lynx   »   [go: up one dir, main page]

2025-05-27

誰も君の研究テーマがクソだと言ってくれない

理系大学院生の君へ—

これは、理系大学院生、とくに研究テーマ自分で立てて日々取り組んでいる君に向けた話だ。

まず厳しい現実を言おう。

君の研究テーマ微妙だったとしても、それをはっきり「それ、筋が悪くない?」とか「その研究意味あるの?」なんて言ってくれる人はいない。

なぜならそれを言うこと自体が、人間関係においてかなり高リスクからだ。

嫌われたくないし、気まずくなるのも嫌。何より、明確な代案がないのに批判するのは無責任に思われかねない。だからみんなスルーする

気を遣って、なんとなく「面白そうだね」と言ってくれるだけだ。

それに、研究テーマの良し悪しには主観が多分に含まれる。

興味の方向性社会的意義、技術チャレンジレベル……何を重視するかで評価は変わる。だからこそ「クソだ」とは断定しにくい。

でもそれが、「何も言われない=評価されている」と勘違いさせる温床になる。

特に気をつけてほしいのは、「査読なし」の学会発表だ。

何もコメントされなかったからといって、「誰にも否定されなかった=良い研究」と思い込むのは危険すぎる。

実際は、誰の心にも刺さらず、突っ込む気すら起きなかっただけかもしれない。

それは無関心であり、最大級ネガティブフィードバックだと認識すべきだ。

から、もし君が本当に自分研究テーマ価値があるかどうか知りたいなら、査読付きの学会論文誌に出してみるべきだ。

そこではじめて、「その問題設定に意味があるか」「その手法新規性があるか」「そこに時間を費やすべきか」を、専門家真剣評価してくれる。

査読付きの場に出すのは怖い。否定されるのも恥をかくのも嫌だろう。

でも、それを避け続ける限り、君の研究テーマがどんな評価に値するのか、君自身すら本当にはわからないままだ。

誰も君の研究テーマがクソだとは言ってくれない。だからこそ、自分で問い続けるのだ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Лучший частный хостинг