日韓国交正常化60周年の節目に合わせ、政府は1日、羽田空港と福岡空港に韓国人専用の入国審査レーンを開設した。韓国政府も同日、韓国の2空港に日本人専用のレーンを設置。審査時間を短縮して観光客らの利便性を高めるのが目的で、30日まで実施される。
羽田空港第3ターミナルでは午前10時ごろ、黄色のビブスを着た空港スタッフが、次々と到着する訪日客の中から、事前に登録を済ませた韓国人を専用レーンに案内した。家族と観光に訪れた会社員朴勍模さん(40)は「専用レーンは快適だ。日本が好きなので、これからもっと両国の親交が深まることを願う」と話した。
日本の出入国在留管理庁によると、特定の国籍の旅客だけを対象としたレーン設置は初めて。1年以内に相手国を訪問したことがあれば利用でき、午前9時~午後4時に到着する便が対象となる。航空機搭乗前に手続きをする必要がある。
両国は1965年6月22日に国交正常化を定めた日韓基本条約に調印。近年は食や音楽といった双方の文化に関心が高まり、互いに人気の旅行先となっている。