アニメにおけるプログラマーの描かれ方は、時代とともに変化してきました。コンピューターが一般に普及する以前は、プログラマーという職業自体が一般的ではなく、フィクションの世界でも馴染みの薄い存在でした。しかし、情報技術の発展とともに、アニメでもプログラマーやハッカーといったキャラクターが登場するようになり、その役割やイメージも変遷を遂げてきました。
この時代はまだコンピューターが一般家庭には普及しておらず、プログラマーという職業も専門的なものでした。そのため、アニメにおいてプログラマーが主要なキャラクターとして登場することはほとんどありませんでした。
代表的な作品としては、『ルパン三世』(1971年~)などで、電子機器やコンピューターを駆使するキャラクターが登場するものの、プログラマーというよりは技術者やハッカー的な立ち位置でした。
インターネットが普及し始めた1990年代になると、プログラマーやハッカーの存在がアニメにも反映されるようになります。この時期の代表的なキャラクターは、ハッカーとしての側面が強いですが、プログラミング能力を駆使して物語に関わることが多くなります。
2000年代に入ると、インターネットは日常生活の一部となり、プログラマーという職業がより身近なものになってきました。この時期のアニメでは、天才的なハッカーキャラクターだけでなく、現実的なプログラマー像も描かれるようになります。
2010年代以降、アニメに登場するプログラマーはより多様化し、単なる天才ハッカーだけでなく、日常的にコードを書くキャラクターや、IT企業のエンジニアとして働くキャラクターも増えてきました。
アニメにおけるプログラマーの描かれ方は、時代とともに変化し続けています。1970~80年代はほとんど登場せず、90年代にはハッカー像が確立され、2000年代には現実的なプログラマー像が登場しました。そして、2010年代以降はプログラマーの職業が一般化し、多様なキャラクターが描かれるようになっています。
今後のアニメでも、AIやブロックチェーン、メタバースなどの技術の発展に伴い、新たなプログラマー像が登場することが期待されます。