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1回
夜の点数:4.4
2014/12 訪問
夜の点数:4.4
旨いものを食べさせようという大将の気概を感じる割烹
2014/12/23 更新
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平成26年12月
久しぶりにこちらの店に寄せて頂く。尊敬する先輩方との忘年会。三人で来訪。
注文したのは、造り盛り合わせ、てっさ、牡蠣土手、みすじ叩き、白子醤油焼、ししゃも、鶏竜田揚げ、河豚唐揚げ、牡蠣紅梅煮、万願寺唐辛子、海鼠、茄子煮付け、みすじ炙り、海老クリームコロッケ、子持ち烏賊の酢味噌、鰤塩焼きなど。
酒は松の司、秋鹿、春鹿、八海山。いずれも純米吟醸。
とにかく料理は滅法旨い。感想は以前のレビューの通りだが、やはり素晴らしい。酒もいいものが揃えられている。女将も可愛い。また、季節毎に訪れたい。
(平成26年3月)
本当にお世話になった方が転勤されることになり、2人きりの送別会を行うこととした。旨いものを大いに食べ大いに飲みながら、積もる話をするため、選んだのがこちらのお店。太融寺にあるカウンター4席、4人掛けテーブル2つ程の小さな割烹。飲み放題食べ放題で7500円という破格の値段。3週間ほど前に予約して,当日午後6時頃来訪した。カウンターに案内される。
カウンターの上には紙のメニューが置かれている。かなりの料理が用意されている。毎日書き換えられているのだろう。飲み物はカウンター横に用意されている酒類が掲示されている。付出しの胡麻豆腐が出されたので、とりあえずビールを注文し、メニューを見る。最初に頼んだのは、造り盛り合わせ、ミスジのタタキ、牡蠣とアスパラのタルタル焼、穴子蒲焼き、蓮根饅頭。
造り盛り合わせは、桜鯛、雲丹、鰤、鮪トロ、鮑酒蒸しの五品。鯛は程よく旨みが出たもの。鰤は腹の部分でまったりこってり。鮪は霜降りの程よい脂加減。鮑は柔らかく蒸され、雲丹は驚くほど甘い。どれも素晴らしいもの。日本酒を飲まない手はない。松の司純米吟醸を注文し、ちびりちびりやりながら造りを頂く。
ミスジのタタキは、火で軽くあぶったものを薄くスライスしたもの。葱を乗せて供される。香ばしく、品のよい脂が口の中で蕩ける。これもめっぽう旨い。
牡蠣とアスパラのタルタル焼きは、大振りの牡蠣とアスパラをタルタルソースで絡めて焼いたもの。牡蠣の濃厚な海の香りにアスパラの土の風味がタルタルの甘さで纏められる。濃い味だけどくどくない。
穴子の蒲焼きは、あっさりとした味付けで、穴子の身の甘さやほくほくした食感が活かされている。
蓮根饅頭は、滑らかだけどもちもちした食感に出汁のきいた餡が絡んで、優しい風味が口の中に広がる。食べるだけでなく日本酒も止まらない。秋鹿、八海山などを次々に頂く。
追加で、銀ムツの西京焼、牡蠣フライ、菜の花の炙り、鯛の子旨煮、ミスジの炙りを注文する。
銀ムツの西京焼は、ほっこりした食感で香ばしく焼かれたその身は旨みの塊。むろん皮目の部分ももちろんいい感じ。
牡蠣フライも、大ぶりの牡蠣で衣も薄め。かみしめると旨汁が口の中で迸る。タルタルソースともよく合い力強さを感じる。
菜の花の炙りは、フライパンで菜の花を焼き、醤油とみりんで味付けたもの。ほろ苦さと焦げた醤油の香ばしさがいい。
鯛の子は甘くて優しい春の味。うちの母親が好きだったのを思い出す。
ミスジの炙りは、タタキより火が入っている分脂が落ちて軽い味わいになっている。味付けも塩だけで,肉のおいしさがストレートに伝わってくる。
もうお腹いっぱいだけども、メニューを見るとまだまだ食べたいものばかり。そこで、最後に、海老クリームコロッケ、子持ちイカの柚子旨煮、そして雲丹と帆立の造りを注文する。
海老クリームコロッケは、鮑の殻に海老などがたっぷり入ったホワイトクリームを詰めて揚げたもの。熱々を頂くとクリーミーだけどとても軽く、海老も旨い。
子持ちイカの柚子旨煮は、子を一杯詰めたイカをさっと柚子のきいた出汁で煮たもの。子はほくほくして柚子の香りの出汁がしみこみ、おいしくて面白い食感。
雲丹と帆立の造り。やっぱり、ここの雲丹はものすごく甘い。素直に旨い。
本当は土鍋ご飯も頂きたかったが、時間がなかったのと、もうお腹いっぱいだったのとで断念した。
料理は、どれもいい素材を用いてあり、少し濃いめの味付けだけどどれも旨い。飾り気はないし、盛りつけも素朴だが、その分色んな器で供されるためその点は気にならず、見た目も楽しめる。喜川の系列店で修行されたという大将は一見無愛想に見えるが、12人分の料理を一人で作っているため,忙しくて無駄な話等はしていられないと思う。愛想はないが、旨いものを食べさせてやろう、という気概がすごく感じられた。その分女将さんは愛想よい美人で、うまく釣り合いがとれている、と感じた。何より、これだけ食べいて、ビール7,8杯、日本酒、松の司、秋鹿、春鹿の純米吟醸、八海山などを合計7,8杯頂いて7500円。驚異のコストパフォーマンスである。お世話になった方も充分満足された様子。また、季節毎に来訪して旨いものを好きなだけ食べたいと思える貴重なお店である。