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2025-03-02

トランプは泣いて馬謖を切ることができなかった

先日の米ウ首脳会談の決裂は、こう総括すべきだというのが個人的な印象。

要するに、トランプ政権の失敗は「ヴァンスの失言」と「それをトランプが諫められなかったこと」にあるように見えた。

ヴァンスの失言」は、ゼレンスキー質問に対して「無礼」と罵倒したことを指す。

しかし、ゼレンスキー質問、つまり「仮に停戦してもその場しのぎになるのでは?安全保証になるのか?」という問いは、会話の流れからしてとても無礼とは言いがたい。

ってか問題10分に先だった40分でも発言している内容だし。

その時はトランプも「鉱物合意に伴いアメリカ人従業員アメリカ資本がたくさんウクライナに入るからアメリカが助けやすくなるよ。まず停戦大事よ」とさらっと返している。

ヴァンスもそれを繰り返せば、少なくともあの場は何も問題なかった。実際にどうかはともかく、一理はあった。

それなのに、なんかヴァンスがキレた。すぐに沸騰するのはヒルビリーお国柄とか自著にあった気がするけど。なんかキレたのだ。

いつもどおりバイデン批判をしたつもりだったのに反論されて、カッとなったのか。半ばウクライナ批判だったから、そりゃ反論されるわと思うけど。

ウクライナ外務大臣は俯いた。駐アメリカ大使は顔を覆った。アメリカのルビオ国務長官は真顔だった。彼らの面目丸つぶれである

ヴァンスとルビオの今後の関係悪化に注目したい。

一般的には、重要取引の途中で失言した重役はとりあえず隔離するだろう。

しかし、あの場は全世界に中継されていた。ヴァンスを下げれば、ヴァンスの更迭必須となるし、任命したトランプ責任も問われる。

トランプ損切り決断できなかった。泣いて馬謖を斬ることができなかったのだ。

78歳にあん意味不明トラブルに即応しろと言っても無理があるのはそのとおり。馬謖を全世界公開処刑できる奴とか早々いないってのもそのとおり。

しか事実として、斬るべき馬謖トランプは斬れなかった。斬らないからには庇わないといけない。トランプヴァンスに同調し、それはえげつない罵倒の数々に発展していった。

以上が会談決裂の真相(笑)となる。現時点の個人的な見え方として。

会談後の「ゼレンスキー謝罪しろ」とか「反ロシア気に食わねえ」とかは、すべて後付けで理屈付けしているだけと解釈している。

…なんか、重臣バカやってトップが尻拭いする構図って、安倍政権でよく見た気がするのは気のせいだろうか。

ドナルド・トランプ安倍晋三は、意外と「馬謖を斬れない調整型」って共通点があったりしたのかもしれないね。知らんけど。

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