トランプ氏 ウクライナ鉱物権益で合意も安全の保証は欧州責任

アメリカのトランプ大統領は今週、ウクライナのゼレンスキー大統領が訪米し、鉱物資源の権益をめぐる合意文書に署名する予定だと明らかにしました。一方で、ウクライナが求める安全の保証をめぐっては、アメリカではなく、ヨーロッパがその責任を負うべきだという考えを示しました。

アメリカのトランプ大統領は26日、閣議の冒頭、28日にウクライナのゼレンスキー大統領が訪米し、鉱物資源の権益をめぐる合意文書に署名する予定だと明らかにしました。

トランプ大統領は記者団に対して「われわれはウクライナで働き、そこにいることになる。それはある意味で安全の確保にもつながる」と述べ、アメリカの権益がウクライナ国内にあることがウクライナの安全にも役立つと主張しました。

ただ、「多くを保証するつもりはない。ヨーロッパがそれをやることになるだろう。なぜならヨーロッパはウクライナの隣にあるからだ」と述べ、ウクライナが求める安全の保証についてはアメリカではなく、ヨーロッパがその責任を負うべきだという考えを示しました。

また、停戦に向けた協議をめぐってトランプ大統領は「プーチン大統領も譲歩する必要がある」と述べてロシア側も譲歩が必要だという認識を示しました。

ゼレンスキー大統領「金曜 交渉に向けて準備」

ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、ビデオ演説で「私たちのチームはアメリカと協力し、今週金曜日にも行われる交渉に向けて準備している。アメリカとの合意、われわれの国家と国民への支援、そして、平和と安全の保証。これこそが、ロシアがほかの国の生活をこれ以上破壊することがないようにするための鍵だ。私は、トランプ大統領と会談する」と述べトランプ大統領との首脳会談が今月28日にも行われる可能性に言及しました。

その上で「アメリカの支援をとめないことが極めて重要だ。平和への道には力が不可欠だ」と訴えました。