X JAPANのギタリスト、そしてソロアーティストとして活躍したロックスター・hide。彼が1998年5月2日に33歳という若さでこの世を去ってから今年で27年が経つ。
hideは1993年に2枚のシングル「EYES LOVE YOU」「50% & 50%」でソロデビューし、1994年に「HIDE YOUR FACE」、1996年に「PSYENCE」というソロアルバムを発表。亡くなったあとの1998年11月には共同プロデューサーのI.N.A.を中心としたhide with Spread Beaverのメンバーがhideの遺志を受け継ぎ、アルバム「Ja,Zoo」をリリースした。
「REPSYCLE~hide 60th Anniversary Special Box~」は、2024年5月にhideの還暦を記念したボックスセットとして発売された作品で、ソロアルバム3作品のリマスター音源が収録されている。このたび配信がスタートした配信版「REPSYCLE」は、3作品のリマスター音源「Remaster 2024」と、Apple MusicではI.N.A.のプロデュースで専用のリマスタリングを行ったハイレゾロスレス音源「2025 Remaster」の2種類で、“最新のhide”が楽しめる作品となっている。
音楽ナタリーでは今作の配信リリースを記念して、著名人によるプレイリスト&コメントを掲載。アイナ・ジ・エンド、EXILE SHOKICHI(EXILE、EXILE THE SECOND)、kyo(D'ERLANGER)、佐々木亮介(a flood of circle)、(sic)boy、嶋佐和也(ニューヨーク)、SORA(DEZERT)、Tyrkouaz、中島卓偉、RYU-TA(04 Limited Sazabys)という、hideと親交のあった人物から若手まで幅広い著名人が思い思いにhide楽曲のプレイリストを作成し、コメントを寄せてくれた。
なお、命日を含む今年5月2、3日には東京・東京体育館でhide with Spread Beaverによるワンマンライブが開催される。メンバーの多くが還暦を迎え、高齢化が進んでいることから、大規模なコンサート開催については「今回で最後になるかもしれない」とアナウンスされている。プレイリストと合わせて、ライブ情報もチェックしてほしい。
企画・構成 / 田中和宏
アイナ・ジ・エンド
「同じ地球のベタベタ星人」
- BACTERIA
- ピンク スパイダー
- TELL ME
- MISERY
- GOOD BYE
- DAMAGE
- POSE
- DICE
- ROCKET DIVE
- ever free
hideさんは立ってるだけで絵になるクールなカリスマ性があるのに、音楽には枯渇が滲んでいるようで、その揺らぎを感じる生き様がかっこいいです。
メロディに対しての言葉数の入れ方は独特で、舌根の位置がすごい速さで動いている気がします。
カラオケで歌おうとするととても難しい印象があります。
どうやったらあんなにカッコよく発音して歌えるのか、ご本人様に尋ねてみたいものでした。
実際にトリビュートに参加させていただいた時も、本当に難しかったです。
hideさんの昔のソロライブ映像を見るたびに、私も髪の毛をピンクにしたくなってしまいます!!
あなたにとってhideとは?
生まれた瞬間からのカリスマだと感じます。
プロフィール
アイナ・ジ・エンド
2015年から2023年まで“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのメンバーとして活動。2021年にソロ活動を本格化させた。2022年にミュージカル「ジャニス」で主演、2023年に映画「キリエのうた」で初主演を務め、数々の賞を受賞した。2024年に行った東京・日本武道館公演やツアーはチケットが完売。同年11月に3rdアルバム「RUBY POP」を発表し、2025年1月から3月にかけて8都市を巡る「ハリネズミスマイルツアー」を行った。10月からは9都市ツアー「革命道中」を開催。
アイナ・ジ・エンド (@ainatheend_official) | Instagram
EXILE SHOKICHI(EXILE、EXILE THE SECOND)
「心焦がしながらカバーしていた曲達」
- DICE
- SCANNER
- POSE
- BACTERIA
- DOUBT'97(MIXED LEMONed JELLY MIX)
- TELL ME
- ROCKET DIVE
- ever free
- ピンク スパイダー
- HURRY GO ROUND
hideさんの楽曲は全てCDが擦り切れるほど聴きましたが、今回は少年時代にカバーしていた、特に好きな10曲を選ばせていただきました。
僕は特にhideさんが作り出すリフやコード感が大好きで、とにかく“hideさんっぽい”曲の雰囲気に完全に魂をロックされていました。
自分もたくさん曲を作りますが、どんな曲でもポップな感じが出るのはおそらくhideさんの影響であろうと自分では思っています。
あなたにとってhideとは?
自分のMusic lifeの原点です。
朝も昼も夜も聴いて聴いて聴きまくって本当に心焦がしていました。
ずっと曲を聴きながら自分のビジョンに重ねて、本当にデイドリーマーな少年だったと思います。
夢と自由をくれたhideさんという存在は、大人になった今でも憧れであり、そしてこれからも生涯憧れ続けるでしょう。
プロフィール
EXILE SHOKICHI(エグザイルショウキチ)
EXILE、EXILE THE SECONDのメンバー。2006年にEXILEオーディションで敗退後、2007年に二代目 J Soul Brothersに選出された。2009年3月、EXILEにボーカル&パフォーマーとして加入し、2012年からはEXILE THE SECONDとしても活動中。2014年にEXILE SHOKICHIとしてソロデビューし、大半の曲で作詞、作曲を自ら担当している。THE RAMPAGE、FANTASTICSら後輩グループへの楽曲提供を行うほか、オーディション「iCON Z」のプロデューサーとしても活動。2024年3月にSHO HENDRIX名義のアルバム「DOZEN ROSES」をリリースした。
EXILE SHOKICHI OFFICIAL WEBSITE
EXILE SHOKICHI (@SHOKICHI_927) | X
kyo(D'ERLANGER)
「YOKOSUKA ROCK FEVER」
- Cafe Le Psyence
- ピンク スパイダー
- BEAUTY & STUPID
- 限界破裂
- FLAME
- TELL ME
- ever free
- ROCKET DIVE
hideちゃん元気にやってる!?
こっちはこっちで楽しくやってるよ!
久しぶりにXXヶ谷で飲みたいね。
あの店まだあるかな!?
あなたにとってhideとは?
友達。
夢を語るだけで生きていけた頃に出会い
夢は叶うんじゃないか!?
って思わせてくれた人。
プロフィール
kyo(キョウ)
1980年代後半にhide率いるインディーズバンド・横須賀SAVER TIGERなどで活動。1990年にD'ERLANGERのボーカリストとしてメジャーデビューするも、同年に解散。1991年にDIE IN CRIESを結成して、1992年に再デビューを果たす。1995年にDIE IN CRIES解散後、ソロ活動を開始。2007年にD'ERLANGERを再結成させた。
佐々木亮介(a flood of circle)
「LASSIE WANNABE」
- SCANNER
- OBLAAT - REMIX VERSION
- HONEY BLADE
- ERASE
- DAMAGE
- LASSIE - demo master version
- LEATHER FACE
- FISH SCRATCH FEVER
- BREEDING
自分の場合マジで選曲したら正直、2000年のベスト「hide BEST~PSYCHOMMUNITY~」をアタマからそのまま聴けば最高じゃんということになります。
リアルタイムで聴きまくったアルバムなんで。
おいおいベストかよ、ってナメられそうだから言うのちょっとヤなんですけど。
13歳だったし、文脈とか考えてなかったし、今吹いてる風がとにかく気持ちい~みたいな、それがどこから吹いてきた風かなんて考えてなかったっていうかどうでもよかったっていうか、ただすごく気持ち良くて何度も聴いてました、幕張あたりで。
再生回数で言ったら「ever free」が一番聴いた曲だと思う。
それは風っていうより稲妻だったってことですね。
暗い曲やヘヴィな曲もずっとどっか可愛くて、そういうとこが大好きです。
でも「hide BEST~PSYCHOMMUNITY~」の順序でプレイリストを作って、はい俺のやつです、ってなんか冷めますもんね。
じゃない方の曲達の中から、改めて聴いて色々と感じることがあった曲を選んだということです。
「LASSIE」大好き。
デモが最高だったら、デモを出しゃ良いんすよね。
だってもう最高って自分が思ってるなら、もしも誰かが何か言ってきても、それはもう最高なんだから。
あなたにとってhideとは?
あ、そっか、そーだわ。
何にも気にしないで生きていくなんて無理だったわ。
ただ……好きにやって良いんだ。
たった今からでも。
それは間違いない。
って思い出させてくれます。
プロフィール
佐々木亮介(ササキリョウスケ)
2006年にa flood of circleを結成し、2009年にメジャーデビュー。2018年からはTHE KEBABSのメンバーとしても活動している。独特の歌声とブルースロックを基調とした音楽スタイルで知られ、バンドで精力的なライブ活動を展開。ソロでは弾き語りライブを行っている。a flood of circleとしては2024年11月にフルアルバム「WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース」を発表し、全国ツアーを開催。6月13日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)でツアーファイナルを行う。
a flood of circle official web
Ryosuke Sasaki (@ryosukeafoc) | X
(sic)boy
「(sic)boyが選ぶhideのプレイリスト」
- Hi-Ho
- DICE
- TELL ME
- D.O.D.(DRINK OR DIE)
- ever free
- ピンク スパイダー
様々なカルチャーやジャンルをhideさん自身のカラーで貫いている姿。本当に憧れです。
hideさんの作り上げたアイコニックな世界観は、亡くなってしまったその後も色褪せることなく、むしろ時代を越える度に色濃く存在感を放ち続けているように感じます。
数あるhideさんが残してくれた最高な楽曲の数々の中で、僕のお気に入りの曲を集めてみました。
あなたにとってhideとは?
スーパーヒーローです。
プロフィール
(sic)boy(シックボーイ)
オルタナティブ、エモ、ラウドロックの要素やJロックにみられるメロディアスなフロウをヒップホップに落とし込んだスタイルで存在感を放つアーティスト。Spotify「RADAR:Early Noise 2021」やApple Music「Up Next」、YouTube Music「YouTube Music Sessions 2021」へ選出されるなど国内で大きな注目を浴び、アメリカの大手ヒップホップメディア・Lyrical Lemonadeで日本人アーティストでは初めて楽曲レビューがアップされるなど海外からも注目され始めている。2023年7月にメジャー1stアルバム「HOLLOW」をリリース。2024年9月にシングル「Angel!!」を配信し、自身初の全国ワンマンツアー「(sic)boy Angel!! TOUR 2024」を行った。
(sic)boy (@sid_the_lynch) | Instagram