円相場 1ドル148円台まで値下がり 米中協議合意でドル買い進む

12日の東京外国為替市場は、アメリカと中国の両政府がスイスで行っていた貿易協議の結果、現在、相互に課している追加関税の一部を90日間停止することで合意したと発表したのを受けて、ドルを買う動きが強まり、円相場は1ドル=146円前後から、一気に148円台まで値下がりし、円安ドル高が急速に進みました。

週明けの12日の東京外国為替市場は、日中は1ドル=146円前後で推移していました。

しかし、午後4時ごろに、アメリカと中国の両政府が現在、相互に課している追加関税の一部を90日間停止することで合意したと発表すると、米中の対立によって世界経済が深刻な打撃を受けるといった懸念が急速に和らいでドルが買われ、円相場は一時、1ドル=148円台まで一気に値下がりし、円安ドル高が加速しました。

午後5時時点の円相場は、先週末と比べて2円76銭円安ドル高の1ドル=147円91銭~93銭でした。

また、ユーロに対しては、先週末と比べて94銭円安ユーロ高の1ユーロ=164円25銭~29銭でした。

ユーロは、ドルに対して、1ユーロ=1.1104~06ドルでした。

市場関係者は「トランプ大統領は先週末、みずからのSNSで『中国に対する関税は80%が正しいように思える』などと投稿していたが、実際には90日間という期限付きとはいえ、市場の予想を上回る大幅な引き下げとなり、投資家の警戒感が一気に和らいだ。その結果、ここ最近、売られていたドルを買い戻して、逆に円を売る動きが急速に広がっている」と話しています。