ドル一時157円台、米国債利回り上昇-米PMIが予想以上に堅調
Rita Nazareth、Liz Capo McCormick-
米2年債利回りは一時8bp上昇、5月2日以来の4.95%
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0.25ポイント利下げを完全に織り込む時期、12月に後退-スワップ
米国の企業活動活発化とインフレ加速を示す指標が発表され、米国債が下落。ドルは円に対して上伸し、一時157円台を回復した。こうした状況は、米連邦準備制度が金利を据え置く可能性を高めそうだ。
S&Pグローバルが発表した5月の購買担当者指数(PMI)速報値は2022年4月以来の高水準で、ブルームバーグが調査したエコノミスト全員の予想を上回った。これを受けて、米国債利回りは全年限で上昇。米金融政策への感応度が高い2年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り上昇して4.95%と、5月2日以来の高水準を付けた。米国は27日がメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の祝日のため3連休となるが、これを控えて取引は比較的薄い。
一方、ドルは円に対する上げを拡大し、0.3%高の157円20銭まで買われた。米国株は朝方の上昇から下げに転じた。前日に予想を上回る売り上げ見通しを明らかにしたエヌビディアは上昇を保っている。
米国債相場についてナットアライアンス・セキュリティーズの国際債券責任者、アンドルー・ブレナー氏は「ショートエンドは米連邦準備制度を恐れている」と指摘した。
連邦公開市場委員会(FOMC)の日程にひも付けられたオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)では、0.25ポイントの利下げが完全に織り込まれているのは今や12月と、前日の11月から後退した。年内に見込まれる利下げ幅は合計33bpと、前日の約39bpから縮小した。
22日公表された直近のFOMC議事要旨で、インフレを目標水準に引き下げる上で金融政策が十分に景気抑制的かどうか「多くの」当局者が疑問を抱いていたことが明らかにされ、米国債には売り圧力が強まっていた。
原題:US Yields Spike as Data Fuel Bets Fed on Hold: Markets Wrap(抜粋)
Treasury Yields Plow Higher as Traders See First Fed Cut Later(抜粋)