「メディア×ブランド」で独自のポジション築く
――電通ランウェイ設立の経緯と、現在の事業領域について教えてください。
大下:電通内にあった「メディアビジネス推進部門」の業務拡大を受け、さらなる成長を期待して子会社化し、2019年に設立されたのが当社です。当初は電通からの出向者4人でスタートしましたが、今では約160人規模へと成長しています。
大下 淳(おおした・じゅん)氏/電通ランウェイ 執行役員 社長補佐 兼 営業統括 アカウント統括本部長。1992年電通入社。ラジオテレビ部門、グローバルビジネス部門、韓国・ソウル駐在、BP(ビジネスプロデュース)部門を経て、2023年から現職。電通では地上波テレビ、BS、ラジオなどのメディアに長く携わり、外資系クライアント担当営業を多数経験。電通ランウェイでは営業部門を統括する。
電通グループの総合広告会社として、母体となった部門が培ったメディア領域における知見やプランニング力は、私たちの大きな強み。加えて、スピンアウトしたことにより意思決定プロセスが短縮され、組織としてより小回りが利くようになりました。現在はメディアソリューションを軸としながらも、従来型のプランニングやバイイングにとどまらず、例えばポップアップストアの企画やOOHの仕掛けづくりといった「ブランドエクスペリエンス」領域に拡張を続けています。
マルチスキルと多様なクライアント
――電通グループ内における電通ランウェイならではの特徴についてお聞かせください。
岩瀬:社内は大きく営業(アカウント統括本部)、ソリューション、コーポレートの3つの機能に分かれていますが、どの部門においてもマルチスキルな働き方が求められるのが特徴です。少数精鋭な組織なため、リソースが足りない場合は電通はじめグループ内で連携してカバーしたり、社外のスタッフの協力を仰ぎます。そのため必然的に若手であっても、個々の裁量権が大きくなりますね。
岩瀬 健(いわせ・たけし)氏/電通ランウェイ 執行役員 兼 コーポレート統括本部長。放送局のグループ会社でコーポレート部門に勤務したのち、2019年電通ランウェイに入社。2025年から現職。電通ランウェイの創業当初から同社の組織や人事体制を支えてきた。
例えば営業職についていえば、広告会社によっては営業、プランニング、バイイング……といった機能ごとに担当者が分かれ、役割を分担していますが、当社では基本的に一人の担当者がこれらを一貫して担います。いわば、クライアントに向き合う「プロデューサー」として全体をリードする役割です。ソリューション職は、営業担当者を高度なスキルや知見でサポートする専門家集団ですが、クライアントワークだけでなく、自社の利益創造・価値創造に貢献するソリューションを自ら発案・企画し、ゼロから関わることもあります。コーポレート職も同様に、電通グループのリソースを活用しながら、会社の基盤づくりに主体的に携わることが可能です。
大下:特長の一つとして、多様なクライアントポートフォリオを持っている点も挙げられます。大きくは3つに分類することができ、具体的には「直クライアントとのビジネス」「電通のBP(ビジネスプロデュース)局や電通グループ各社とのアライアンスビジネス」「電通グループ外の広告会社とのアライアンスビジネス」です。
岩瀬:外資系クライアントの占める割合が大きいのも特色です。エンターテインメント系の企業など、比較的規模の大きなクライアントも担当させていただいており、必然的に電通グループの海外拠点や外資系クライアント本社などの海外のスタッフと直接コミュニケーションをとる機会も多く、日々対峙しています。
異業種も歓迎、若手にも大きな裁量権
――働いている方々の特徴や企業文化など、会社の雰囲気はいかがですか。
大下:社員は多様なバックグラウンドを持っています。広告業界経験者はもちろんですが、例えば金融機関や専門商社、コンサルティング会社出身など、異業種から転職してきたメンバーも多く活躍しています。こうした多様な経験や視点が混ざり合うことが、組織の強みになっていますね。メンバーのキャリアや個性は様々ですが、共通してチームワークや仲間とのつながりを大切にするメンバーが多いと感じます。
岩瀬:ある人がランウェイは「打席に立つ回数が多い」と表現しましたが、まさにそうだと思います。年次や職種に関係なくチャレンジできる場面が多くあります。意志ある人には、しっかり任せる文化が根付いていますし、自ら企画を立てて動かすことも珍しくありません。
とはいえ、“任せっぱなし”ではなく、仕事のアサインにも気を配っています。個々の成長やモチベーションを大切にしていて、定期的にモチベーションサーベイを実施し、その結果をふまえて業務の調整やアサインの見直しを行うといった仕組みも整えています。『挑戦したい』という気持ちに応えると同時に、『この方向で力を伸ばしたい』という声にも、会社として向き合うようにしています。
一方で、中途入社の社員も多く、自然なコミュニケーションが生まれにくくなっているという課題もあります。そこで、社内イベントや交流の場を意図的につくることで、部門を越えた“横のつながり”を育てる工夫をしています。
電通ランウェイ社員に密着したドキュメンタリー動画。TikTokの戦略立案やCM撮影現場を紹介している
――採用の方針は。また社員の成長を後押しする取り組みや支援制度にはどのようなものがありますか。
岩瀬:設立当初は即戦力を重視していましたが、会社の成長フェーズに合わせて、ポテンシャル採用にも力を入れています。これまではOJTが中心でしたが、現在はソリューション部門と人事部門が連携し教育プログラムを開発に取り組んでいます。
大下:電通グループのリソースを活用できる点も大きなメリットです。豊富なデータベースや各種研修プログラムに加え、今年からはグループ内での人材交流制度も活用できるようになりました。一定の要件はありますが、希望すれば電通などグループ他社で経験を積むチャンスもありますし、逆にグループ他社からランウェイに興味を持って来てくれる人もいます。こうした環境を活かして、自ら学び、成長していこうという意欲のある方には、多くの機会が用意されています。
岩瀬:働き方の面では、スーパーフレックスタイム制度や出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッド勤務を認めており、フレキシブルな働き方が可能です。個々のライフスタイルに合わせて柔軟に働ける環境で、実際に小学生以下のお子さんを持つ社員も多く、子育てをしながら活躍しています。会社としても、「選べる勤務形態」や「子育てサポート社員任命制度」、「家族看護休暇」など、支援制度の充実に力を入れています。
電通ランウェイ社員らがマーケティングやメディアの将来像について語る
――最後に、一緒に働きたいと考える人物像について教えてください。
大下:成長意欲の高い方にとっては絶好のステージになるのではないでしょうか。大手の持つリソースと、小回りの利く企業の良さを使いこなしてもらいたいと思います。
岩瀬:型にはまっていない方ですね。既存のやり方にとらわれず、業界内で独自の価値を築いていきたいという気概のある方。そして、自律的に考え行動し、リスクを恐れずに新しいことに挑戦できる方と一緒に、これからの電通ランウェイを創っていきたいと考えています。

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