はてなキーワード: 計画停電とは
でも最近はデータセンター周りの話ばかりになり検索しても市のことをあまり知らないであろう人たちによる貶しだらけだ
発端は元ジャスコの駐車場、駅前用地でのデータセンター建設計画
イオンモールになってから他に広い駐車場ができ、あまり使われなくなりいつの間にか売りに出されていたらしい
私はニュータウンの人間ではないが、よく連れて行ってもらっていたダイエーと駅を挟んで向かいにジャスコができた時のことは覚えている
その後464が今のような形になり、牧の原の方に巨大なジョイフル本田ができていつの間にやらコストコもできていた
住みやすい街ランキングでも印西は上位になるようになったらしい
ニュータウンに行くとベビーカーやお腹の大きな女性をたくさん見かけるようになった
旧市街に生きていた自分にはあまり実感はないが、市は今とにかく儲かっていてそれを市政に還元しているらしい
もともとビジネスセンターと呼ばれる銀行や保険のデータ保管施設はあったが、東日本大震災以降外資の参入が相次いだ
Googleがやってくるという時にはニュースにもなり、印西はデータセンターで潤うモデルケースとされるようになった
今までもtwitterで検索していた時、たまに「〇〇市でデータセンター建設に反対してる馬鹿がいるけど印西のこと知らないの?」みたいな、印西を引き合いに他所を叩く人を見かけた
今回も駅前のデータセンター建設に反対意見が出たニュースに対して「じゃあ印西市民はインターネット使えなくしろ」みたいな雑な愚弄が出たのも、その辺の層が飼い犬に手を噛まれたような感覚だったのだろう
実際、計画停電からも外された印西市が突然数日間停電したら世間に影響が出るのかはちょっと気になった
もともと駅の近くにビジネスセンターがあり、市内にデータセンターもたくさんあるのに、どうして反対意見が出るのかは旧市街民から見てもなんとなくわかる
個人的には里山を潰して建てられるよりはかなりマシだと思うが、それは置いておく
イオンや駅のある区画と、消防署や移転が決まっているゴミ処理場、そしてビジネスセンターがある区画の間には広い道がある
その道を挟んで駅側にはこれまでデータセンターはなかった
なんとなくあった住み分けのラインを、今回初めて越えてきたのだ
確かに駅前で横のマンションより高い建物ができれば日照権がどうこうもあるが、なんとなく忌避感が強いのはこのライン越えのせいだと思う
過去にも牧の原駅側のBIGHOPの端にデータセンターが建設される時も反対意見が出たが、この時も生活圏に侵入されたことが一番の反発を招いていた
基本的に反対意見が出ても、そんなことは関係なく建つものは建つ
って言ったら「そんなの乱暴すぎる!」って声が上がりそうだけど、正直、政治も経済もエネルギーも、みーんな東京が牛耳ってるじゃん。なのに「責任は全国民にあります」なんて、ちょっと都合良すぎない?
たとえば政治。日本の国会がどこにあるかって言ったら、もちろん東京。法律も予算配分も全部ここで決まって、それを地方が受け入れるだけ。地方の意見を汲み取るふりはしてるけど、結局は東京の官僚や政治家が「こうします!」って言ったら、それに従わなきゃならないのが現状だよね。もし「地方の人も日本の責任を負ってる」って言うんなら、東京の決定に歯向かえるくらいの権力を地方に与えてみてほしい。そんなこと、絶対にしないでしょ?
経済だってそう。大企業の本社はほぼ東京に集結してるし、金融機関だってほとんどが東京。地方に工場や施設をつくるのも、結局は東京にいるお偉いさんたちの指示ひとつで決まる。地方にとっては死活問題でも、東京の企業にとっては数字の上で「損得」を考えるだけ。もし地方が「こんな工場はいらない」と言っても、実権を握ってるのは東京だからね。そこからも「日本全体の責任は、東京が引き受けるべき」という構図が透けて見えない?
さらに、エネルギー問題に関しては分かりやすいよね。原子力にしろ火力にしろ、水力にしろ、大抵は地方で発電して、それを東京がガブ飲みしてるわけだ。事故が起きれば、被害を受けるのは発電所のある地方。東京は「計画停電ツライわ~」くらいで済んじゃうけど、実際に放射能や環境汚染で苦しむのは現地の住民じゃん。そもそも原発をつくる立地条件だって、東京に影響が少ないような場所を選んでるわけでしょ? なのに「日本の責任はみんなのもの」とか言われても、地方としては納得いかないよね。
食料にしたって同じ話。地方の農家や漁師が汗水たらして育てたものを、東京が大量に買い付けて食べてる。その価格を決めるのも基本的には東京の市場や商社、スーパー。地方の人がどれだけコストかけて育てても「これくらいの値段でよろしく」って勝手に決められちゃう。挙げ句の果てに、「地方は補助金もらってるから甘えてる」みたいに言われるんだから理不尽だよね。補助金を出すかどうかを決めるのだって結局東京なんだから。
だからさ、日本の責任を「みんなで等しく負いましょう」なんてキレイごと言われたって、地方からすると「はあ?」ってなるわけ。そもそもの決定権は東京にあるんだし、利益を最大限受けてるのも東京。そして必要なもの(電力や食料)を地方に作らせて、それを安定供給させる仕組みを整えてるのも東京側。要するに、全部東京が中心にいて、地方は東京の決定に振り回される構図ができ上がってる。
それなのに、責任は地方にもあるんだー、なんて言われたら、正直「責任ばっかり押しつけるな!」って言いたくなるよ。この国の政治も経済もエネルギーもぜんぶコントロールしてるのは東京なんだから、「日本をどうにかしなきゃ」っていう責任はまず東京が負うべきだよね? もちろん、地方が完全に責任ゼロってわけじゃないけど、どう考えても主役であり、主導権を握ってるのは東京でしょ。
だからこそ、東京に住んでる人たちはもっと自覚してほしい。「日本が変わらなきゃ」って言うなら、自分たちの行動や決定がどれだけ地方に影響を与えてるかをちゃんと理解すること。そのうえで責任を背負う覚悟を持ってほしい。だって、すべてを支配しているんだからさ。
要するに、日本という国の未来や課題をどうにかしなきゃいけないという責任は、東京に住んでる人のもの。地方はあくまで受け身になるしかない仕組みになってるんだから、東京こそが「日本の責任を引き受ける」って堂々と言ってほしいんだよね! それが嫌なら、まずは東京中心の構造を変えて、地方が対等に意見を言える環境を整えるべきなんじゃない? そうしない限り、日本の責任は東京の責任、って言われても仕方ないでしょ!
計画停電してた時はどうだったんだろう
2011年の3月は九州に住んでいたので「東北で大きな地震と津波があって、たくさんの人が亡くなっているらしい。原発も爆発してやばいらしい」ということくらいしか認識していなかった。
1年後に進学のために上京したけど、周りには東北出身の人も多くいたので「震災のときどうだったの?」なんて話題を振るわけにもいかず、メディアから受動的に受け取る情報でしか震災のことを知らないまま今日まで過ごしてきてしまった。
先日ツイッターをみていると「計画停電」がトレンドに上がっていた。言葉として聞いたことはあるけど、具体的にどんなものなのかよく分かっていなかった。
妻は震災当時千葉県に住んでいたらしく、「計画停電のせいで、飼ってたペットがほとんど死んだ」と言っているのを一度聞いたことがある。気の毒なのでその時のことは深く聞けないままでいる。
この折に計画停電のことが気になって少し調べてみたけど、当時の人々がどんな空気感でその環境に身を置いて、どんな風に過ごしていたのかまではよく分からなかった。
結論としては、まぁTwitterがあって良かったな〜ってくらいの話。
なので被災地のように大変な経験は全然してなく、安全圏で生活をしていた。
地震が起きたその日はテストが終わり、部活も休みなので普通に帰宅していた。
歩いていると揺れってなかなか分からないと思うけど(私だけかもしれない)、周りの方が「やだ地震?」って声で私も立ち止まった。
反対車線にあった電線が少し揺れていて、確かに揺れてるかもと思ったその時、下から突き上げるようなズシンとした大きな揺れ。
立っているのが難しく、近くにあったフェンスに捕まった。
その時印象的だったのが、わたしの近くに自転車を押していたご婦人がいて、揺れの最中に「あああああああ」って言いながら道端に自転車をガシャンとぶっ倒してどこかへふらふらと歩いて行ってしまった。
人は自分よりパニックになる人を見ると冷静になれると感じる一件であった。
自転車は道の真ん中に倒されてたから他の人と一緒に端に寄せた。
3.11の事を思い出すと未だにあのご婦人はあの後大丈夫だったのだろうかと考える。
早く帰らなきゃと思いながら歩いていたら、近くの人が「東北で震度7だってよ」って話しているのを耳にしてゾッとした。
今思うとそこで情報を拾えたのは幸いだったと思う。通っていた学校が携帯持ち込み禁止であったのと、あの時は今ほどすぐに情報を拾えない。
(実際携帯がない人は何が起きてるか分からなかった人も多いと聞いた。
あと持ち込み禁止だけど普段はこそこそ持って行ってた。この日はテストなので不携帯でした。持ち物検査されてもいやだし)
家に帰り母親と合流。
幸い家の中はそこまでひどくなく、食器棚も倒れたりはしていなかった。
そしてもう一つ幸いだった事は、私がTwitter利用者であったこと。(てかツイ廃だった)
Twitterをみたらそれはもうありがたい情報がたくさん流れていた。何をしなければいけないとかね。
母親と共に近くのコンビニに行ったが食べ物はなく、少しだけあったカップ麺を買って帰り、お米を5合炊いておにぎりをつくり、浴槽やペットボトルにしこたま水を貯めた。
地震が起きたその日はリビングで母親と交互で寝ようと提案して夜を明かした。
テレビもずっと付けていたと思う。
当時16歳とかそんなもんの高校生がここまでできたのは情報をくれたTwitterのおかげだった。
父親は仕事で千葉におり、帰ってきたのは震災が起きた翌日の昼頃であった。道路は全く動かず、車で夜を過ごしたという。
メールが繋がらず、職場がわりと臨海地域なのもあり、帰ってきた時は安心したのを覚えている。
電車が止まっているので集まった人数はクラスの3分の1以下で、返却後すぐお開きとなった。
私はバスで通学していたため利用していなかったが、電車は駅への入り口がすべてシャッターで閉ざされていたのを覚えている。
駅を利用したいために並んでいた人に説明している駅員さんもいた。
連日被災地のニュースが流れ、計画停電もあったが私の住む地域は病院などの社会サービスを提供するような施設が集まっていたのもあり、計画停電は行われなかった。(実際の理由はわからないが)
そして徐々に日常に戻って行った。
そしてTwitterありがとう。あの時いっぱい情報をくれたから色々動けた。情報を得る手段を知っているのは強いね。
これから観るつもりの人は回れ右!!観るつもりない人もこれだけ読んでもおもんないし回れ右!!観た人だけスクロールしてくれ!!!
すずめの戸締まりを観てきた。ネットでネタバレを踏みたくないのと、たまーにレイトショーで映画を観ると気分が良くなるので公開初日にレイトショーで。感想としては「すずめちゃんカッコイイな」とか「やっぱ映像綺麗だな」とか「今回はPV演出やらなかったんだな」とか「ドライブしてるあたりが一番面白かったな~」とかそんなところ。個人的には君の名は。と天気の子には及ばないけどなかなかいい映画だった。ネットでもいくつか既視聴者の感想を検索してみたが、刺さった部分の感想は人それぞれでありつつ、それなりに好意的な評価が多かったように思う。また、劇中でははっきり名前こそ出さないものの、「東日本大震災」が起こった世界を正面から描き、主人公の追悼と成長を描いている点も、今のところはおおむね評価されていた。一方で、事前の予告では東日本大震災を直接的に取り扱った物語であることは示されておらず(私の知る限りでは、緊急地震速報の流れるシーンがあるとかその程度の周知だったと思う。小説読めばわかったらしいけどまぁ読まないよね)、物語後半に割と不意打ち的に311の描写があることへのある種の懸念と、個人的な嫌悪感を示す人も多少見られたと思う。これらのレビューについて、皆それなりに首肯できる部分もあり、個人の感想と照らしあわせながら楽しく読ませてもらった。でも、これらの世に出てきたレビューを読みつつ、個人的に気になった点が一つある。
みんな「世界観と設定」について、全然話題にしてないな?ということ。この映画の最大の瑕疵、というか問題点になりえるとしたらこの世界設定の部分だと感じていたので。
あまりにみんな何も言わないので、匿名ブログを書いてしまった。匿名なのは卑怯といわれるかもしれないが、そもそもブログやってないので…。
すずめの戸締まりの世界観と設定について、私が映画をみた限りでの理解を以下に記す。あくまで私の理解なので、誤っていたらご指摘ください。
どうだろうか。列記すると滅茶苦茶カルトな設定だなと思う。作中ではもう少し自然に描いているのは確かだ。でもそもそもこの映画を観たら、「映画として面白かったかどうか」とは別に「この設定が受け入れられるか否か」がかなり心に引っかかるのではないだろうか。個人的にはちょっとウェッという感じで、この設定使うなら311じゃなくて君の名はのように架空の災害として扱うか、もしくは311はミミズ由来のものじゃなかったことを明示しとくべきじゃないかと思った。福島で地震に遭遇するシーンでミミズが現れないことから、「あぁ、すべての地震がミミズ由来ってわけじゃないのね…」と少し安心したら、そのあとの「草太さんが抑えてくれてるんだ!」というセリフでずっこけた。ほんとにカルトだよ。
「結局創作なんだからいいじゃん、現実と創作は別だよ」という意見もあるかもしれないが、311は実際に起こった災害であり、それを作中で扱ったにも関わらず原因ミミズなんです、はちょっとなんか、私はイヤですね、という感じ。
ちなみに「作中では311は止められなかったのか?」という至極当然の問いに対しては作中では特に答えはないが、ファンコミュニティ間では「そもそも震源地が海だから無理だった」とか「草太の父世代の閉じ師が出てこないことから察せる」とか色々考察があるようである。まぁ書いててむなしくなるような話題である。
なお、現実世界の話をすると阪神淡路大震災は震源淡路島南部の直下型地震、関東大震災は神奈川県西部、東京湾北部、山梨県東部が震源の三つ子地震だったといわれている。作中でもふたつの震災は起こっているっぽいので付記する。
上のような設定について、私は「みんな特に何も違和感をもたなかった」とはあまり思えない。みんな「違和感があるけど口にだしていないだけ」なんじゃないか……と、他人の心中を勝手に想像している。ツイッターやインスタ等の短文SNSだったら確かに「面白かった!芹澤いいわ~」で終わりだろうけど、ブログやレビューサイトで長文のレビューかいててこの世界設定に触れないとかあるの?と思っている。ただ一方で、確かに語りにくいよなと感じる部分もあって、これもその理由を列記する。
1について、実際の被災者の方はどう思っただろうか。上記の不意打ち的な311描写も含めて、東北の劇場では結構トラウマえぐられた人も多いのではと勝手な心配をしている。ちなみ当時東京に住んでいて被災といえば計画停電くらいだった私でも、日記のシーンと燃え盛る瓦礫のシーンはちょっと心にきた。
2については皮肉抜きに新海誠を尊敬する。「シン・ゴジラ」も「君の名は。」もアフター311の映画ではあったが、東日本大震災そのものとしては取り扱わなかった。押しも押されぬ超人気監督として、期待のかかった商業映画で東日本大震災をメインテーマのひとつに据えた心意気は本当に見上げたものであると思う。扱い方は個人的にはうーんではあるが。また、ここで難しいのが、すずめの戸締まりにおいて311はメインテーマの「ひとつ」でしかないところである。311の映画ではない。
3については、これからファン層以外にリーチしたときにどうなるのか気になるところ。例えば金ローで放送したときとかさ。
現在ネット上で閲覧できるレビューはほぼファンによるもので、おおむね好意的なものが多い。これから本職の映画評論家や、メディアによるレビューが始まるだろう。彼らはおそらくこの世界設定について、ファンレビューのように目をつむることはできないのではないかと思う。上記1のような問題もあり、どのような評価がされるのか気になるところである。
ちなみに、IGNJapanの11月12日(公開翌日)付レビューでは以下のような一文がある。
>> しかし僕が気になったのは別のことだ。3.11後の物語性や震災の歴史、そして天災を鎮める世界観として神道を引っ張ってくる意図についてはこれから他メディアでの評論やレビューで嫌になるほど言及されるだろう。そこに自分の関心はあまりない。 <<
この筆者本人は関心がないそうだが、記載の通りよくもわるくも嫌になるほど言及されるだろう。
みんなどう思った?俺はめっちゃ違和感あった。映画のできそのものを否定するわけじゃないけど、世界設定については滅茶苦茶やんけって思った。気にならないって人のほうが多いのかな?
原発再稼働の声をたくさん目にするようになった。あの事故から11年が経ったからだ。時が経つのは早い。
11年経ってみんながこんなにあっさり再稼働してくれと叫ぶようになってびっくりしている。
みんな死ぬほど傷ついたから、50年くらいは「戦争反対」は絶対的な正義だったんじゃないか。勘だけど。
それで終わりだ。
だからたったの11年で忘れられるんだ。
傷つけ方が、甘かったんだと思う。
「がんばろう日本」だの、「日本人の絆」だの、たくさん言ってたけど、がんばってたのは東北だけだ。
だからすぐ忘れられるんだ。もっと深く、広く、ずっと忘れられないくらいしっかりとみんなのことを傷つけなきゃいけなかった。
計画停電の時、能天気に大変だって言ってたのが許せなかったよ。
まだ許せない。
俺たちの土地が奪われたのはなぜなのか。
なんで除染土や汚染された資材の処理の話がまわってくるのは、俺たちの地元だけなんだろう。
原発を再稼働したあと、使い終わった核燃料はどこに行くんだ。
そういうこと全部、なにも考えなくていいひとたちが、再稼働してくれと叫んでいる。
俺はいまだ、キラキラした東京の街を眺めるたび、憎くてたまらなくなる。
再稼働してもいいけどさ、自分のリスクくらい自分で引き受けろよ。
再稼働したら出ることになる放射性廃棄物も全部東京に埋めてほしい。事故の除染土も邪魔だからついでに持ってってくれ。それで東京湾を埋め立てて、もう一つお台場をつくって、そうしたらその上に原発PRセンターを建てよう。最高だ。
ちなみに、原発が再稼働しても電力需要のひっ迫は解決しないよ。
解説してくれている人がいるはずだ。ざっくり書いておくと、今の電力システムのままだと、発電会社は大きくて金がかかる発電所を維持しておく金がない。
大きくて金がかかるという意味では火力も原発も変わらないから、原発再稼働でも根本的に電力不足は解消しない。
電力不足やべえやべえって言われてますが、具体的に何がやばいかって話が可視範囲でどこにも見かけないので、新電力業界きらいなはてな民向けにその辺を説明するよ。
インフラに市場原理を導入したことに批判が集まりがちだよね。本質的にはそのとおりなんだ。でも建前上は「インフラは自由化してない」んだよね。
電力業界は2016年4月に小売が自由化したよ。どういうことかというと、電力事業を「発電」「送配電」「小売」に分割しちゃおうってことなんだよ。たとえば東電は東電ホールディングスになって、その下に東電パワー&フュエル(発電)、東電パワーグリッド(送配電)、東電エナジーパートナー(小売)の子会社ができたんだよ。
なんでそうなったかは色々な経緯があるというか、「原発でやらかした東電をなんとかせげんといかん!」って気持ちがあったのかもしれないね、と思ってるよ。でもこれは新電力サイドのポジショントークだから本気にしないでほしいな。複雑な経緯があると思うので割愛するよ。知識不足とも言うよ。
ここでのポイントは、「送配電」は自由化されていないってことなんだ。だから本当に本当の根元の部分では、新電力がつぶれても一般送配電事業者がみんなに電気を届けてくれるんだ。東電パワーグリッドさん、ありがとう! 詳しくは最終供給保障って単語でググってみるといいよ。だから新電力で契約してるからって停電が起きやすくなるってことはないんだよ。
「あれれー? おかしいなー、エルピオでんきに契約してる人h」
君のような勘の良いガキは嫌いだよ。
そのとおりなんだ。厳密には新電力になってもいままで通り、というわけにはいかないんだ。送配電と小売が分割されるとどうなるかと言えば、「どの家の電気を止めて、どの家の電気を供給するか」という判断をする主体が分割されるってことなんだ。
たとえば、想像してみてほしい。はてぶユーザーのあなたは旧一電(東電とか関電みたいなもの)のひとつ「はてな電力」から新電力会社「増田電力」に契約を変えちゃった。だけど、あなたは最近契約料であるはてな記事のはてブ登録を滞納しちゃってたんだ。
はてな電力に契約したままだったら、あなたははてなの親分はからこう言われるんだ。「おうおう、おどれ最近はてブ足りんのとちゃうけ? まあワイも鬼やない、一週間以内に50記事はてブしたらアカウント停止だけは見逃しちゃるわ」って。はてなの親分は自分の子どもには優しいんだ。直接契約してるからね、やさしいね。
でも、あなたが増田電力で契約してたらこうなっちゃうんだ。「増田ァ! 今月のみかじめはてブどないしとんじゃおどれぇ! けつの穴までほじくり返して取り立ててこんかい!!!!」そうやってあなたは東京湾に沈められちゃうんだ。はてなの親分はこわいね。
何が言いたいかというと、送配電と小売が分割した結果、イレギュラーな事態が発生したときに柔軟な対応が時々しづらいってことなんだ。エルピオでんきに契約してたら停電するかもってのはそういうことなんだね。
でも、「電力を売り買いする」ってっどういうこと?って思うよね。そうだよね。私も最初戸惑ったよ。
このことを説明するには、考え方を変える必要があるんだ。逆に考えるんだ。「新電力会社は買った分を売る」んじゃなく、「新電力会社は売っただけの分を買わなきゃいけない」んだ。
どういうことか。さっき言ったように、送配電自体は送配電事業者がおこなうんだ。だから、たとえば「4月1日の電気を100万kWh買ったけど、契約者がその日は101万kWh使っちゃった」ってときに、1万kWhを使う家庭が停電になることはないんだ。そういう場合は、「電力会社が101万kWh分の電気を買う義務」が生じるんだ。電力小売は、需要を事前に予測して、101万kWhを買っておかないといけないんだ。
買わないとどうなるかって? あとで説明する「ペナルティ」が待ってるんだ。
16年4月に電力小売自由化とともに作られたのが日本卸電力取引所、通称JEPXだよ。JEPXでは一日を30分×48コマに分割して、各コマで電力を売買してるんだ。ニュースで話題になりやすい価格高騰は基本的にこの金額の話をされているよ。この価格は大体毎日18時に翌日価格が発表されるよ。
ただ、注意してほしいのは、別に全量をJEPXから買わなくてもいいってことなんだ。たとえば、100万kWhの需要が事前に予測できている場合は、前々日までに95万kWhを仕入れておいたりするんだ。仕入れ方は色々だよ。発電事業者と直接契約して、JPEXを介さずに95万kWh仕入れておく、という方法はあるよ。そして、残りの5万kWhをJPEXの翌日スポット市場で買うんだ。その方が市場高騰リスクを抑えられるからね。
実際は、スポット市場価格で5円/kWhのものを直接契約では10円kWhになる……という市場原理が働いたりするので、実際の案配は難しいね。ここは各社の分析能力の腕のみせどころなんだね。ただ安定供給という観点では、多少コストをかけてでも供給量を確保することの方が重要だと私は思うよ。
でもね、そんな事前予測、毎日成功するわけないんだ。毎日の供給で仕入れが多すぎたり、逆に少なかったりは当たり前なんだ。
でもそれを放置しておくと仕入れに意味がなくなっちゃうよね。だから、新電力市場には「インバランス料金」って仕組みがあるんだ。これは、仕入れに失敗すると予め定められたインバランス料金で電気を買うというルールなんだ。事前に100万kWh買っておいたけど、実際は需要家が101万kWh使っちゃったら、1万kWh分の電気をペナルティ料金で買わなきゃいけないんだ。
このインバランス単価は、予備率3%までは80円/kWh、予備率3%を下回ると200円/kWhが上限になるよ。20年度までは上限がなかったから200円オーバーになりまくって大変だったんだよ。
やっと本当に伝えたいことに入れるよ。
新電力が受付を停止したり、事業から撤退したりしてるのは、このJEPXのスポット市場価格が80円/kWhに達する日が22年の頭からずーーーっと続いてるからなんだ。
電力市場は市場だからね。電気が余っていたら入札価格は下がるし、電気が足りなくなったら入札価格が上がるんだ。そして、スポット市場はブラインド・シングルプライスオークションという仕組みで、「約定価格が一度決まると、すべての市場価格がその価格で取引される」んだ。増田さんが10円で入札しても、20円で入札する人が多かったら20円になるし、5円で入札する人が多かったら5円になる。
そして、さっきも言ったように、仕入れに失敗したら電力小売はインバランス料金を払わないといけないんだ。
するとどうなるか。「どうせインバランス料金の80円/kWhで買うんだから、80円で入札しちゃえ」、そう考える人がいっぱい出ちゃったんだ。スポット市場価格をわかりやすく表示してるエネチェンジのサイトがあるので、URLを貼るね。
https://insight.enechange.jp/markets
3月31日分は20円台だね。真っ赤だね。さっき言った80円よりは安いね。
んなわけあるか。
想像してみてほしいんだ。東電エナジーパートナーのスタンダードSプランは20~30円/kWhなんだ。わかるかな?20-30円で売るものを、20円以上、なんなら80円で仕入れないといけない。
25円で売るものの粗利っていくらだろう? 8円?5円?3円?仮に5円と置こうか。100のうち90が5円の粗利を出すとして、450円の収益なんだ。でも、原価80円のものを25円で売ると、55円のマイナスだよね。100のうち10がその価格になると、550円のマイナスなんだ。
450-550=-100。
スポット市場価格が80円になったときのインパクトっていうのは、こういうことなんだ。顧客が万単位で存在したときに、毎日数百万が吹っ飛び続けるのが一ヶ月続くのを想像してみてほしいんだ。受け入れ停止や事業停止をする理屈が少しはわかってもらえるんじゃないかな。
もちろん、電気の調達コスト計算はこんなに単純じゃないよ。というか業務で仕入れた内側の話は守秘義務に抵触するから書けないよ。一般の人から金額が可視化されてるのがスポット市場だから、それだけでわかる範囲のことを書いたよ。よく考えたらすべてを話してないね。ごめんね。タイトル詐欺なんだ。
正直ね、新電力の中の人としても、この状況には困っているんだ。どうしてこんなことになってしまったんだ……。
本質論でいえば「そもそもインフラを自由化するな」は正しいと思うんだ。ただ多少のポジショントークを言うと、インフラだからって甘えた結果が福島原発の後処理における様々なあれこれだったり、柏崎原発での嘗めた対応だったりするんじゃないかな、あいつら一編シメた方がいいんじゃないの、そういうニュアンスはあるんじゃないかな、とも思うよ。
ただ、16年4月での自由化の時点で、制度設計者がこのレベルでの電力供給の不安定化を予測していたかって、想定してなかったとは思うんだ。需給ひっ迫警報でた時感動したよ。。「これが!! あの噂の!!!! 需給ひっ迫警報!!!!!!!」ってテンション爆上がりだよ私。「計画停電とか起きるわけないやろ!」「起きそうになっとるやろがい!!」
ただね、極論小売り事業者なんて卸売業で、卸売業の割に売ってる商材がどれもこれも代わり映えしないんだよ。大体、電気って商材にどう差をつけるってんですか。普通無理でしょ。価格勝負でしかない割に、付加価値がつけにくい。もちろんなくはないよ。プランとか脱炭素とかオプションサービスとかね。でも電気そのものに違いはない。そこに様々な新電力会社が群がったのは、結局インフラで確実に甘い汁が吸えるってことを確約された業種にハイエナが集まったツケが回ってきたんじゃないか……っていう指摘はありえると思ってて、それは何割はただしいんだよね。電気に対してどんな付加価値を与えるのか、っていうのはどの電力会社も模索してるんじゃないかな。
小池百合子がまた何かを言っている。どうやら電力需給が逼迫しているから節電に協力してほしいそうだ。
曰く「トイレの便座が温かいおうちも増えてると思いますが、ちょっとレベルを下げてみると、ほんの少しの電力の消費を削減するという意味で東京中の方がなさると大きい」とのこと。
またか…。何故どれほど効果があるかわからないものを思いつきだけで市民に求めてくるのだろうか。折しも昨日まん延防止重点措置が解除されたばかりだ。あれは果たしてどれだけ意味があったのだろうか。その検証はされるのだろうか(されるわけがない)。
コロナなら医療の対策が本丸。電力なら発電の対策が政府の行うべきことで全力を尽くした上で足りなければ市民にお願いするのが筋だろう。鉄道の減便は検討したのか?計画停電は?そして何より原子力発電所の再稼働はどうするんだ?
コロナで国民が学んだ最大のことは、政府の外出自粛のお願いに協力しても得することはなく、誰にも感謝されず、そして政治家は宴会をしていたという事実だろう。昼の間部屋の電気くらいは消そうじゃないか、でもそれ以上はねえ…どうする?と煌々と付く65型のテレビを見ながら考えている。
「週末施設の一斉停電があるから対応よろしく」とだけ言い残されて実験室を任されてしまった
いやいやいやいやいや何をどうすればええねん具体的に言ってくれや
「今回やるのは非常回路の点検だから全部一般回路に繋ぎなおしてくれればいいから」
いやいやいやいやいや非常回路ってなんやねん避難経路しかわからんわ
あんた実家東京じゃなかったか??帰省するなら帰ってくんなよいやマジで(ここは地方)
そんなわけでいま、大変に困っている
直轄の上司が強硬帰省し、電話してもぜんっぜん出てくれない。たぶん休み中は出るつもりがなさそう。
施設の管理してる事務みたいなところに聞いてみたけど電気配線は各々の教室で管理されてますので…と返され俺涙目
実験室には稼働を止めるとまずい機械がたくさんある。分かりやすいところでいえばフリーザー(冷凍庫)とか。中の物ぜんぶダメになっちゃうからね。お金もだけど歳月も無駄になる。
別に俺はただのアルバイトなので正直今回のことでどんな損益をもたらそうと責任をとらされるいわれはない(と思いたい)。クビくらいは仕方ないが賠償金払えとか言われても困る。明確な指示しないで消える上司が悪いし。
ただ、長年かけて培った実験の成果が、フル稼働中の機械の中にはたくさんある。それが無駄になってしまうのはとても悲しい。愛情込めて育てた豚が出荷前に盗難被害にあうようなものかもしれない。豚育てたことないけど。
上司の言葉とGoogle知識を信用するのであれば、電源回路を一般と非常で切り替えるだけで計画停電を乗り切れるものなのか?
うちの会社は未だに朝礼があるし、その上5分間スピーチ的なものもある。
昨日のスピーチの担当は、後輩だった。彼女は、今日は3月11日ですね、と前置きをして、震災の話をします、と口火を切った。私は10年前はもう働いていて、この会社で被災したんだよな、とか、帰宅難民になって会社で夜明かししたな、とか、情報が錯綜していたから、山形の大学にいた妹が心配で胸が張り裂けそうだったな、だとか、そんなことを思い出していた。
「私はその時イギリスに留学していて、日本時間の12日の日に震災について知りました。ものすごく驚きました。イギリスでもニュースで繰り返し地震の映像が流れていました。日本はすごいことになっているのに、私は普通に大学に行っているのが不思議で、でも日本にいたらあの中にいたんだなと思ったら怖くて。同級生がそんな私を慰めてくれました。絆を感じました」
彼女は可愛らしい声で、五分間そんな話をしていた。あまりの温度差に、私はギョッとしてしまった。
私の会社は東京にあって、朝礼に出ていた人たちはみんな被災者だ。東京は震度5、津波の被害はなし。それでも、主任の家は千葉にあって最寄駅が液状化したと言っていたし、私たちは計画停電の中で、震えながら仕事をした。私は家に帰って、蝋燭に火をつけて生活していた。そういう思い出がまだ生々しく残る中で、被災していない彼女が「地震を遠くで見て怖かった覚えがある」と平気で話しているのを、私は呆然としてみていた。
「今でも、あの日のことは忘れられません」
彼女はいい話をしたかのような顔をして、話をまとめた。いつもはスピーチ後に、おざなりではあるが拍手が起きるのに、誰も拍手しなかった。部長が困った顔で、
とだけ言った。彼女は神妙な面持ちで、こっくり頷いていた。