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2025-02-25

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1. 『レ・ミゼラブル』(1862年 / フランス / ヴィクトル・ユゴー

概要:

ジャン・ヴァルジャンは、パンを盗んだ罪で投獄され、仮釈放後も警察官ジャベール執拗に追われる。

だが、ヴァルジャンは復讐するのではなく、慈愛を持って生きようとする。

最終的に彼は革命派との戦いの中で捕らえられ処刑されそうになったジャベールの生死を握る立場となったが、復讐せずに解放する。

ジャベールはそれを受け入れられず、最終的に自ら命を絶つ。

復讐否定ポイント:

・ヴァルジャンは社会理不尽さに苦しめられるが、復讐ではなく善行を選ぶ

・ジャベール人生正義と法の執行に捧げてきたが、復讐されるのではなく赦されることで葛藤する

2. 『オレステイア』(紀元前5世紀 / 古代ギリシャ / アイスキュロス

概要:

ギリシャ悲劇三部作(『アガメムノン』、『供養する女たち』、『慈しみの女神たち』)で、復讐連鎖とその克服を描いた作品

・王アガメムノントロイア戦争から帰還するが、妻クリュタイムネストラに殺される。

・その息子オレステスは、父の復讐のために母を殺す。

しかし、母殺しの罪で復讐女神エリーニュス)に追われ、狂気に陥る。

・最終的に女神アテナの裁きによって、復讐連鎖は断ち切られ、法による裁きの重要性が示される。

復讐否定ポイント:

・血の復讐連鎖し、止まらない悲劇を生む。

最後に法と理性が復讐を超越し、正義概念確立される。

復讐ではなく、和解と秩序が解決策となる。

3. 『アメリカンヒストリーX』(1998年 / アメリカ / トニー・ケイ監督

概要:

白人至上主義に染まった青年デレクは、黒人への復讐から暴力的な行動を繰り返し、刑務所に入る。

しかし、服役中に自身の信念が間違っていたと気づき出所後は弟ダニーを同じ道から救おうとする。

しかし、ダニーは黒人少年に殺されてしまう。

復讐否定ポイント:

・デレクは憎しみを学び、復讐心に囚われていたが、それが何も生まないことを理解する

・最終的に弟は殺され、暴力連鎖は断ち切られないまま終わる

復讐や憎しみではなく、赦しや教育こそが解決であることを示唆

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