■リターンは変動からしか生じず、変動は不合理性から生じる。ならトランプが不合理でもいいすよね

「リターンは変動（ボラティリティ）から生まれ、変動は不合理性（irrationality）から来る」という主張の上で、「不合理な存在（例：トランプ元大統領）が市場にいても良いのでは？」というロジックですね。

1. 変動とリターンの関係

投資の世界では、「リスクプレミアム」の概念があります。つまり、予測不能な価格変動（≒リスク）を引き受ける見返りとして、投資家はリターンを得る。

• 完全に合理的で効率的な市場（＝全てが予測可能）では、理論上リスクプレミアムはゼロになります。
• したがって、市場の不合理性は、投資機会を生み出す源泉の一つともいえる。

2. 不合理性の供給元としてのトランプ

トランプのような予測不可能でしばしば「非合理的」な言動をするリーダーは、市場にボラティリティを注入します。たとえば：

• ツイート一発で市場が動く。
• 貿易戦争の突然の勃発。
• 金融政策への口出し（FRBへの圧力）。

これらは、市場参加者の不確実性を高め、結果として短期的な価格変動を増やします。

3. 不合理さの「良し悪し」

理論的には、不合理性が投資機会や裁定（arbitrage）機会を生むため、「不合理＝悪」とは限らない。しかし、次のような注意点もあります：

• 持続可能性：あまりに不合理だと、制度や市場の信頼が損なわれる。
• 分配の歪み：不合理な政策が一部の集団に過大なコストを押しつける可能性もある。
• 外部性の問題：リターンを追うプレイヤーは得しても、社会全体ではコスト（例：政治の不安定化）が高い可能性。

まとめ

はい、不合理なプレイヤー（トランプ含む）も市場において一定の役割を持ち得ます。

ただし、それが一時的な変動にとどまるのか、それとも制度を揺るがすレベルなのかによって、評価は分かれます。

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