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2025-05-26

会長愛人部長会社で、新社長口説かれて、週末に消された話

私が派遣という働き方を選んで、たしか3社目くらいだったと思う。

そこは、上場してまもないベンチャー企業だった。

配属先の総務部には7人くらい。

そのトップは、会長愛人で、「ファウンダー」と肩書が入った名刺を持っていた。

でも、肝心の仕事ができない。PC操作も怪しい。

上場前は取締役だったらしいけど、さすがにまずいってことで“降格”したらしい。

私がそこに入った理由は、「Nさんという社員仕事を抱え込みすぎていて、業務が回らないから、あなた業務マニュアルを作ってください」というものだった。

属人化の解消、というやつ。

でも実際には、そのNさんは、何かあれば自分でさっさと処理してしまタイプだった。

「私がやったほうが早いから」と、仕事を渡さない。

まりマニュアルどころじゃない。

そして、私が入社してから一年ちょっと経ったある日。

トップが交代した。

社長会長が外れ、新しく外部から社長がやってきた。

友人関係でもあったらしいが、「お前は経営ができないだろ?」と、会長職に専念させる狙い。

その新社長が「全社員と話したい」と言い出した。

部署ごとの座談会みたいなものを開き始めた。

私は派遣だったから、ただ隅で聞いてるだけのつもりだった。

けれど「誰でも何でもいいから聞かせて」と言われたので、ちょっと気になっていた点をいくつか話した。

業務のこと、組織のこと、改善してほしいこと。

すると、新社長から「もう少し詳しく聞かせて」と言われた。

別枠での個別面談になった。

その面談でまたいろいろ話していたら、

「よかったら、食事でもしながら聞かせてくれる?」と言われた。

私は若かったし、まだその会社での経験も浅くて、

「あ、他の社員も来るのかな?」くらいに軽く考えてしまった。

でも待ち合わせに行ったら、完全に二人きり。

その場で食事をして、2軒目のバー口説かれた。

「いや、そういうのじゃないです」とやんわり断った。

けど、あれは完全にアウトな展開だったと思う。

実は当時、私は社内にいたある社員と付き合っていた。

でもその彼氏は、いわゆるモラハラ男で、少しでも機嫌を損ねると、連絡を絶つようなタイプだった。

そのことで悩んでいて、だいぶメンタルが削れていた。

判断力も落ちていたと思う。

誘いに乗ってしまった自分を、今でも恥ずかしく思ってる。

連休明けの出社日、私は「今月末で契約終了です」と言われた。

同時に「社内改革」のお触れのようなものが出た。

派遣契約社員も全員、正社員登用します、と。

でも、私は終了。

しかも、その新社長から

「いま担当している仕事の引き継ぎをお願いします」と言われた。

から、私はグループ業務ほとんどを、前述の“全部自分でやっちゃうNさん”に引き継ぐことにした。

「Nさんが一番詳しいと思います」とだけ言って。

社長はその背景を知らないから、スムーズに話は通った。

そして、月末を待たずにその週の金曜日で退社した。

今で言う、『リベンジ退職』ってやつかもしれない。

その一年半後くらい、同僚だった子に会ったとき、いろんな話を聞かせてもらった。

ちょうどその頃に進めていた大きなプロジェクトが、取引先の都合であっさりと頓挫したらしい。

そのプロジェクトには、私のモラハラ元彼も関わっていた。

会社の命運をかけた案件だったらしく、社内は大混乱。

社長会長(=元の社長)との間で大揉めになり、結局、新社長会社を去ったという。

病気もあったという話だが、それは定かじゃない。

株価暴落

一年後には、ピーク時の二十分の一の水準にまで落ち込んだ。

一緒に株価を見てみたら、前週からさらに7%下がってて、彼女と大爆笑した。

「ざまあ」と思った。

というか、それしかかばなかった。

会社はいまも一応残ってるけど、代表はまったく知らない人になってる。

創業者だった社長も、名前をググっても、まったくヒットしない。

“その道の天才”と呼ばれたらしいけど、何も出てこない。

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