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「館シリーズ」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 館シリーズとは

2025-01-06

館モノで一番面白いのって何?

十角館の殺人っての読んだんだけどさ、なんかこうヤニカスじゃないと共感できない話だなって感じでこれ評価してるやつただヤニカスなだけだなとしか感じられなかった。

これならまだそして誰もいなくなったの方が面白いかなと。

ゆうて館モノの傑作がクイーンで終わりはないとは思うんだよな。

でも館モノってメタミステリー玩具みたいにされてて本当に面白い作品って逆に見つけにくいなと。

要するに、メタミステリー元ネタ探しとして館モノを「勉強しようぜ」という空気が強くて単体での面白さが語られてないように感じるんだよな。

角館だって当時はともかく今はもう「あの館シリーズの」みたいな前置きがまず前提になるというかね。

純粋面白さで比べあったらどれが一番なのかね。

結局はメタミステリー系のが一番なのか?

2024-12-17

2024年に読んで良かった10冊の本

anond:20241214160546

便乗して5冊挙げようとしたけど絞りきれなかったので倍プッシュした。2024年は1/1から今日までのあいだに315冊読みました。ちなみに、いま読んでる途中なのは上橋菜穂子香君』(2022年)と飛浩隆鹽津城』(2024年)、それに教養系の新書数冊。

ウィリアム・シェイクスピア十二夜』(1600年)

今年はアプリリリース3周年を迎えたウマ娘に突如シーザリオ実装されるというサプライズが起きて、仮にウマ娘化されるとしたら絶対男装の麗人キャラだろうなと思っていたら本当に男装の麗人だったので全俺が歓喜したし、オフザリオの声が可愛すぎませんか……? 俺はああいう透き通ったというか透明感があるというか鈴を転がすようなというか、とにかくそんな感じの声に弱いのだ。身体きもいいしなグヘヘ。シナリオではずっとイチャイチャしてて最高すぎる。俺の嫁Tier最上位です。引けてよかった……! ちゃんと「シーザリオ英雄譚」の称号もゲットしました。チャンミは優勝できなかったけどな! ところで俺は『ハムレットしかシェイクスピア作品を読んだことがなかったので、良い機会だということでシーザリオ名前元ネタになった『十二夜』を読んでみることにした。男装の麗人、すれちがう恋心、よく似た兄妹の人違い、と来てお前女だったのかからハッピーエンドで終わる、まあテンプレ通りのラブコメだったんだけどひょっとしてこれがラブコメテンプレになったやつだったりします? 偉大すぎでは。っていうか「十二夜」って、古代ローマのサートゥルナーリア祭をもとにした公現祭エピファネイア)のことだったんだ……。ほかにも『リア王』『マクベス』『リチャード三世』『お気に召すまま』『ジュリアス・シーザー』『夏の夜の夢』を読んだんだけど、いちばん好きなのは十二夜』です、はい。「僕は僕が演じているものではありません」っていう台詞すき(小並感)。

ところでシェイクスピアといえば、古河絶水『かくて謀反の冬は去り』(2023年)というラノベシェイクスピアパロディなのね。『リチャード三世』をパロった1巻を読んだときにはまったく気づいてなくて、あとがきを読んで「これシェイクスピアだったんだ」となり、元ネタを読んだらめっちゃからさまだったし、今年出た2巻はもう露骨に『マクベスオマージュで、さら二・二六事件三島由紀夫割腹自殺などのネタも盛り込まれていて非常に楽しく読めた。古代日本風ファンタジィ(e.g. 沢村凜黄金の王 白銀の王』)とか、近代日本モチーフミリタリもの(e.g. 佐藤大輔皇国の守護者』)とかはよく見かけるけど、人名とか文化とかが古代日本風なのにテクノロジが近代風な政治劇というのはなかなかなかったように思うので新鮮というか、「その手があったか!」という感じだ。笑いとシリアスバランスが良く、裏の裏をかくサスペンスが繰り広げられて、続きが非常に楽しみな作品なのですごくすごいオススメです(語彙力トプロ)。そういえば春先にはちょうど前年に文庫落ちしたホルヘ・ルイス・ボルヘスの『シェイクスピア記憶』(1980年)も読んだんだった。俺の中で今年はシェイクスピア元年ということで。

ジョン・ステュアート・ミル自由論』(1859年)

自分ではリベラル派のつもりなんだけど、実はちゃん原典を読んだことがなかったので読んでみた。日本でいうと幕末に書かれた本なのに「そうだよ~~~それだよ~~~!!!1!」と同意するところが非常に多かったので、自分は根っから自由主義者なんだと再確認。みんなも(本来意味での)リベラリストになろうぜ。リベラリズム関連だと、ほかに井上達夫リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください』(2015年)を読んだ。ラディカルだが筋が通っている。ところで著者がアメリカ留学してたときに「なんで日本人がリベラリズム研究を?」って言われたというエピソードがちっともリベラルではなくてドン引きしたというか、あいつらひょっとして自由主義人類普遍原理ではなく西洋文化かなにかだとでも思ってんの? 人類普遍原理じゃないならなんでヨソの文化圏に押し付けてもいいと思えるんだ。非西洋自由主義者としては不愉快

ノーラエレングロース『みんなが手話で話した島』(1985年

もんのすごい面白い。話には聞いていたマーサズ・ヴィンヤード島の手話についての本。この島ではかつては高確率で聾の子供が生まれたため、島のほぼ全員が手話を身に着けていて、ときには聴者どうしが手話で話すこともあった。したがって耳の聞こえない人たちも完全に社会統合されていて、社会的な不利益を受けることはなかった。この島では聾であることはただの様々な個人の特徴のうちのひとつであって、それが重大な意味を持っているとはみなされていなかった。たとえば以下の会話のように。

「アイゼイアとデイヴィッドについて、何か共通することを覚えていますか」

「もちろん、覚えていますとも。二人とも腕っこきの漁師でした。本当に腕のいい漁師でした」

「ひょっとして、お二人とも聾だったのではありませんか」

「そうそう、いわれてみればその通りでした。二人とも聾だったのです。何ということでしょう。すっかり忘れてしまうなんて」

島の出身者にとって、彼らはまずもって漁師であり、聾であることは、そういえば耳が聞こえなかったね、という程度のものしかなかったということだ。この本を読むと、なるほど障害社会モデルは正しいのだなぁと納得してしまう。手話共通語として存在した共同体のあり方をインタヴューと文献調査によって復元していく社会史的な面白さに加えて、途中では島民の聾の起源近世イングランドにまで遡って明らかにしていくという謎解きの面白さも味わえる。まさか手話の本読んでてジョージダウニングダウニング街の由来)とかサミュエル・ピープス日記を遺したことで有名)とかの名前が出てくるとは思わないじゃん。そしてこの「手話楽園」が徐々に崩壊し、終焉へと向かう過程寂寥感にあふれている。今年読んだノンフィクションでは一番ですわ。超オススメ

綾辻行人十角館の殺人』(1987年

まだ読んでませんでしたテヘペロ最初読んだときは「衝撃の一文」の意味がわからず、ああ、あれって襲名制でこいつは先代なんだ、って一瞬勘違いしちゃったんだけど、独白が始まるにつれて鳥肌立った。お、お前~~~~~~!!!1!! 小説としての出来は正直言って荒削りで、お世辞にも上手いとは言いがたいのだけれど、謎解きとしての衝撃は絶大ですわ。なるほどこれが新本格の先駆けか……。そういうことでちょぼちょぼと館シリーズを読み始めてます。いま人形館の途中。

うそう、本作がきっかけで○○○○○○の『○○殺人事件』(1929年)も読みました。タイトルだけ読んで中世ヨーロッパ舞台にした歴史ミステリなのかと思ってたら全然違ったわ。あなたの「○○」はどこから? 僕は、『電脳山荘殺人事件から! っていうか本作を読んで学生時代に読んだ米澤穂信インシテミル』(2007年)のなかで意味がよくわからなかった一節の意味をようやく理解した(岩井読書マウント取るシーン)。『○○殺人事件』のあとがきとか「読者への挑戦」とかそういうコーナーで作者が自己紹介する文があるものだとばかり思ってたけど、本作を指してたのかよ!

サイモン・ホロビンスペリング英語史』(2013年

英語への解像度が上がった1冊。英語スペリングに悩まされ、「俺は日本から出ないか英語は要らない!」と高校時代放言しておきながらいまは英語をそれなりに使う仕事をしている者からすると、かつて味わった理不尽の謎解きという意味ですごく面白かったし、何というか、あの理不尽の背後にはこんな歴史があったのか……と知ることで、英語への愛情のようなものが増した気がする。「世界共通語」とか呼ばれて出羽守から持て囃される帝国主義的な覇権言語としての英語は相変わらず好きになれそうもないが、しかし、ヨーロッパの片隅にある島で数奇な歴史を辿ってきた言語としての英語のことは割と好きになれる、そんな本だった。

菅浩江放課後のプレアデス みなとの星宙』(2015年

アニメを見た直後に読んでおけばよかったシリーズ。名作ジュヴナイルSFアニメ放課後のプレアデス』のノベライズなんだけど、キャラクタの掘り下げが完璧すぎる。みなとという謎めいた存在に丁寧に肉付けして、彼がプレアデス星人出会って闇堕ちしすばるに救われるまでの過程説得力をもって再構成していてすごくすごい(語彙力)。主題歌引用タイミング完璧すぎるだろ(「Stella-rium」は名曲からみんな聴こうな)。そして、あおい、ひかる、いつき、ななこといったキャラクタの名前漢字が当てられていくところは本当にゾクゾクした。これオリジナル設定ってマ? 佐伯昭志リリカルアニメを『永遠の森』『そばかすフィギュア』の菅浩江ノベライズするなら、そんなのもう心が洗われるような名作にしかならんわけで。読み終えたあとにまたアニメを見たくなる、そんな素敵なノベライズだった。大好き。

ジェリー・Z・ミュラー『測りすぎ』(2018年

数値の測定は大事なことだが、それが濫用された結果どうなるのかという事例が色々と挙げられていて、この本末転倒感は日本でよくあるやつだ……! と思ったらだいたいアメリカの事例なので人類を滅ぼすしかない。この問題で難しいのは適度な測定には意味や意義があることで(たとえば、論文の本数が重視されるようになった結果薄っぺら論文が量産されるようになるのはよくないが、ちっとも論文を書いていないひとに多額の研究費が配分されるのはおかしい、というお気持ち)、測定なんて意味がないとは言い切れないことだが、本書の著者は最後に「測定のまっとうな使い方」のための指針を提示していて、この増田で挙げた本のなかでは一番実用性が高い。「測定は判断の代わりにはならない。測定は、判断要するものだ」という金言政策決定にあたるひとたちには噛み締めてほしいなと。

白鳥士郎りゅうおうのおしごと!18』(2023年

こっちはJ. S. ミルじゃなくてJS見る。5巻くらいで読むのやめてたシリーズなんだけど読むの再開したらすごく面白くてハマってしまった。人工知能によって将棋が終わってしまったという夜叉神天衣と九頭竜八一の抱く絶望と諦念を、雛鶴あいと神鍋歩夢というそれぞれのライバルねじ伏せていく、めっちゃ骨太将棋小説じゃん……。ただのロリ小説と思わせておいて、いや実際にロリ小説でもあるんだけど(ロリホームって何だよ)、AIという最新のテーマに向き合って「解」を提示してみせる胸熱将棋小説でもあるというギャップが俺を狂わせる。すげー面白いっすわ。

ところで、さんざ褒めておきながら将棋の定跡とか全然わからんのは秘密だ。ひ、『ヒカルの碁』も盤面わかんなくても読めてたし……(震え声)

米澤穂信『冬期限定ボンボンショコラ事件』(2024年

小市民シリーズの完結編。ずっと追いかけてきたシリーズの終わりが見れて感無量すぎる。読み始めたの高校の頃とかだからマジで20年越しなんだよな。『春期限定いちごタルト事件』の序盤で示唆された、小鳩くんが出しゃばって不興を買ってしまった過去事件が描かれていて、20年越しの伏線回収が嬉しすぎる。

「なあ。おまえ、鬱陶しいよ」

これってこういう文脈でのことだったのか~~~~~とか、互恵関係! 互恵関係きた! これで勝つる! とか、〈小市民シリーズ過去が明かされていく展開を味わって読んでいたらそれが小鳩くんの遭った事故と徐々に繋がっていく過程は流石のよねぽだった。本作で〈小市民シリーズは綺麗に完結したわけだけど、これ短編集もう1冊くらいいけるんじゃないですか? という気持ちになってしまう。読みたいよ~~~~小鳩くんと小佐内さんの物語もっと読みたいよ~~~~~~~~!!!1!!

かまど&みくのしん『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』(2024年

オモコロ話題になってたみくのしんの読書録。一文一文を噛みしめるように丁寧に読んでいてすごい。国語の授業が苦手だったみたいなこと言ってるけど、マジで正統的な国語の授業みたいな読み方してるのすごすぎるでしょ。そしてこの本を読んで「一文一文を噛みしめることなくただ数だけを積み上げてきた俺の読書とは空虚ものではないのか……」という敗北感に囚われていたところに次の文がすっと差しまれてくるのです。

本が読めないと尻込みしていた男を「正しい読み方なんてないから」と、訳知り顔で励ましておいて、いざ自分のこととなると、ちっぽけ呼ばわりなんて本末転倒じゃないか

本書はみくのしんの読書追体験であると同時に、本好きへのエールでもあると感じた。本には色んな読み方の可能性があって、すごく自由ものなんだということ。それを思い出させてくれる、とても良い本だった。ありがとう

2024-04-24

huluドラマ十角館の殺人』が最高だった

ビジュアル解釈違いはあるものミスキャストの演技は最高だった。何よりアガサ役の長濱ねる以外は初めて見る俳優ばかり起用されてるのが良かった。他のドラマバラエティ番組の色がついていないので余計な情報が思い浮かぶこともない。原作特有のキザで芝居がかったセリフの数々も難なくこなしていて、原作雰囲気がよく出ていた。「愚かなエラリイ」最高!

ビジュアル解釈違いというのはポウが色白細身だった件(髭面おっさん顔を想定してた)。漫画版みたいな超絶美形の顔面キャストを用意しろかいう話ではない。むしろ1980年代の内輪で調子乗ってる文化系大学サークルメンバー雰囲気が出ている良い配役だった。

無名俳優揃いのミスメンバーとは異なり、他の大人キャストは全員知名度ある俳優で固められている。青木崇高島田潔も良かった。配役で気になったのは、紅次郎役の東京03角野くらい。演技が企業ドラマ中間管理職中小企業社長しか見えなかった。

 

ストーリー原作にほぼ忠実。漫画版のように時代設定を現代に移すとか登場人物性別逆転は無し。原作セリフカットはあるし、改変やオリジナル要素もあるにはあるが原作雰囲気ちゃんと守られていた。サスペンスみが出てる映像だった。十角館映像もっとあっても良かったけど。

これ同じキャスト館シリーズの続編ドラマも作れるんじゃね。迷路館や時計館が見たい。

とにかく「愚かなエラリイ」最高!

2023-07-26

ミステリ推理小説の違いをまず分かってなさそう(な人が多い印象)

https://anond.hatelabo.jp/20230725231257

まず、日本語の「ミステリ」というのは挑戦状という意味なんですよね実質的に。

推理小説ミステリ小説といった表現を使う場合は、「ミステリ」を含めるけどそうじゃないものも含んだ集合になる。

推理小説でない「ミステリ」もあって、数学問題文の如く脚色を一切排除して「このような事件があった場合、5W1Hはどのようになりますか?」とだけ問いかけた場合小説としては成立しないけど「ミステリ」としては成立する。

ミステリ世界において「禁じ手」と呼ばれるものがあるのは、それが読者と作者の戦いであから

もしもこれが単なるエンタメであったなら、「面白いなら何でもあり」となるけど、ミステリエンタメであると同時に勝負でもあるので、そこにフェアプレーの精神が求められる。

もちろん試合形式としてバーリトゥード(なんでもあり)を採用しているミステリもあるけど、それは事前に共有していなければいけない。

ボクシング試合中にキックをしてはいけないけど、キックボクシング試合なのにキック卑怯だと言ってるならそれは言ってる側の頭がおかしい。

ミステリ重要なのはこのルール部分をどこまで共有できているかなんですよ。

このゲームはこういうルールで行いますという宣言が上手で、それをちゃんと守った上で読者の裏をかけるミステリがいいミステリ

館シリーズ評価されているのは「ルール提示の上手さ」と「ルールの中で型を破ることの上手さ」の二つなんですね。

ミステリを読むとき意識したいのが「語られてもいないもの勝手に思い込むな」というものがあります

これが本当に重要

ミステリ書き手というのは「如何にして嘘をつくこと無く読者を騙すか。もしくは嘘をついた上で『見破れなかった俺が悪い』と読者に思わせられるか」を競っている節があります

思い込みの激しい読者というのはこれと相性が悪く、すぐに「いやこれはルール違反だろう」と口にしてしまうんですが、それだと楽しめないのがミステリなんです。

手品を見に来て「本物の超能力者だと思って信じていたのに」なんて騒ぎ出す客がいたら迷惑ですよね?

たとえばこの増田は「これ書いてる増田ミステリ全然読まないのね。」と言ってるんですけど、これって元増田のどこにも書いてないんですよね。

書いてないはずのことを自分思い込みで書いてある前提にしてしまう。

これはミステリ読むのが下手くそすぎます

これだとどんなミステリを読んでも「いや今のは反則でしょ。ウチの島じゃノーカンから」と憤慨するだけに終わりかねない。

ミステリ面白さというのは「自明」と「予断」の隙間にものを挟む遊びのようなものなんですよ。

この増田みたいな早とちりがちな物の見方をしてしまうとそれを楽しむのがかなり難しくなりますね。

そこを注意してもう一度十角館の殺人を読んでみて欲しい。

今すぐじゃなくて20年後ぐらいでいいですよ。

トリックを忘れた頃にでも。

2022-06-04

anond:20220603185743

綾辻行人の一連のそれは「館シリーズ」であって、もちろんその95年の記述より前から呼ばれていたシリーズ名。

「○○館の殺人」等、舞台となる建物タイトルに入ってるミステリは有名な「黒死館の殺人」でもクリスティの「牧師館の殺人」でも乱歩の「三角館の恐怖」でも島田の「斜め屋敷犯罪」でも以前にいくらでもあるが、「館ミステリ」という「小ジャンル」はやはり「館シリーズ」あってこそ広まったジャンル

2022-01-26

anond:20220126174229

ミステリギミックリアルとか言い出したら、館シリーズとか何一つ残らない。

 

あれこそ"リアリティ"以外のことは考えたらいけないジャンルじゃないかな。

2021-06-14

何者かになりたかった自分が経てきた趣味一覧 ※追記

アコースティックギター

高校生の時。モテるかな、と思って。近所のハードオフで買った。コードを押さえられなくて挫折ギターが悪かった、手が小さくて向いてないと自分の中で言い訳家族に譲った。

 

ハーモニカ

アコギから派生。ベンドが上手くできなくて挫折。まだ手元にある。

 

イラスト

下手くそだった。ペンタブなんて買わなくて正解。

 

アダルトゲーム

昔の作品にも詳しいとカッコいいかな、と思って。結局抜きゲーで抜いていただけ。

 

バイク

大学生の時。旅を趣味にしたかった。中古バイクを購入。機械もいじれるとカッコいいかと思ったけど、メンテもそんなにせず結局あまり乗っていない。まだ手元にある。

 

一眼レフカメラ

社会人になりたての時。買ったばかりの頃は馬鹿みたいに撮っていたけど、設定とかを覚えるのが面倒になってしまって埃をかぶっている。あと、レンズが高い。

 

フィルムカメラ

同上。ヤフオクで買って、モルトプレーンだけ中途半端に入れ替えたけどまだ一枚も撮ったことがない。

 

登山

近所の山をちょっと登った。高い山に登るのは面倒くさい。高かった登山靴は埃をかぶっている。

 

キャンプ

バイク旅のために買ったけど、結局家でダラダラしている方が好きなことに気がついた。道具はまだ持っている。

 

タロット

覚えているとカッコいいと思ったけど、覚えるのが面倒くさい。本だけ何冊も持っている。

 

映画

名作と言われる作品は知っておきたいと思ったけど、数が多すぎる。見たところで語れるほどの経験知識も含蓄もない。自分の浅さに自己嫌悪

 

ミリタリー

覚えることが多い。本ばかり持っている。でも読んでない。

 

筋トレ

継続は力なり。ただ自分にはその力はなかった。めちゃくちゃ量のあるプロテインだけ持っている。ジム契約したっきりほぼ行ってない。勿体ない。

 

小説執筆

文章なら俺にも!と思ったけど、そんなわけなかった。形から入るタイプなのでMacBook Proなんか買っちゃったりして。むろん埃をかぶる。

 

長編小説シリーズもの

指輪物語十二国記ラブクラフトシャーロックホームズ、アガサクリスティ館シリーズ鬼平犯科帳グイン・サーガ…全部挫折。根気が続かない。作者で読んでみようとしてもまず続かない。

 

作曲

高いソフト買ったのに、何も生み出せてない。

 

御朱印集め

外に出ないので、ほぼ白紙

 

ボードゲーム

やる友達がいなかった。

 

アニメゲーム漫画かには人並みに触れている。

 

思いつく限り書いてみたけれど、まだ有りそう。

こうして見ると、如何に自分が人からよく見られるために色々なことに手を出しているかがよくわかる。

何でもかんでも中途半端で嫌になってしまう。

自分はこれをやってます!って胸を張って言えるようなものがないや。

ものが溢れかえるばかり。

 

これから俺が手を出しそうなもの予想

裁縫

盆栽

家庭菜園

天体観測

釣り

自転車

サバイバルゲーム

押しつぶされそうだ。

 

 

 

 

 

追記

コメントを頂いて、いくつか思い出したので残しておく。皆さん俺のことよくそんなに分かるね。

色々教えてくれてありがとう

 

 

ルービックキューブ

カチャカチャカチャって素早く揃えられるとカッコいいよね。買って説明書を見ながら数回6面揃えたけど、今は部屋のオブジェになってる。

 

プログラミング

今の仕事が嫌いすぎて転職を考えた時に。本も買ったよ。やってないけど。

 

草木名前を覚える

道を歩いていて、「この花は〇〇だね」って言いたかった。図鑑を持ってる。

 

読書

積ん読って言ったら聞こえはいいかもしれないけれど、結局根気がなくて読んでいないだけ。買ったことで読んだ気になってしまっている。自己啓発本とか、小説とか、詩集とか、図鑑とか、資料集とか。紙、電子わず読んでいない、または読みかけの本が大量にある。

 

ファッション

趣味と言えるかわからなかったから書かなかったけど、服もめちゃくちゃある。わかってもらえるかわからないんだけど、「定番」とか「一生モノ」って言葉に弱い。例えば、「このアイテムが欲しい!」ってなった時は一時的にめちゃくちゃネットやら雑誌で調べて、「これ買ったら間違い無いだろう」ってものを買ったら満足してしまう。たまに気がついて着るくらい。

 

麻雀

ネット麻雀にハマって、麻雀牌まで買った。小手返しやってみたいな、と思ったけど手が追いつかない。あとやる相手がいない。

 

ボルダリング

一時期通っていたけど、自分身体の可動域の狭さにびっくりしてやめてしまった。

 

短歌俳句都々逸、詩

小説ダメならこっちだな、と思ったけどそもそも書けるようなネタがない人間センスを求められるこれらをやろうとしたところで、という結論に至った。

 

競馬

このブーム自分みたいな人間が手を出してないわけないよね……。自分でも呆れる。

ダービーで800円、鳴尾記念で500円、安田記念で300円、エプソムカップで600円負けてるよ。

 

ゴルフ

職場の付き合いで。クラブセットも持ってるよ。知人が「120に壁が…」なんて言っていたけど、そもそもそのレベルにも達していない。たまに職場コースに出てもひたすらボールを追いかけてマラソンするばかり。

 

料理

鉄のフライパン中華鍋なんて買っちゃったりしてメンテを怠ってこげつくようになっちゃったり。調味料ばかり揃えてみたりして期限を切らしたり。自炊程度ならやっているけど、趣味なのかこれは。

  

TRPG

これもやってた(やってないけど)。ソードワールドクトゥルフルールブックを買ってきて、キャラシまで作るんだけど「え、これ誰とやるの?」という疑問が出てやめている。オンセがあるのは知ってるけど、そこまでのバイタリティがない。

 

データベースになろうとする。詳しくなろうとする。

過去オリコンチャートを全部覚えようとする。

直木賞芥川賞を全部読もうとしてみる。

ナンバリングタイトルシリーズものゲームを全部やろうとする(ドラクエFFメガテンポケモンゼル伝などなど)。

 

 

ご指摘はごもっともで、多分自分は「趣味に打ち込んで、誰かに認められる」ではなく、「誰かに認められるためにとりあえずわかりやすものに金を出して何か始める」パターンが多い。

かに認められた経験が少ないから手っ取り早く「すごい」と言われる手段を求めているのだと思う。承認欲求バリバリだね。

このネット社会、ちょっと調べるとどんな事象にも初心者向けのハウツーが転がっているので、自分にもできてしまうんじゃないか、という気がしてしまう。これを始めれば人生変わるんじゃないかと思って一時的にカッと熱くなるけど、すぐに冷めてしまう。その繰り返し。確かにこれは趣味と呼べないかも。

 

あと、挫折する理由の一つに深掘り癖もあって、   

〇気になるコンテンツを見つける

→気になるコンテンツの作者が影響を受けたコンテンツルーツとなったコンテンツを調べる

→これを理解しないとこの気になるコンテンツを完全に理解することはできない!

→手を出す

→量の膨大さ、内容の難解さに挫折

 

 このパターンが非常に多い。指輪物語とか、クトゥルフとかが一番わかりやすい例だと思う。映画もそう。服買う時とかでもこういうことがある。(調べまくった結果、定番モノしか買わない、とか)

 

勉強部活とか何かに打ち込んだり、成し遂げたりしたことがないからその反動じゃないかなって考えている。積み重ねがないから急いでそれを何かで埋めようとしている感覚

AmazonYouTubeTwitterは余りにもキラキラし過ぎていて、人に影響を受けて流されやす自分のような人間には本当に毒です。Instagram?だめだめ!

 

英語キーボード(ピアノ)、動画制作プラモデル格闘技(ボクシングor空手)、アマチュア無線DJ全部昔気になってたことだ。

信者になろうと思って昔作ったブログの残骸もネットの海で化石になってる。発信するような積み重ねがないし。

 

部屋は汚い。よくわかったね。

お金はないよ。カツカツです。

住まい地方から、その他の支出が少ないのかも。

ものがどんどん増えるのは、始めてしまたからにはやり切らないといけないって言う心底下らないプライドがあるのだと思う。

 

 

だらだら書いてしまって本当に申し訳ない。

クローズド生活しかしていなかったから、そういえばインターネットって人がたくさんいるんだったって思い出せた。

2020-07-07

anond:20200706114737

館シリーズはいいぞ!!!!(ばり大声)

ちなみに俺は館シリーズとその作者からミステリ入った人だけど推理はしてないタイプで、愛憎劇とか人々の関係性とか文章表現とか「物語」として楽しんでるから近いタイプだと思う

ミステリとか推理とかって小説だけのものじゃないから、もし増田推理力あげたいとか謎を解きたいとか思ってるならミステリドラマとか謎解きゲームとかやったらいいと思う

俺はレイトンシリーズが好きだからオススメしておこう(布教)

2020-07-06

推理小説の読み方がわからない(追記有)

私は小説を読むとき物語の中に没入する。

半ばトランス状態になっているのかもしれない。夢中になって読んでしまう。

すると「犯人は誰だろう?」だとか推理ができなくなってしまうのだ。

そのため、気付いたら推理せずに一気に最後まで読み切ってしまっていたということが頻繁に起きる。

もし自分推理小説パズルとみなして挑戦するとしたら、あえて物語に夢中にならないようにするしかない。

それは「夢中になって一息に読めてしま小説ほど素晴らしい小説だ」と信じている私にとってとてもつらいことだ。

推理小説愛好家はどのように推理小説を読んでいるのだろうか。

名探偵皆を集めてさてと言い」のシーンに差し掛かったら我に返り、自分推理がまとまるまで次を読み進めない……のように謎に挑戦しているのだろうか?

そして私のように「面白かった!」の感想が主となり、謎には強く頓着しない読み方は邪道なのだろうか?

【2020/07/07 追記

この日記を書くに至った背景を追記する。

同じく読書が好きな私の友人たちと感想を交換している際に違和感を感じたことがその発端となった。

友人たちはどうやら推理小説を読んだとき推理できているようなのだ

そして感想でもその推理開陳してくる。

私といえば物語の謎には触れず、いか物語が読者を夢中にさせるものだったか感想として述べていた。

私は劣等感を感じたのだ。そして羨ましいとも思ってしまったのだ。

推理小説であるからには推理をして楽しむのが一番楽しい読み方ではないのか、とその時思ったのだ。

推理できないことに劣等感を覚え、推理できている友人のことを羨ましいと感じたのだ。

【2020/07/07 再追記

以下の再追記タイトルからずれた内容となり、完全に蛇足である

わず膝を打ったコメントtwitterで見かけ、それが私が本当にもやもやしていたことを気付かせてくれた。その内容を要約し、箇条書きで記載する。

引用のほうがいいのだろうか?マナーがわからないので不適切でもご容赦していただければ幸い。)

推理小説を無理に読む必要はなく、他ジャンルを読めばいいのではないか

推理しながら読むようなスタイルは、他ジャンルでは「考察」と呼ばれる。

・この増田は他ジャンルでも「考察勢」に引け目を感じているのではないか

……といったものだ。

くその通りである考察勢に憧れ、自分がそうでないことに引け目を感じている。

私の属しているコミュニティの他の方々が考察を述べている横で、私は主観的に私がどういう体験をしたか(≒ほかの方も読むとこのような心の動きを得ることができますよという喧伝)を述べている。

さて、そのコメントを書かれた方含め複数の方から「もし推理/考察をしたいのならば再読するとよい」と解決方法を示していただいた。

なるほど道理である。確かに自分はおおむね1回しか通して読まないことが多い。なんと単純な解決方法だろう、そんなことに自分で気づけないとは。ありがとうございます

ただこの解決方法をとると、積みあげている本の高さがさらにうず高くなってしまうだろうが……

---

自分は「星を継ぐもの」をきっかけに数年前からミステリにも手を出し始めたSF好きです。

単純にミステリを読み始めたのは最近からなので、ミステリを読む脳の回路ができあがっていないだけかもしれません。

様々なコメントを頂け感謝します。とても参考になりました。

余談:「ジェリーフィッシュは凍らない」を直近で読んだので、次は館シリーズに手を出すつもりです。

2019-11-16

屍人荘の殺人を読んだ

おもしろかった

とりあえず図書館で次作を予約した

他に百鬼夜行シリーズ館シリーズを読んでるんだけど

おすすめ小説ないですか

2017-10-11

[]原作綾辻行人 / 漫画清原紘Another」全4巻

読む前に知ってたこ

アニメになってる

いとうのいぢキャラデした

・「アナザーなら死んでた」という言い回しがある

階段から落ちて雨傘につきささる死に方がある

うーん・・・合わなかった

原作を読んでいなくても、漫画としてのクオリティが高いこと、原作をうまく漫画化してるであろうことがうかがわれるって意味ではかなり質が高いコミカライズだとは思う

4巻でコンパクトにまとまっててアニメ全部見るよりも手軽に楽しめた

でも面白いかと言われるとうーん・・・

ずっともやもやしたまま人が死んだりして、結局謎もそういう現象のままってことみたいだし

死者がわかってもふーんでしかなかったし・・・

一応主人公がかかわる事件終結したけどこれからも同じような事件は続いてくんだよね

なんとなく漂流教室的な閉鎖空間でのバイオレンスパニックみたいなの想像してたから、ホラーミステリーちょっと拍子抜けした

最初眼帯して意味ありげな話する中二病のリッカみたいな子が中二病しか見えなかった

なんとなく6番目の小夜子みたいな話だった

あとひぐらしっぽいとも思った

ホラーミステリーはなんとなく合わないなあ

リング系列面白かったし好きだけど(ループまで含めても好き)

単純に綾辻キライってのも偏見助長してるのかもだけど(どんどん橋、落ちた読んで大嫌いになった。館シリーズは読んでない)

赤沢さんのアニメデザインが好きだったけどそこまで出てこなかった気がするので残念だった

2016-02-04

綾辻行人

どんどん橋落ちたで初めて読んで、めちゃくちゃ嫌いになって、今も嫌いのまま

館シリーズとかが有名らしいけど、知ったこっちゃない

どんどん橋読んだときのムカツキは一生忘れない。

あんなクソ小説を書く低レベルな物書きって認識は一生変えるつもりはない

2015-10-28

http://anond.hatelabo.jp/20151028055349

真本格では結構見るような。

館シリーズでも確かあったよね。

銃で撃たれて他殺に見せかけて、実は自殺だった奴。

2013-05-17

ミステリ大好き男に「どのミステリが好き?」と訊ねられたとき(略

ミステリ大好き男に「どのミステリが好き?」と訊ねられたとき、女はどう答えたらいいの?

何番煎じだコレ

あ、まず前提として、

貴女ミステリ大好き男を夢中にさせることが、

はたして貴女幸福にするかどうか、それはまた別問題だけれど。

はいえ、ミステリ大好き男たちは玉石混交ながら、

IT系の超かしこい男なども多く、

したがって、釣り師たる女たちにとっては、

なかなかあなどれない釣り場です。

では、ミステリ大好き男に「どのミステリが好き?」と訊ねられたとき

貴女は、どう答えれば理想的でしょう?

まず最初に、その男宮部みゆきのようなタイプミステリ

あとはホラー、そして(自腹購入するほどではないけれど)SFが大好きな、

そんなタイプ場合は、

貴女は彼の目を見て、微笑みとともに質問など無視して、こう言いましょう、

「わたしが、面白いミステリを書いてあげる♪」

これこそまさに必殺の答えです。

そこでミステリ大好き男が、えへへ、とやにさがったならば、

貴女は、ひそかに、「謎がゴロゴロアユカワテツヤ流ミステリィ」あたりを

ひそかに練習しておきましょう。これで成功まちがいなしです。

しかし、ここでは、もう少しハイブロウな(?)いわゆる新本格好きの男の

落とし方をお伝えしましょう。

この場合貴女は、こう答えましょう、

「わたしは、綾辻館シリーズが好き。

夜によく読むの、綾辻ミステリはいつもドキドキするし、

囁きシリーズも、大好き♪」

もしも貴女がそう答えたならば、

その瞬間、新本格大好き男の目はきらりと輝き、

彼の貴女への恋心は、

20%増量になるでしょう。

なぜって、綾辻行人は、

ちょっぴりホラーテイスト小説で、

叙述トリック自然差し込んで、

ネタの範囲は狭いながらも、そこがまた

ちょっぴり海外風の気さくなミステリみたいな雰囲気をかもしだしていて。

しか綾辻行人館シリーズでふるまっているトリックは、

日本ミステリスタンダードを、

質高く埋め込んでいて、なおかつ、

法月綸太郎有栖川有栖我孫子武丸らを売りこんだ功績もあって。

したがって綾辻行人こそは、

本来なんの接点もないまったく縁もゆかりもない別々の世界に生きている、

岸本セシル似の綺麗系OLと、玉もあれば石も混じっている、そんなミステリ大好き男たちが、

この世界で唯一(いいえ、系列作家法月麟太郎有栖川有栖我孫子武丸と並んで唯四)遭遇しうる場所です。


では、参考までに、危険な回答を挙げておきましょう。

ミステリ大好き男に「どのミステリが好き?」と訊ねられたとき

貴女がこう答えたとしましょう、

東野圭吾ミステリが好き♪ 週3回は、新宿駅カフェで読んでるの。」

その瞬間、ミステリ大好き男の貴女への恋心は消えます

なるほど東野圭吾は、人気のミステリ作家

ミステリは平凡ながら、ま、無難にまとめてあるものの、

しかし、「今回の密室トリックはなんと28種類!」とかなんとか無意味な自慢を吹聴し、

ミステリについての謬見を撒き散らした罪がありますからミステリ大好き男にとっては天敵なんです。

また、もしも貴女が「伊坂幸太郎が大好き♪ あたし伊坂幸太郎の本が、部屋に7冊あるよ♪」

と答えたとしても、同様の効果をもたらすでしょう、

なぜって、伊坂幸太郎は、1990年代には日本屈指のミステリ作家だったものの、

しかし2000年代うそうから、いやはやなんともなミステリ作家に転落し、

いまや、あの内容では、綾辻行人の魅力に遥かに及びません。

注1)尚、僕は東野圭吾作品も伊坂幸太郎作品どちらも嫌いではありません。好きでもないですが。

またもしもたとえあなたミステリが大好きで、

「わたし、竹本健治匣の中の失楽が好き、平日にも読むけど、

最高に好きなのは週末♪ ペダントリズムも、物理講義もすっごくおもしろいの。」

と、答えたとしたらどうでしょう

なるほど、貴女趣味は高く、

しかに、匣の中の失楽の内容は理系向けであるのみならず、

トリックも最高においしいんですけれど、

しかし、貴女の答えを聞いて、ミステリ大好き男はきっとおもうでしょう、

(なんだよ、お高くとまった女だな、奇書ネタで終わりそう)って。

貴女が、叙述トリックが大好きで、名作の名を挙げるにしても、

たとえば、葉桜の季節に君を想うということならば安心でしょう、

なぜならば、葉桜の季節に君を想うということは、ふつうOLにもマニアにもともに愛されるめずらしい作品で、

貴女がその名前を挙げても必ずしも、あなたミスおた宣言をしているとは受け取られないでしょう。

しかし、たとえば、日本が誇る超絶薀蓄満載小説京極夏彦百鬼夜行シリーズにせよ、

哲学テイストでありながらすばらしく完成されている笠井潔矢吹シリーズにせよ、

叙述トリックしかない折原一の作品にせよ、

常に読者に挑戦し続ける麻耶雄嵩作品にせよ、

SFミステリを融合させ続け、高知を愛しつづけて西澤保彦にせよ、

最近逝去された石動シリーズ未完に終わった殊能将之にせよ、

ハイブロウミステリを連作しつづける、乾くるみにせよ、

そういうミステリ作家名前をいきなり挙げるのは、ちょっぴり微妙

ましてや貴女が、「森博嗣シリーズが大好き♪ わたし、もうほとんど全種類、読んじゃった♪」

と答えたならば、どうでしょう

これはかなり博打な答え方で、

なるほど、森博嗣は、理系ミステリというジャンルを生み出した程の超絶名作家ゆえ、

あなたがそう答えた瞬間、ミステリ大好き男がいきなり超笑顔になって、

鼻の下がだら~んと伸びちゃう可能性もあるにはありますが、

しかし、逆に、(なんだよ、この女、森おたくかよ)とおもわれて、どん引きされる可能性もまた大です、

なぜって、必ずしもミステリ大好き男がミステリ大好き女を好きになるとは、限らないですから

しかも、この答えには、もうひとつ問題があって、

男たちは、女を導き高みへ引き上げてあげることが大好きゆえ、

もしも貴女が、「森博嗣文体が大好き♪」なんて言ってしまうと、

そこにはもはや、男が貴女ミステリ教育する余地がまったく残されていません、

したがって貴女のその答えは、

ミステリ大好き男の貴女への夢を潰してしまうことに他なりません。

ま、ざっとそんな感じです、貴女の目には男たちはバカでスケベで鈍感に見えるでしょうが

しかし、ああ見せて、男は男で繊細で、傷つきやすく、女に夢を持っています

貴女の答え方ひとつで、男の貴女への夢は大きくふくらみもすれば、

一瞬で、しぼんでしまいもするでしょう。



では、スキットを繰り返しましょう。

「わたしは、綾辻館シリーズが好き。

夜によく読むの、綾辻ミステリはいつもドキドキするし、

囁きシリーズも、大好き♪」

そして、その瞬間、ミステリ大好き男の目がらんらんと輝いたなら、

貴女はこう重ねましょう、

それからね、いま、わたしが読んでみたい作品は、

小野不由美屍鬼、素敵な話って噂を聞いたから。

あなたのお暇なときがあったら、わたしを外場村へ連れてって♪」

これでもう完璧です。

そうなったらこっちのもの

デートの日には、アイメイクをばっちり決めて、かわいい下着をつけて、

ゴシックアンドロリィタでキめましょう。

その日からミステリ大好き男は貴女の虜になるでしょう。

では、釣り師としての貴女の、愛の幸運幸福をお祈りします!

元ネタ

インド料理大好き男に「どこの店が好き?」と訊ねられたとき、女はどう答えたらいいの?

http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13002457/dtlrvwlst/3464106/

 
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