ファン数を稼いだりはするんですが、これってあくまでステータスアップでしかなくて「アイドルのゲームにしか存在しないもの」ではないと思うんですよ。
あと「学園」モノの特徴としてよくあるのが「受ける授業による方向性の分岐」と「学友とのイベントによる方向性の分岐」だと思います。
でも学マスって授業もイベントもあるけどひたすら一本道で、変化は起きないんですよね。
サポカで育成の仕方が大きく代わることはありますが、目指すべきデッキやステータスの形に大きな変化はないわけで。
これって言うなれば「アイドル」と「学園」が相互に個性を打ち消しあった結果、それ以外のゲームシステム部分がありありと残る形になった感じかなと。
「アイドルゲーム」って本質的には「突発的な不調による影響を極言しつつ足切りを回避しし続けて山の天辺を目指すゲーム」な訳じゃないですか?
対して「学園ゲーム」っていうのは「能動的な選択による分岐を繰り返しつつ異なった結末にたどり着くゲーム」だと思うんですよ。
この2つが混ざりあった結果「能動的に選択する機会が多いことで状況をコントロールしやすいなかで天辺を目指すゲーム」になってしまっているんですよね。
しかもこれにローグライクが混ざったことが状況をかき乱すのではなく、結果的に更に安定を産んでいるという感じなんですよ。
学マスってローグライクカードとして立ち上がりが不安定なデッキもいくつかある中で、最終的にはなんかやたらと安定して「最終形」にたどり着けてしまうんですよね。
表向きは異なる3つが混ざりあった化学反応って感じを出してますけど、実際には三本足で立ってるおかげで一本足や二本足よりよっぽど安定したバランスになっているわけです。
そこが学マスの強みではあるんですが、重心となるポイントは結果的にそのどれからも等間隔気味に離れているわけで「アイドルとしても、学園としても、ローグライクとしても、なんか半端だよね」となってるのが否めないんですよね。
とはいえ、他のアイマスシリーズがアイドルという立脚点に固執しまくってシリーズ毎の個性を出しきれずに共食い状態になってるのを考えれば、シリーズの末っ子が取る生存政略として大正解だとは思いますが。