手すりには錆が浮かんでいた。

ドアをノックすると、かすかに聞こえてきたのは無料配信アニメ主題歌だった。ドアが開き、琉生が姿を現した。瘦せた体にだぶだぶのスウェット、ぼさぼさの髪が目を覆い、表情はどこか虚ろだった。

こんにちはボランティア団体から来ました」と紬が言うと、彼は小さく頷き、彼女を部屋に招き入れた。

室内は薄暗く、窓ガラスは埃で曇り、空気には湿ったカビ臭さが漂っていた。床にはコンビニ弁当プラスチック容器やペットボトルが散乱し、唯一の光源は小さな液晶モニターだった。そこでは、アニメキャラクターが笑い声を上げていた。

 

琉生の人生は、物心ついた頃から色褪せていた。母親シングルマザーで、ベーシックインカムに頼る無職だった。

幼い頃の記憶には、母が台所で酒を飲みながらぼんやりテレビを見つめる姿しかなかった。彼が定時制高校入学した頃、母は新しい男とどこかへ消え、そのまま二度と戻らなかった。

「母さん、俺のことなんかどうでもよかったんだと思う」と琉生は低く呟いた。紬はノートを開き、ペンを手に持つと、「そう感じたんだね」と優しげに返した。

彼の話は途切れ途切れに続いた。中学不登校になり、AI採用システムに「適性なし」と弾かれ続け、友達もいなかった。

職歴ゼロで、デジタルコンテンツ――無料動画無料ゲーム――だけが彼の時間をつないでいた。

「俺、生きてる意味ないよね」と彼が言うと、紬は「そう感じちゃう時もあるよね」と穏やかに相槌を打った。彼女は決して自分を語らなかった。ただ聞き、ノートメモを取るだけだった。

 

内心、紬は彼との途方もない格差を痛感していた。彼女の両親は高学歴で、父は航空機メーカーエンジニア、母はデータサイエンティストとして多忙な日々を送っていた。

幼い頃、家族スイスイタリアを旅し、冬にはスキー、夏にはテニスを楽しんだ。中学では学友とキャンプに行き、高校では海外ボランティアにも参加した。

私立中高一貫校から国立大学に進んだ今、周囲は同じように恵まれ環境で育った学生ばかりだった。将来はグローバル企業での活躍を夢見ていた。

一方、琉生の人生にはそんな輝きが一切なく、無料デジタルコンテンツけが彼を現実から遠ざけていた。

 

ボランティア団体の「支援キット」からオナホールを取り出すと、彼女は少しだけ息を整えた。「少しでも楽になってもらえたら嬉しいな」と作り笑いを浮かべる。

この行為は、AI社会で「無用階級」と分類された男性への正式福祉施策だった。労働力として不要とされた彼らに、せめて一時的快楽を与え、心の安定を保たせる――それが政府企業が共同で推進する「ケア」の一環だった。

紬は説明書通りに手を動かし始めた。琉生は目を伏せ、「母さんがいなくなってから、誰も俺を見てくれなかった」と小声で続けた。

やがて彼の身体が反応し、微かに震え始めた。吐息漏れ、肩が小さく揺れるのを見て、紬の心に深い同情が広がった。恋人配偶者と愛し合う関係の中で感じる喜びではなく、福祉の施しでしかこんな体験が得られないなんて、本当に可哀想だな、と。

彼女自身恋愛や親密な触れ合いを当たり前に想像できたが、琉生にはそれすら遠い夢だった。

彼が果てると、紬は使用済みオナホールゴミ箱に放り込んだ。「ありがとうね。また機会があれば」と彼女事務的に告げ、バッグを手に立ち上がった。

琉生はソファに座ったまま、虚ろな目で床を見つめていた。

 

アパートを出ると、すぐ近くに停めてあった車が見えた。同じく就活中の男子大学生・朝陽運転席でスマホをいじりながら待っていた。彼は紬をここまで送り、万が一のために待機していた。

車に乗り込むと、朝陽は画面から目を上げ、「どうだった?」と軽い口調で尋ねた。紬はシートベルトを締めながら、「報告書に『傾聴と支援対象者に寄り添えた』って書いとけばOKでしょ」と笑った。

エンジンが唸り、車がゆっくり動き出すと、紬は窓の外に目をやった。くすんだアパート群が後ろに流れていく。朝陽がぽつりと口を開いた。「無用階級ってさ、生存と娯楽の消費だけはできるけど、自分を誇りに思えるチャンスが全くなくて可哀想だよな」。

紬はガラスに映る自分の顔を見ながら、「うん、そうかもね」と小さく頷いた。彼女の頭はすでに、次の面接で話すエピソードをどう組み立てるかに移っていた。車は静かに街を抜け、彼女未来へと走り続けた。

2025-02-22

フォーノックスのゴールド存在するか、その謎がついに解き明かされる⋯

これは謎のままのほうがロマンがあるよね。

この謎に決着がついたら陰謀論都市伝説系の人のネタが一つ減ってしまう。

2025-02-20

全てのアンフェを救いたい!

貴方理解者は、いますか?

誰にも触れさせない、閉ざされた部屋と心の中。

かつて成績優秀で可愛い顔をしていた優斗は、今や家に引きこもりインターネット女性嫌悪を募らせる日々を送っていた。

無職未来なし、孤独ニート生活に、もう何も期待していなかった。

部屋の中は散らかり放題、スマホ片手に“論争”する日々。

マンさん(笑)」「女は得してるだけ」

そんな言葉自分を守っているけれど、本当は──わかってる。

そんな彼の部屋の扉をノックするのは、幼馴染の知世(ちせ)。

優斗お兄ちゃんに会いたくて。心配で……」

そう言いながら寄り添おうとする知世を、優斗は突き放す。

「どうせお前も 被害者ヅラ するんだろ」

──それでも彼女は、扉を開けた。

涙を浮かべるでもなく、ただ静かに。優しく。

「好きだから、だよ」

彼の闇に踏み込み、彼の弱さを受け止め、

その言葉をぶつけた知世の“覚悟”は、優斗の中に何を残すのか?

──これは、救済の物語

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