仕事で疲れを溜めないコツは何か。医師の保坂隆さんは「体の細胞や組織をサビさせて、老化、免疫低下、機能低下を招く活性酸素に対抗して細胞や組織、脳を守ってくれるおすすめの飲み物がある。発酵によるビタミンCの酸化もなく、タンニンも多く残っているから、食後やブレイクタイムにどんどん飲むといい」という――。

※本稿は、保坂隆『精神科医が教える 心と体をゆっくり休ませる方法』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

窓際でカップを持つ女性
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「プチおやつで脳を休める」は理にかなった方法

自分でも時間を忘れるほど集中して仕事をしたあとでは、ひどく疲れが出ることがあるもの。何時間も同じ姿勢で作業をしていれば、首も痛くなれば肩もこるでしょう。

しかしそれ以上に、頭がボーッとして体がだるく、気がつくと何度もため息をついたり、「はぁ、疲れた……」とひとり言を言った経験のある人は少なくないはずです。

ある程度の仕事が片づいて、たっぷり休憩をとれるときはいいのですが、そのまま次の仕事をしなければいけないときは困ります。そんな状態でいくら頑張ろうとしても、気持ちが空回りするだけでよい仕事はできません。

こんなときは、ぜひプチおやつの力を借りましょう。ケーキやお饅頭、煎餅といったおやつではなく、口に放り込めるくらいの小さなおやつです。

「仕事中におやつなんて!」と思われるかもしれませんが、働きすぎで疲れた脳に栄養を補給するのは大切です。次の仕事を効率的にこなすための、とても理にかなった方法なのです。

疲れた脳細胞にはグリコーゲンが必要なので、チョコレートといった甘いものがいいでしょう。甘いものに含まれているブドウ糖は、体内ですばやくグリコーゲンに変わる特性を持っているからです。

おやつといえば、子どものお楽しみかもしれません。なぜなら子どもは運動量が多く、おやつには3度の食事だけではとりきれない栄養の補給という大切な役目があるからです。もちろん大人だって座ったままでも、仕事をしている脳は大いに働いているので、栄養補給が必要なのです。

また、ちょっとした気分転換になるのもポイントです。おやつを口にしながら、深呼吸をしたり、軽くストレッチしたり、数十秒という短い時間でも、あわせて気持ちの切り替えをすると、より休息効果が高まるのでおすすめです。

デスクにプチおやつを忍ばせておこう