訪日外国人が消費するコメの量 去年比30%余増の見通し 農水省

農林水産省はことし、日本を訪れる外国人が消費するコメの量について、去年より30%余り多い7万トンとする見通しを公表しました。現時点でインバウンド消費の増加が国内のコメの需給全体に与える影響は小さいとしています。

農林水産省の試算によりますと、ことし日本を訪れる外国人が消費するコメの量は7万トンで、去年より1万8000トン、率にして34%増えるとしています。

訪日外国人が去年より30%余り増えると仮定したうえで平均的な滞在日数にあたる9泊10日の期間中、1日に2回程度、1食当たり茶わん1杯分に当たる78グラムのコメを食べるという想定で計算したということです。

2010年以降の試算では、最も多くなる見通しだとしています。

一方、農林水産省はこれまでに国内の主食用のコメの需要量について、ことし7月からの1年間で合わせて663万トンと、前の1年間より11万トン減少するという見通しを示しています。

さらに、ことしのコメの生産量は作付面積をもとにした単純計算で去年より10万トンから12万トンほど増えるという試算もあります。

このため農林水産省は現時点でインバウンド消費の増加が国内のコメの需給全体に与える影響は小さいとしていますが、コメの価格高騰が続く中、訪日外国人の消費の動向も注目されそうです。