2025年4月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお送りします。健康・医療部門の第1位は――。
▼第1位 50歳以降の人なら一度は受けたほうがいい…大学病院の医師が全中高年に勧める"検査の種類"
▼第2位 糖質制限せずに1年で12kgの減量に成功…痛風と尿管結石に見舞われた医師が実践した「白米ダイエット」の中身
▼第3位 600円以下の味噌は「裏面」を見たほうがいい…見た目は同じでも栄養価がレベル違い「本当に効く味噌」の選び方
▼第4位 筋トレでも有酸素運動でもない…高齢になっても「自分の足腰で歩き続ける」ための"シンプルな動作"
▼第5位 だから徳川家康は「平均寿命の2倍」も長生きした…陣中で「インスタント食品」にしていたスーパーフードの名前
※本稿は、近畿大学病院がんセンター広報誌『UmeBoshi』Vol.2の一部を再編集したものです。
がんの広がりを調べるPETを南大阪エリアで初めて導入
近畿大学が南大阪エリアで初となるPET施設、高度先端総合医療センターを設立したのは2005年のことだ。その2年前の2003年、放射線医学教室放射線腫瘍学部門教授の細野眞は近畿大学医学部に入職していた。
「私が着任するのとほぼ同じタイミングでPETを導入するとは言われていました。しかし、本当に実現するとは思っていなかったんです」
PETとは、Positron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の略だ。放射性薬剤を体内に投与して、その分布を特殊なカメラでとらえて画像化する技術を指す。
抗がん剤、放射線などの治療前にがんの広がりを調べる、あるいは治療後に効果の判定や再発がないか確認するなどの目的で使われている。
放射線を扱うこともあり、近畿大学が設立した2005年段階で、PET施設は日本におよそ20カ所しかなかった。
「医学部だけではなく、意欲的な事務方の皆さんや近畿大学原子力研究所の協力もあって、難しい計画を実現することができた。近畿大学ってパワーがあるなと驚きました」