パナソニックホールディングス(HD)は18日、大阪府門真市に開設したオフィス部門の新拠点を報道陣に公開した。駅前の立地や業務エリアのフリーアドレス化など、全世代が「出社したくなるオフィス」をコンセプトに社員の要望を反映させて設計した。同社は社員の能力を最大限発揮できる環境が企業の成長に不可欠としており、令和6年中には大阪市内に同じコンセプトの拠点を開設する予定という。
同社は大阪府の門真市から守口市にかけての約50万平方メートルの敷地に本社や事業会社が集中している。新拠点は、本社の玄関口の一つとなる京阪西三荘駅のすぐそばに設置した。
地上7階建てで、敷地面積約7800平方メートル。グループの物流や知財部門などが入居し、約1700人が働く。オフィス部門の拠点が新設されるのは関西では約30年ぶりで、5月8日から正式に稼働する。6年12月には西三荘駅から直結する橋も完成する予定。
新拠点の最大の特徴は社員の要望が数多く反映されている点にある。調査会社が「出社したくなる要素・条件」をテーマに日本の会社員約千人を対象に実施したアンケートでは、「より短い通勤時間」が多くの世代でトップで、特にZ世代(18~25歳)では80・7%を占めた。また、自然光を取り入れるなどの「施設内の環境」や、「多様な職場スペース」も全世代で上位となった。