【エルサレム共同】イスラエル軍のデフリン報道官は21日、パレスチナ自治区ガザ南部に新たに設置したモラグ回廊を視察し「今後さらに作戦を拡大する」と述べた。「イスラム組織ハマスの政治、軍事部門のどちらも解体する」と語り、ハマスが拘束している人質の解放に向けて圧力を一層強める考えを示した。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、この1カ月で約50万人が避難を強いられた。食料や水、医療サービスが不足しており、2023年10月の戦闘開始以来「最悪の状況」だとしている。イスラエルは今年3月2日にガザへの支援物資搬入を停止し、同月18日に攻撃を再開した。
ガザ攻撃は21日も続き、パレスチナ通信によると、北部ガザ市や南部ハンユニスで死傷者が出た。戦闘開始以降のガザ側死者は5万1240人に上る。
一方、ガザ当局によると、イスラエルに拘束されていたパレスチナ人10人が釈放され、ガザに戻った。