中山美穂のお別れの会 小泉今日子が“かわいい妹”を追悼、岩井俊二もエピソード語る

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2024年12月6日に54歳で死去した俳優・歌手の中山美穂のお別れの会が、本日2025年4月22日に東京・国際フォーラム ホールB7で行われた。

「中山美穂 お別れの会」祭壇

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永瀬正敏

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豊川悦司

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お別れの会には約800名の関係者と、約1万人のファンが参列。ドラマ「ママはアイドル!」などで共演した永瀬正敏、「Love Letter」でタッグを組んだ岩井俊二豊川悦司、主演作「新しい靴を買わなくちゃ」の脚本を手がけた北川悦吏子、「蝶の眠り」で相手役を演じたキム・ジェウク、「サヨナライツカ」で共演した西島秀俊石田ゆり子ら著名人も多数出席した。

中山忍

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喪主を務めたのは、妹であり俳優の中山忍。「なんでもう会えないんだろう? もっと愛してあげればよかった、と後悔みたいなものもたくさんあります」と現在の心境を吐露し、「今年、姉は3月に55歳を迎える(デビュー)40周年の年だったんですね。コンサートツアーで直接、40年応援してくださったファンの皆様に『ありがとうございます』と言いたかったと思うんです。こういう形で集まっていただくことは望んではいなかったと思うんですけど、来てくださったことをとても喜んでいると思います」と述べる。そして「10、20代の頃からお姉ちゃんってすごいんだな、トップアイドルってこういうことなんだなと(思っていた)。皆様に愛していただいた中山美穂は偉大だったなと思います」と涙ながらに語った。

岩井俊二

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岩井は「『Love Letter』を世に送り出しあと、また一緒に作品を作ろうと会うたびに話していましたが、(実現できず)自分の不徳の致すところです」と弔辞を読み始め、中山が1人2役に挑んだ同作の制作時のエピソードを振り返る。初めて会ったとき中山が「私、映画は好きじゃない」と言ったこと、それをなんとか説得したこと、撮影期間中に北海道・小樽のカラオケで「ロンリー・チャップリン」を一緒に歌ったこと、同作の試写のあと彼女が泣き崩れ「もう映画しかやりたくない」と言ったことなどを明かし、岩井は「極端から極端へ、あなたはそんな人でした」と伝えた。そして「少し無理をしすぎたのかもしれません。あまりにも早すぎたけど、あなたは十分にその命を燃やしきったのかもしれません」と言葉を贈った。

アイドル時代の先輩で、中山が姉のように慕っていた小泉今日子も弔辞を捧げた。彼女は「初めて会ったのはテレビ局の控え室。狭い部屋を2人で使うことになったんだよね」と16歳だった中山との出会いを回想し、「あなたの瞳の奥には、自分の心の中の真実、つまりサンクチュアリには誰にも侵入させないという強い意思が宿っていました。その瞳がずっとあなたの魅力だったよね」と語りかける。最後に「美穂、さようなら。美穂、よくがんばったね。美穂、ありがとう、かわいい妹」と声を詰まらせながら口にした。

香取慎吾

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中村繁之

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献花のあと、取材に応じた香取慎吾は「若い頃にドラマで共演したとき、一番印象的だったのは『仕事ももちろん大切だけど、いろんな国を知ったほうがいい』と言われたこと。それから僕は海外に行くようになったし、今日もその言葉を思い出していました」とほほえむ。「東京日和」などで共演した中村繁之は「事実としてはわかっているけど、いない感じがしない」と率直に述べつつ、「親戚みたいな距離感だった。芸能人じゃない状態で2人でいるときが楽しかったですね」と思いを馳せた。

「中山美穂 お別れの会」に寄せられた“デジタルメッセージ花”

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「中山美穂 お別れの会」の展示

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「中山美穂 お別れの会」の衣装展示

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遺影は、2023年のコンサートツアー用に撮影されていたもの。祭壇には、故人が好きだった赤色のダリア55本のほか、バラ、あじさい、スカビオサ、ラナンキュラスなど季節の花が飾られた。会場には、ファンからの1700通の“デジタルメッセージ花”や、さまざまな雑誌に掲載された写真、レコードや愛用していたギターなどを展示。衣装のコーナーには、音楽番組「ザ・ベストテン」や第40回「NHK紅白歌合戦」に出演した際のドレス、近年のコンサートで着用されたきらびやかな衣装が多数並べられた。

「中山美穂 お別れの会」の写真展示

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中山は1970年3月1日生まれ、東京都出身。1985年にシングル「C」で歌手デビューし、1985年にドラマ「毎度おさわがせします」で俳優としての活動も開始する。映画「ビー・バップ・ハイスクール」で映画初出演を果たした。その後もドラマ「君の瞳に恋してる!」「すてきな片想い」「逢いたい時にあなたはいない…」「もしも願いが叶うなら」「眠れる森」「Love Story」、映画「ラストレター」といった多数の作品に参加。歌手としては、1992年に中山美穂&WANDS名義でリリースした「世界中の誰よりきっと」や、1994年発表の「ただ泣きたくなるの」がミリオンセラーを記録。「NHK紅白歌合戦」には1988年より7年連続で出場した。

なお、お別れの会には井川遥石田純一岡田浩暉片岡愛之助上地雄輔藤原紀香竹中直人谷原章介鶴田真由、藤あや子、別所哲也松平健森口博子吉田栄作YOUらも参列した。

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KimJaeuckJapan @KUJJapan

@eiga_natalie 美穂さんの最後の映画「蝶の眠り」で共演した韓国俳優のキムジェウクさん、映画監督さんも参列なさいました。

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