■「職場の『困った人』をうまく動かす心理術」のまずさ

サンプルで公開されてる部分含め、Xではあまりにも発達障害者へのヘイトがひどいって話で絶賛炎上中でそこはまあわかるんだけど。

それ以上にまずいのがサンプルの範囲で多数ある

• 帯を見ると、うつ病、パニック障害、不安障害など後天的に「なってしまう」ものも同じ「困った人」枠で扱っている……つまり「健常者」がパワハラでうつ病になったとして、この本の論理に従うなら「困った人」扱いされても文句言えなくなる
• 著者が単純に間違いを多数書いている
  • ASDのとこに書いてある「気まずくなると急にいなくなる」「取締役に平気でタメ口」「異臭でもおかまいなし」は非典型的（最初のと最後はあえていえばADHD的）
  • ADHDの「同僚の手柄を平気で横取り」は発達障害というよりパーソナリティに属するお話
  • 愛着障害、トラウマ障害のところも非典型的な「症状」ばかり（もちろん、そういう人がいないわけではないが、病気とは関係しない）
  • 愛着障害はASDとの誤診が多い、境界性パーソナリティ障害はASDとの誤診が多いなどの問題があるので、本にある情報だけで鑑別はほぼ不可能
• そもそも「相手を困った人」だと思っている人が「健常者」とは限らない
  • 「発達障害」扱いしたがる人に発達障害があることもよくある → 障害持った人が障害持った人を差別するってことになりかねない
• 診断チャートの存在 → 「普通の人」が本の内容を鵜呑みにして周囲の人を「診断」する危険
  • 既にそういう風潮が強まってるのに、ますます……が起こる危険

内容がある意味で反ワクくらいにトンデモなので発禁なってほしい

Permalink | 記事への反応(4) | 23:49

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