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冬の訪れを旨い料理で感じる。
季節感あふれる旨い料理と心地よいひと時
こちらのお店にはしばしば通わせていただいているが、最近は仕事が忙しくて伺うことができなかったこともあり、久しぶりに思い切って伺うことにした。店の前まで来ると本当に懐かしい人気がする。
いつものようにカウンターに案内される。これはいつものようにメニューを見て、大好きな八方美人純米吟醸を注文する。氷をいっぱいに詰めたガラスの器に徳利を入れて供される。
先付は、白沙海老の豆打和え。原木椎茸、ヤングコーン、小芋、胡桃などが一緒に和えられている。まずはひと口。品の良い海老の旨さと、豆打のまろやかさが、うまく調和して、とても美味しい。椎茸やヤングコーンなども旨味十分で、これからの料理への期待が高まる。
椀物は鼈饅頭と菊花、生姜添え。出汁は熱々で淡い。その出汁の中で饅頭を箸で割って、口に入れる。途端に、鼈の旨味が口に広がる。上品なのに、濃厚な味わいが素晴らしい。また、菊花の色合いも美しく、香りも優雅に漂う。濃厚な鼈によく合う。いつも思うが、椀物が旨いととても嬉しくなる。
焼き台の上に藁が乗せられる。藁に火がつくと次第に煙が上ってくる。そこを見計らって鰹を藁の上で燻す。藁で燻された鰹に包丁を入れていく。
そう、本日の向付は、鰹の造り。これに鮃薄造りと縁側。ポン酢と醤油が用意される。縁側脂が乗りつつコリコリした食感が楽しい。薄造りも悪くない。何より、目の前で燻された鰹の造りは、皮目が軽く炙られ、藁の煙の良い香りと皮目の香ばしさ、身のもっちりさが混然一体となって、口の中に広がる。間違いなく旨い。日本酒ともよく合う。薬味で添えられた茗荷とも相性が抜群である。
向付が終わると、先付で頂いた白沙海老の頭のから揚げが供される。これぞ。まさに大人のかっぱえびせん。不味かろうはずは無い。もっと食べてみたいと素直に思う。
続いて、八寸が供される。この日は、鰊と茄子の甘露煮、山芋で作った養老豆腐、子持ち鮎甘露煮、薩摩芋金団、鱧の芥子の身揚げ、鯖の小袖寿司、梨と茄子の白和え、鶉卵燻製、これに稲穂を油で揚げたものがきれいに飾られている。写真を撮り忘れたのが残念でならない。
日本酒を飲みながらゆっくりと頂く。日本酒が空いたので、伯楽星の純米吟醸を頂く。竹筒の形をした錫の酒器が懐かしい。こちらの酒も昔からの好みである。
八寸の料理はどれも本当に旨いが、鰊や鮎、鯖の小袖寿司などは、それだけで1皿出して欲しいと思う位。もっと沢山食べたいと正直に思う。
焼き物は、鰆の帛紗焼き。卵黄と蕈、葱なとを軽く粕につけた鰆に纏わせて焼いたもの。これに茗荷が添えられている。鰆の旨味が帛紗に包み込まれ逃げないようになっているため、鰆本来の旨味が口に入れると広がってくる。これまた美味しい一品。
こちらの店のスペシャリテである小鍋だが、この日は鴨のおかき揚げと無花果の白味噌鍋。熱々のところをまずは鴨を小鉢によそって箸で頂く。白味噌に浸ってもなお香ばしさを残したおかきの下には、分厚い鴨。中はレア感もあり滋味溢れる旨さが広がる。やっぱり鴨は旨い。続いて無花果を頂く。トロミと優しい甘味が白味噌によく合う。この小鍋も美味しく頂いた。
もう一つのスペシャリテである飯物は、帆立と薩摩芋の釜飯。これに白木耳の味噌汁、香の物が付く。釜飯は、生の帆立を酒蒸しして、その出汁で炊いたもの。蓋を開けると、薩摩芋の甘い香りとそれに続いて帆立の風味が立ち昇る。大将が茶碗によそってくださる。まずは一口。旨味が米に染み込んでいるのに優しい味わい。薩摩芋の甘味に帆立の旨味が意外に調和していて驚かされる。白木耳の味噌汁や山芋の漬物なども美味しく、満足感が高い。この辺で満腹になってきたので、大将にお願いして、残りをおにぎりにしてもらう。
水菓子は無花果のソルベと洋梨のコンポート白ワインのジュレ、それと蕨餅と和栗をペーストにしたソース。夏の終わりと秋の訪れを感じさせる素敵な一品。無花果や洋梨も旨いし、蕨餅も素敵だか、何より栗のソースが驚くほど旨い。モンブラン、ケーキを作って欲しいなと思わず考えてしまう。煎茶も頂き、最後まで食事を楽しむことができた。
この日も、もちろん季節の美味い料理も頂けたが、それに加えて、他のお客様も愉快な方が多く、快活な大将との掛け合いや声の可愛い美人女将さんのお話も楽しく、本当に心地よいひとときが過ごせた。また季節ごとに訪れて、季節感あふれる旨い料理と心地よい雰囲気を楽しみたい。
春を近くに感じて
冬に京都で食事がしたくなり、鞍馬口にあるこちらの割烹を予約して訪れた。
いつものように挨拶をしてカウンターに座らせて頂く。この日も、紳士淑女のお客様が、楽しそうに食事を楽しまれている。
まずはメニューの中から東洋美人純米吟醸を注文する。すぐに杯を選ばせて下さる。次いで、ガラスの器に砕いた氷を入れ、錫製の竹筒型の酒器に東洋美人純米吟醸を注いで氷の中に酒器を入れたものが供される。
まずは一献。仕事の疲れも飛び、心地よいひと時に身を置く。
先付は鯛の蕪蒸し山葵添え。葛餡が掛けられている。木の匙で頂く。葛餡が淡い蕪の中にある鯛の旨味を引き出している。とても上品な味わい。そして山葵がいいアクセントになっている。
椀物は氷魚の真薯、菜花、あしらい柚子。出汁加減はかなり淡めで、氷魚の真薯の旨味が十全に引き出されるようにしている。真薯は、なめらかな中に氷魚のほんのりとした旨味苦味が活かされ、とても良い。菜花もほんのり苦く、春の訪れを感じることができる。旨い椀であった。
向付は、鮃とヨコワ、ポン酢と醤油が用意される。鮃はポン酢で頂く。淡い飴色の鮃は脂が乗り、とても旨い。ヨコワは、中トロから霜降りの部分になるが、程よい脂の乗り加減で、これまたとても旨い。和食の向付として非常に品よく仕上がっていると感じた。
名物の八寸は、苺と林檎の松の実と胡桃和え、柿バター、鶏肝松風、あん肝、諸子、鴨ロース粒マスタード、鯛の子、鰯生姜煮の八種。とても美しく良い設えである。
鰯生姜煮、松風やあん肝は、日本酒が進む一品。諸子は揚げたての天麩羅であり、香ばしさに繊細な旨味がとてもいい。鯛の子や鴨は間違いなく旨いし、柿バターや苺や林檎の胡桃和えも油のまったりさをまとい、美味しく頂けた。
ここで、一白水星特別純米ささにごりを追加注文する。ガラスの徳利で提供される。こちらの酒は爽やかな中にしっかりとした旨味が感じられ、好みの味わいである。
八寸を食べ終わると、焼き物が用意される。鰆の西京焼き、菜花に蛍烏賊のなめろう掛け。旨味が強い鰆に西京味噌の優しい甘みがして、これまた品よい美味さが味わえた。そして、蛍烏賊のなめろうがとても濃厚な味わいで、日本酒が進んで仕方がない。これだけでも立派な酒肴になる。
こちらのお店のスペシャリテである小鍋は、海老芋と雲子の霰揚げ胡麻餡掛け。見た感じは、和風クリームグラタン。しかし、餡とともに海老芋を頂くとまごうことなく和の味わい。霰の香ばしさにねっとりとした海老芋の美味さが広がる。更に雲子は香ばしさとまったりとした味わいが混然一体となり、とても旨い。火傷しそうになりながら、餡まで残さず綺麗に頂いた。
こちらも名物である釜飯は、牡蠣の炊き込みご飯。これに赤出し、千枚漬け、椎茸昆布などか用意される。釜の中がとても美しい。何でも先に牡蠣を酒で軽く煮ておいて、牡蠣を取り出し、残った煮汁を加えて、牛蒡や揚げさんなどを加えて、炊き上げ、最後に取っておいた牡蠣を釜に戻して仕上げるとのこと。
女将さんによそっていただく。牡蠣の旨味が米の中まで染み込んでおり、とても力強い旨味を感じる。そこに胡麻や三つ葉の香りが加わり、あゝ旨いなあと思わずつぶやいてしまう。旨味の強い飯に、赤出しやしいたけ昆布なども美味しく感じるし、旨味の強さに慣れた味覚を千枚漬けのさっぱりとした味わいでリセットしてくれて、続けて旨味の強い飯を美味しく頂くことができた。お腹がいっぱいになってきたので、残りはおにぎりにしていただいた。家に持ち帰って食べたが、味が落ち着いて、これまた美味しく頂けた。
水菓子は、酢橘とシャンパンシャーベット、苺と金柑の蜜煮に白ワインジュレ掛け、それに酒饅頭。酒饅頭を食べるのは何十年ぶりであろうか。熱々のところを頂く。酒粕のとても良い香りが広がり、優しい生地に程良い甘みの餡がとてもバランスよく美味しかった。なんだかとても懐かしい感じがした。シャーベットや蜜煮は、さっぱりとしていて、和食の締めにぴったりの一品。煎茶もいただき、最後まで満足いくお料理であった。
こちらのお店、お値段に比して、季節感溢れる美味しいものが頂ける。またお料理だけでなく、大将の話がとても面白く、可愛らしい女将の気配りもとても心地良い。ご夫婦の会話にほっこりさせられて、素敵なひとときを過ごすことができる。また、季節ごとに訪れて、季節感溢れるおいしい料理と大将と女将の心地良いもてなしを楽しみたい。
秋の深まり
最近、朝夕が冷え込んできており、夏のような秋も少しずつ深まりを見せている。そこで、京都勤務の際によく伺った鞍馬口にあるこちらの割烹で秋を感じる料理を頂きたいと思い、今年の3月以来久々に予約をして訪れた。
カウンターのいつもの席に案内される。まずは、日本酒メニューから、東洋美人純米吟醸を注文する。錫で出来た竹筒を形どった酒器を氷たっぷり入れたガラスの鉢に入れて、日本酒が供される。盃に日本酒を注ぎ、まずは一献。爽やかな香りが広がり、心が少し軽くなる。
前菜が運ばれる。かますととんぶり、法蓮草と菊花、きのこの加減酢和え。塩焼きしたかますにきのこや法蓮草をあしらい、菊花とたっぷりのとんぶりを乗せて、加減酢をかけたもの。軽く干したかますは脂が程よく乗り、さっぱりした加減酢によく合う。また、とんぶりのプチプチした食感が楽しいし、きのこや菊花が秋の訪れを感じさせてくれる。美味しい、
椀物は、秋鮭と平茸、かるかん真薯、柚子をあしらったもの。豪華な椀種ではないが、馥郁とした出汁と柚子の香りが立ち昇り、白身魚を少しつなぎに入れた山芋を使ったかるかんに出汁の旨味が染み、そこに秋鮭やきのこの旨味が広がり、美味しい一品。顔が綻ぶ。
続いて、向付は、鮃、北海道の鰤、甘海老に甘海老の玉子。最近、海流の関係で、北海道で鰤が沢山取れるとのこと。ポン酢と醤油が用意される。鮃は、脂が軽く乗り旨味も十分。縁側はコリコリして食感も楽しい。鰤は、冬でもないのに、脂の乗りがよく、美味しいと思う、甘海老は、大将も太鼓判を押していた。玉子と身を一緒に頂くと、新鮮で甘味も旨味もしっかり感じられる。日本酒が進む。
続いて、大皿で八寸が華やかに供される。料理は、小芋衣被大徳寺納豆鋳込み、鶏肝松風、柿なます、無花果霰揚げ、子持ち鮎甘露煮、鱈の子の含め煮、柚子を効かせた出汁で炊いたもの。鮭黄身寿司、湯葉といくらの山葵乗せ。どれも旨いし、酒によく合う。特に、衣被大徳寺納豆鋳込みは、小芋のねっとりした旨味に、大徳寺納豆のほろ苦塩っぱさが絶妙のアクセントになり、感動する一品。また、柿なますや子持ち鮎甘露煮は、季節感溢れ、八寸全体がすごく楽しく感じた。日本酒を飲み切り、続いて廣戸川特別純米を注文する。これまた、すっきりした飲み口で、食中酒にいい。
八寸を食べ終わり、しばらくすると、焼き物が用意される。大好きな鴨と茄子、万願寺唐辛子の山椒焼き。まずは鴨を焼き、茄子と万願寺は油通しした後、鴨と一緒のフライパンに入れて焼き、鴨の脂を吸わせ、醤油や山椒などで味を整える。鴨は、間違いなく旨いが、茄子は鴨の脂を吸い、蕩けるような食感で、これまた間違いなく旨い。
続いて、こちらね店のスペシャリテてある一人鍋は、鰆のはす蒸し。今からが旬の鰆にすりおろした蓮根饅頭の中に入れ、淡い出汁で煮た後に素揚げした蓮根を添えて山葵を乗せて供される。早速熱々のところを頂く。脂が上品に乗った鰆の下味に、はすの食感、それをまとめる淡い出汁が渾然一体となって、口の中で旨味が広がる。また、蓮根の素揚げも香ばしく、よいアクセントになる。優しくてほっこりした一品。日本酒と合わせて頂くと、鰆の旨味が広がりを見せる。出汁まで残さず頂いた。
香の物が用意され、その後、釜飯が運ばれてくる。この日の釜飯は、秋刀魚の炊き込みご飯。大将が釜の蓋を開けると、出汁や米、秋刀魚の香りとともに、梅の芳しい香りがふんわ立ち昇ってくる。まさに秋を感じさせてくれる。焼いた秋刀魚を炊き込み、胡麻に梅肉と紫蘇があしらわれている。大将が秋刀魚をよく混ぜ込み、茶碗によそってくれる。茶碗からいい香りが漂う。赤出しも用意されて来たので、早速ご飯を頂く。秋刀魚と出汁の旨味が米に染み込み、そこに梅の香りが広がり、とても上品で美味しく仕上がっている。赤出しや香の物も美味しい。
おかわりをしようと思ったが、娘に食べさせてあげたく思い、残りのご飯をおにぎりにして持ち帰らせて頂いた。
〆の水菓子は、洋梨のシャーベットと無花果の白ワインジュレかけ、渋皮栗の羊羹の三品。どれも優しい味わいで、特に羊羹は、鯖寿司を彷彿とさせるフォルムだが、栗の濃厚な甘味がとても素晴らしく、美味しく頂けた。
こちらのお料理は、高価な食材でなく、旬の食材を使い、食材が一番映えるお料理を提供してくれており、実直て季節感溢れる旨さを感じることができる。また、大将のユーモア溢れる中にも料理人としての矜持を感じる応接や美人で優しい女将の柔らかな接遇も素晴らしい。また、季節毎に訪れて、美味しい料理と大将夫妻の素敵なもてなしを楽しみたい。
春の訪れ
大阪に転勤が決まり、京都の名残りの夕食を頂くために、こちらの店にコースを予約して訪れた。この日は暖かくてコートも要らないくらい。春の訪れを感じる。
いつもの席に案内される。メニューを見て、まずは、日本酒東洋美人純米吟醸を注文する。錫で設えた竹筒の酒器に日本酒を入れ、氷を張ったガラスのボールに酒器を立て掛けて供される。フルーティで香り高い、好きな酒である。
先付は、碓井豌豆の葛豆腐と白沙海老の黄身醤油掛け。碓井豌豆の爽やかな風味と葛豆腐の滑らかな食感に黄身醤油がよく合う。また、軽く湯通しした半生の白沙海老は、本当に甘味が引き立ち、旨い。
先付を食べ終わると、先程の白沙海老の頭が天ぷらにされて出される。大将曰く、大人のカッパ海老せん。海老の旨味と香ばしさが凝縮していて、日本酒にとてもよく合う。
次は椀物。蛤真薯、菜花、若芽に山椒のあしらい。お出汁はふくよかだけど淡い味わい。蛤真薯は中に蛤を切って包み込んであり、滑らかな食感と蛤のしっかりした旨味と食感が楽しめる。菜花はもちろん季節感たっぷりでほろ苦さがいい仕事をしているが、意外と若芽まむちむちして美味しい。椀物が美味しいのはとてもうれしい。
向付は、鮃薄造りと横輪。醤油とポン酢が用意される。
鮃は、活かったものではなく、程よく熟成させてあり、ポン酢で頂くと白身の大人の旨味を感じる。また、横輪は、キメ細やかな脂が乗っている部分と赤身のグラデーションが美しい。口に入れると、品のよい脂の旨味と赤身の力強い味わいが広がる。いずれも、とても美味しい。日本酒が進む。
八寸は、心斎橋の桝田を彷彿とさせる長い皿で供される。桜の花や山葵の葉が飾られており、春の訪れを美しく表現している。料理は、浅利と花山葵酢味噌和え、菜花胡麻和え、鮃龍日巻、諸子甘露煮、いさざ南蛮漬け、花びら百合根、桜寿司、厚焼き玉子、苺と林檎の白和え松の実添え、煮穴子の煮凝りがきれいに盛り込まれている。
浅利と花山葵の酢味噌掛けや菜花の胡麻和えは、季節感たっぷりで、日本酒と共に頂きと旨さが引き立つ。また、煮穴子の煮凝りは、穴子の旨味が存分に生かされている。いさざも春の琵琶湖で取れる小魚で、季節を感じる。諸子甘露煮は甘さを抑え山椒の風味が微かにして、諸子の旨さが引き立っている。龍日巻は、昆布と酢締めにした鮃が過ぎゆく冬を感じる。苺と林檎の白和えは、冬から春への移り行きを表現したものか。
八寸の料理はどれも美味しく、日本酒ととも楽しく頂けた。
焼物は、鴨ロースのロースト、豌豆、じゃがいも、芽キャベツ。これに新玉ねぎのソースがたっぷりかかっている。最後に胡椒を軽く掛けてある。
ここで、日本酒が無くなったので、早瀬浦純米新酒を御願いする。さっぱりした料理によく合う。
まずは、ソースを絡めて鴨を頂く。中がルージュに仕上げた鴨の濃厚な旨味はとても素敵だが、新玉ねぎのソースが抜群に旨い。何でも、刻んだ新玉ねぎを時間をかけて色が変わらないように炒め、それを出汁に入れて塩と薄口醤油で味を整えて、滑らかになるまで煮込んだものだそう。甘くてクリーミー、そこに胡椒の風味も活きてきて、鴨そのものの旨味にソースの旨味が重なってくる。鴨だけでなく、豌豆やじゃがいも、芽キャベツなどの野菜にもよく合う。ソースまで残さず頂いた。驚きの一品である。無論日本酒によく合う。
こちらの店のスペシャリテである鍋、この日は、蛍烏賊と海蘊の玉締め。出汁を張ったところに海蘊と蛍烏賊を入れ、沸騰したところで溶き卵で締め、三つ葉を散らしたもの。熱々で供される。これまた春の訪れを感じさせる。むっちりした蛍烏賊は、身もわたも旨味たっぷりだし、また、鍋で頂く卵で包まれた海蘊がこんなに旨いとは驚いた。日本酒を楽しみながら、鍋の出汁まで残さず頂いた。
御飯は、しらすと生海苔炊き込みご飯。これにいぶりがっこや山椒昆布、白菜漬けなどの香の物、湯葉
赤出しが用意される。
しらすと生海苔の御飯は、しらすの優しい旨味が米に染み込み、そこに生海苔の素晴らしい香りが立ち昇り、とても美味しい。赤出しも固めの湯葉が珍しく、楽しい。御飯は釜いっぱいで食べ切れるか心配したが、全部いただくことができた。
〆の水菓子は、和三盆のアイスに桜の葉を練り込んだアイスそして鶯餅。桜の花を練り込んだアイスは、塩味が効いていて、和三盆のアイスと交互に食べるととてもおいしい。鶯餅もアイスも春を告げる季節感あふれるお菓子。最後まで満足した料理だった。
ここの料理は、どれも素材を生かし、それを大将が書斎に合う調理方法を見つけ、最大限の旨さを引き出している。またいわゆるコストパフォーマンスも素晴らしい。何より優しくてユーモアたっぷりの大将や可愛らしさ抜群の女将の接遇もほんとに心地よい。大阪に転勤しても季節ごとに通い、おいしい料理と大将や女将の優しい接遇を楽しみたいと思う。
冬の訪れ
日に日に寒くなって来ている。心温まるような美味しい料理が食べたくなり、予約をして訪れた。いつものようにコース料理をお願いした。
日本酒は、東洋美人純米吟醸を注文する。氷一杯のガラスの鉢に錫製の竹のような器をさして、お酒が提供される。まずは一献。旨い。
先付は、ずわい蟹。聖護院蕪と青菜が添えてあり、柿を裏漉しして加減酢で溶いた柿酢が器の底に敷いている。柿酢を絡めて頂く。しっかりした蟹の旨味が柿酢とよく合い、美味しく頂けた。
続いて、かますと海老芋、平茸の椀物。壬生菜と松葉柚子があしらわれている。淡めの出汁に仕上げてあり、飾り包丁を入れて塩焼きにしたかますや、片栗粉をまぶして出汁で炊き下味を付けた海老芋や平茸の旨味が、それぞれよくわかる。淡めの出汁も、飲み干す直前には椀種の旨味が溶け出し、美味しく頂けた。
向付は、横輪、縞鯵、紋甲烏賊の造り。ポン酢と醤油が用意される。紋甲烏賊は、ポン酢で頂くと爽やかな旨味が広がる。縞鯵は、隠し包丁が細かく入れてあり、脂の乗った身に上手く醤油が絡むようにしてある。横輪は、脂が品よく乗っており、これまた旨い。日本酒にもよく合う。
次に八寸が供される。大皿の上に、おからを鴨出汁で炊いたもの、無花果の胡麻和え、あん肝の三品が小鉢に入れられている。後は、青い皿に、本諸子天麩羅、鴨ロースのマスタード添え、薩摩芋の金団、つぶ貝煮付け、衣被、鯖寿司が盛り込まれている。
おからは鴨の旨味をたっぷり吸い込んでおり、酒によく合う。また、あん肝は爽やかな脂が本当に旨い。無花果の甘味と胡麻たれのまったりさがよく調和している。
また、冬の訪れを感じさせてくれる本諸子天麩羅は揚げたてで香ばしく、何より諸子の身の旨さが素敵である。鴨は滋味あふれており、大好物な食材。衣被は味噌が少し添えられており、皮を押すと、芋の中身が飛び出してくる。これまた旨い。鯖寿司は、身も厚くてとても美味しい。ここで松の司をお願いし、日本酒と共に八寸を楽しんだ。
油物は、子持ち鮎の揚げ物。霰をまぶして揚げ、そこに、蓮根、銀杏が添えられている。これを山椒醤油で頂く。初夏の鮎のような胡瓜に似た香りはしないが、その分、卵をいっぱいはらんでいて、まるで熟女のような味わいを感じる。山椒醤油に付けて頂くと、卵や身の旨さがくっきりと感じられる。
子持ち鮎の揚げ物を食べ終わった頃合いを見計らい、先程の子持ち鮎の頭と尾っぽの部分を揚げたものが供される。かぶり付くと、骨までしっかり揚がっていて、香ばしさが心地よい。日本酒が進む。
次はこちらの店の名物である鍋。この日の鍋は、鰤大根。酒粕と白味噌を合わせた出汁で、鰤と大根、そして豆腐を煮たもの。鰤のしっかりとした旨味が大根や豆腐に染み渡り、その旨味が酒粕により、こっくりとした味わいに昇華している。出汁まで残さず頂いた。
こちらのお店のもう一つの名物である釜飯は、地鶏と舞茸。それに、香の物として、いぶりがっこ、千枚漬け、昆布と、赤出しが供される。
釜飯は、米の一粒まで鶏の旨味が染みており、そこに舞茸の香りを纏わせている。素朴だけと、間違いなく旨い。赤出しや香の物との相性もいい。ボリュームたっぷりだが、最後まで美味しくいただけた。
水菓子は、酢橘とシャンパンのシャーベットに、奈良産柿とブランデーのジュレを添えたもの。柿はかなり熟していて、崩しながらジュレと頂く。和と洋が融合し、お洒落な味わいで、最後まで楽しめた。
こちらの料理は、どれも素材の持ち味を充分に生かしてあり、実直な美味しさを楽しむことができる。大将の話も面白く、女将さんの笑顔と心配りも素晴らしい。また、季節毎に訪れて、季節感あふれるお料理を楽しみたい。
秋を感じる旨い料理を頂く。
この間まですごく暑かったが、急に涼しくなってきた。秋を感じたく思い、鞍馬口にあるこちらのお店にコース料理を予約をして訪れた。
この日はすでに地元の先客が二組。楽しそうに食事されている。自分もカウンターに案内される。まずはメニューをみる。アラカルトの料理はどれも美味しそう。ただコースを頼んでいるので、物足りたければ食べてみようと思い、とりあえずドリンクメニューの中から東洋美人純米吟醸を注文する。
すぐに大きなガラスの器に氷をいっぱい入れ、その中に錫製の竹のような器に日本酒が入れられて供される。できる限り小さな杯を選んで、まずは一献。冷えた香り高い東洋美人はとても旨い。
すぐに先付が運ばれてくる。秋鯖の〆鯖を加茂茄子の上に乗せ、菊花を散らしたポン酢ジュレを開けたものである。鯖の締め加減はちょうど良く、 ジュレも爽やかだけど酸味が柔らかでちょうど良い。茄子も爽やかでおいしい。この季節の鯖は本当に旨いと思う。
続いて、椀物。椀種は、鰆とかるかん真薯、舞茸、蓮の実、水菜。これに酢橘の皮を卸したもので風味付けしている。
鰆は、脂が程よく乗っており、これからの季節に美味しく頂けるもの。また、かるかんは、魚のすり身を山芋や卵白を加えて蒸したものだが、普通の真薯よりかなりふんわりしていて、驚かされた。蓮の実の歯応えも楽しい。出汁加減もよく、美味しいお椀だった。
向付は、北海道の鰤腹身、鮃の身と縁側、鰹藁叩き。醤油とポン酢が用意される。鮃は真冬のものとは違い軽やかな脂で、縁側の食感もよい。鰤腹身は、きめ細やかな脂が乗っていて、醤油を付けると、醤油の表面に脂が軽く広がる。鰹は藁で表面を炙ったもの。香ばしさと戻り鰹らしい脂の乗りがいい。どれも美味しく頂けた。日本酒も進む。
続いて八寸が長い皿で供される。料理は、紅葉の形の器には梨と柿の白和え松の実添え、菊花の器には枝豆と子持ち鮎甘露煮、簾の上に乗せた焼き杉板には、公魚天ぷら、つぶ貝やわらか煮、小芋胡桃味噌すりかけ、鱈子煮付け、薩摩芋きんとんに稲穂揚げ、青葉の器には、銀杏豆腐、柿の器にはあん肝が、それぞれ盛り付けられている。まるで心斎橋の桝田のように華やかな趣きを称え、かつ秋という季節を十分に表現している八寸である。
子持ち鮎甘露煮は鮎の身や卵の旨味をしっかり感じられ、公魚天ぷらや小芋は揚げたてで素材の旨味がよくわかる。つぶ貝やわらか煮や鱈子煮付けは、旨味たっぷり。銀杏豆腐は舌触りが心地よく、あん肝は濃厚。どれも美味しく、日本酒によく合い、日本酒が進む。途中で日本酒が無くなったので、浅間山秋おろし純米吟醸一合を追加注文する。こちらの酒は、さっぱりしていて柑橘系の酸味も漂い、料理に合わせやすい。
八寸の最後に梨と柿の白和え、薩摩芋きんとんを頂く。二種の果物の優しい甘さに塩味が付いた白和えは、なんだか大人の味わい。大好きな一品である。また、きんとんはデザートのように甘く、ゆったりした気分にさせてくれる。
続いて焼き物は、秋鮭の帛紗焼き。卵に葱、人参、木の子などを混ぜたものを秋鮭に乗せて焼いている。鮭の旨味を卵などの帛紗で閉じ込めてあり、鮭も卵も美味しく頂ける一品。添えに酢蓮根も口直しにいい。
次は、この店の名物の小鍋。この日は、鴨つみれ、九条葱、滑子の小鍋。ぐつぐつ煮えたところを供される。まずは、出汁を一口。鴨の濃厚な旨味に九条葱の爽やかな風味が調和して、とても旨い。続いて鴨つみれを半分に割り、葱と共に頂く。鴨の旨味に葱の旨味が加わり、山椒の軽やかな風味が効いて、思わず、旨いなぁと唸ってしまう。滑子も滑らかで、出汁とともに、胃の腑を滑っていく。日本酒を飲み、つみれと葱を食べ、出汁と滑子を飲みを繰り返し、出汁も残すことなく、全部頂いた。
これまたこちらの店の名物である釜飯が用意される。この日は、秋刀魚ご飯。小梅の刻んだものと紫蘇が混ぜ込まれている。これに、海苔赤出し味噌汁と香の物が出される。香の物は、いぶりがっこ、山芋、山椒椎茸昆布。最後の日本酒をいぶりがっこで飲み干し、お茶碗によそってもらい釜飯を頂く。秋刀魚の旨味と出汁の旨味が染み、そこに小梅の風味が広がり、本当に旨い。また、赤出しにもよく合う。香の物も美味しい。ただ、この時点で満腹だったので、残りはおにぎりにしてもらった。
最後の水菓子は無花果と赤ワインのソルベと、マロンと栗甘露煮を最中と銅鑼焼きの上に乗せた和風モンブラン。これに煎茶が出される。ソルベは気品を感じさせるもの。また、和風モンブランは、口の中で栗の旨さが爆発したかと思う位に広がる。栗が好きな者にはたまらない魅惑のスイーツ。ここまでの料理を引き立てるものであり、最後にふさわしいデザートだと感じた。
こちらの料理は、一つ一つ丹念に作られており、素材の旨さと大将の味付けの素晴らしさが最大限に生かされている。コスパも抜群だと思う。また、気さくな大将ととても美人の女将さんのもてなしがとても心地よい。また、季節毎に訪れて、旨い料理と心地よいもてなしを楽しみたい。
鮎の椀に驚き、料理を堪能した。
お盆を迎えたか、まだまだ暑い日や雨の日が続く。夏バテもあってか、旨いものが食べたくなり、こちらのお店を予約して訪れた。地下鉄鞍馬口駅から徒歩2分の場所にある割烹。午後6時に訪問した。
カウンターが八席と他にいくつか部屋がある模様。カウンターに案内され、まずはメニューを見る。アラカルトメニューも充実していて、どれも旨そうなものばかり。ただ、今日は初めての訪問ということで、コースをお願いしていた。
メニューから、東洋美人純米吟醸一合を注文した。しばらくして、ガラスの徳利に日本酒を注ぎ、それを氷で満たした器に入れる形で、用意される。見るからに涼しげ。盃に入れて頂くと、香りが広がり、程よく冷えていて、非常に美味い。
直ぐに、先付が用意される。先付は二色の魚素麺、身欠き鰊と山芋擦り流し。暑い日にもっとこいのお料理。魚素麺も優しく冷たい出汁で頂くと本当に旨いし、身欠き鰊の優しい甘さや山芋の滑らかさが、魚素麺の旨さを一層引き立てる。
椀物は、鮎一夜干しに冬瓜、蓮根、潤菜。鮎がこんなに椀種に合うなんて知らなかった。出汁に鮎の旨味が溶け出し、鮎の身はもちろん、冬瓜や潤菜もとても美味しく頂けた。この椀物には驚かれた。もちろんうれしい意味である。椀が旨いと顔がほころぶ。
続いて、向付が供される。鱧焼き霜、鰹、槍烏賊。鱧の焼き霜は程よい温度と炙り加減で美味しく頂けた。また、槍烏賊も旨味がたっぷり。
向付を食べている途中で椀種に使った鮎の骨唐揚げが出される。揚げ加減、塩加減もちょうどよく、日本酒が進んでしまう。
続いて八寸が用意された。大振りの皿に、北海道産のしま海老、鮹の子、鴨ロース、枝豆、玉蜀黍摺流し、松露麩とどんこ椎茸、胡瓜、松の実の胡麻白和え、鱧や小芋の揚げ物、ホウズキの実の中にワインで煮たフルーツトマトコンポートがきれいに盛り付けられている。どのお料理もとても繊細。例えば鮹の子は、ほんのり柚子を効かせた淡目の出汁で煮含めてあり、とても旨い。しま海老も旨味が濃い。鴨ロースも滋味豊かであり、玉蜀黍摺流しも甘味が心地よい。鱧や小芋の揚げ物は揚げ加減や塩加減もちょうど良く、松露麩、どんこ椎茸などの和え物もまったりとした旨味が感じられる。どれもとても旨いし、酒が進む。ここで日本酒がなくなったので、廣戸川特別純米をお願いする。これまた米の旨味が軽やかで料理によく合うもの。
続いて焼き物が供される。琵琶鱒幽庵焼きに薩摩芋レモン煮と山くらげ有馬煮が添えられている。焼き上がった琵琶鱒からはとても良い香りが漂う。頂くと品よい薄めの味付けなのに、旨味の塊。自己主張が強い。日本酒にも合うし、ご飯が欲しくなる。また、山くらげも歯ごたえが楽しいし、薩摩芋レモン煮は、薩摩芋の甘さを一ランク高めている。
続いて、小鍋が用意される。無花果に穴子、茄子を胡麻餡でまとめ、実山椒をかけたもの。見た感じはホワイトグラタンのように見える。スプーンで口に入れると、無花果や茄子の甘さ、穴子の旨味に、胡麻餡がクリームソースのような舌触りで、すべての部材を上手く纏め上げ、和食に仕上げてある。実山椒の風味がよく、とても美味しくいただけた。
最後に、香の物として、山芋の漬物、昆布、いぶりがっこが用意される。そしてすぐに土鍋で炊いた白ご飯と、出汁茶漬け用の出汁、なんと贅沢なことであろうか鱧の佃煮山葵添えが供される。
まず、大将がよそってくださるご飯を頂く。つやつや光り、文句なく旨い。最初は、香の物とともに土鍋ご飯の旨さを堪能する。茶碗が空になったのを見計らい、おかわりはいかがですかと大将が進めてくださる。無論またまた食べたいのでおかわりをお願いする。つやつやのご飯に鱧の佃煮と山葵を乗せて頂く。鱧の佃煮と言っても、少し濃いめにみりんやお醤油で炊いた物で、とても柔らかで、白いご飯にとても合う。本当に旨い。あっという間に2杯目も胃の腑を
通り抜けていく。そして恥ずかしいが、3杯目は、土鍋ご飯を全部よそって頂く。3杯目は、残っていた鱧と山葵をご飯の上に乗せ、出汁茶漬けとして頂く。出汁の香りが立ちのぼる。山葵の風味が効いた鱧茶漬けは、まずかろうはずがない。本当に旨い。お腹はち切れそうになったが、とても満足に思えた。

最後の水菓子はマンゴーとシャンパンのシャーベットに、蓮根餅、そしてすごく香りの良い煎茶が用意された。マンゴーシャーベットは爽やかで、体中がさっぱりとした感じになる。また蓮根餅は、黒蜜のようなものをつけていただく。最後にしっかりと甘いものを食べると、これまで食べた料理がくっきり生きてくる。 最後まで満足したお料理であった。
最後は大将と女将さんが店の外まで出て挨拶頂いただけでなく、この日に行われる大文字の送り火が綺麗に見える場所まで教えてくださった。
特別に高い材料を使っているわけではないが、どれも工夫がしてあり、お料理が出るたびに驚かされた。勿論どのお料理も美味しくいただけた。また大将の話は面白く、女将さんは美人で、なんだかすごく心地が良い。またこれからも度々訪れて、おいしいお料理をいただきたいと思う。
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店名 |
一献 うえ原
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ジャンル | 日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
075-432-8760 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
鞍馬口駅から74m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥6,000~¥7,999
|
支払い方法 |
カード可 (JCB、AMEX) 電子マネー不可 QRコード決済可 |
個室 |
無 |
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貸切 |
可 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキング有り |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
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公式アカウント | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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明けましておめでとうございます。本年最初の投稿になります。
この季節、寒い日が続く。風邪もよくなり、心からほっこり温まりたくなり、こちらの店を予約して訪れた。
まずは、雨後の月純米吟醸をお願いする。錫製の竹筒で供され、可愛い女将から盃に一献注いで頂く。フレッシュな香りで甘味と酸味のバランスがいい旨い酒。料理に対する期待がたかまる。
先付は、鯛の酒蒸し、海老芋と湯葉と餅銀杏が添えられ、霰ポン酢餡が掛けられている。鯛は、滋味深い味わいを称え、その味わいをポン酢餡が引き立てており、とても旨い。
椀物は、蟹真薯、平茸、壬生菜、京人参、松葉柚子。真薯は蟹のほぐし身がたっぷり。真薯の旨味に負けないように、出汁は少し強め。そこに平茸などの旨味が加わり、全体として非常に美味い仕上がりになっている。季節感も溢れており、いつも思うが、椀物が旨いと嬉しくなる。
向付は、鰆藁叩きと横輪、海苔醤油。脂の乗った鰆のたっぷりの藁で燻し焼きにしたもの。山葵をつけて頂くと香ばしさと旨味が口の中に溢れる。また、横輪は写真ではわからないかもしれないが、とても色合いが良く、ほどよく脂が乗ってとても美味そう。もちろん口に入れると、品の良い脂が広がり、間違いなく旨い。素晴らしい向付である。
八寸は、鴨ロース、つぶ貝、鱈の子旨煮、烏賊と葱の酢味噌和え、諸子おかき開け、柿バター
あん肝土佐酢ジュレ、金柑蜜煮。大将曰く、酒の肴のオンパレードとのこと。確かに飲みたくなるものばかり。鴨ローズの滋味深さ、諸子の優しいけどしっかりした味わい。つぶ貝や鱈子旨煮の素直な旨さ、あん肝の濃厚な味わい、酢味噌和えや金柑蜜煮の爽やかさ。どれをとっても素晴らしい。中でも柿バターは不思議な味わいで、これをあてにいつまでも飲んでいたい感じがする。季節感溢れる楽しい八寸であった。
途中で東洋美人純米吟醸を頂く。バランスのいい美味しい日本酒で、好みの一つ。八寸の料理によく合う。
八寸に続く焼き物は、鰤味噌幽庵焼、山海月(海月)が添えられている。脂の乗った鰤だと普通の幽庵だと負けてしまいそうに感じるが、味噌幽庵だと、鰤の旨味と味噌の香り、幽庵の爽やかさがうまく調和し、美味しく頂くことができる。これまた秀逸な一品。山海月の歯ごたえも楽しく、酒が進む。
こちらの店のスペシャリテであるこの日の鍋は、鱈と厚揚げの蕪霰卸しの小鍋。柚の千切りと水菜が添えられている。旨味の乗った鱈に、蕪の霰卸しが絡み、柚薫る出汁とともに頂くと、ああ旨いなと素直に思う。蕪が雪を表し、来るべき冬景色を熱々の鍋で表現している。出汁まで残さず頂いた。
最後に、土鍋で炊いた牡蠣ご飯。それに香の物として昆布、水菜、沢庵が添えられ、青さの味噌汁が用意される。大将が土鍋にふたを開けると、牡蠣と出汁のいい香りが立ち昇ってくる牡蠣は程よい大きさ。そこに小口葱が刻んであり、胡麻が振りかけられている。かわいい女将さんが茶碗によそってくださる。一口頂くと、牡蠣の香りが口から鼻腔、食道に広がり、その後、濃厚な牡蠣の旨味が口一杯に感じる。香の物や味噌汁を頂きながら、牡蠣ご飯を頂く。一膳食べ終わったところで、お代わりしようかかなり迷ったが、家でもこの牡蠣ご飯を味わいたいと思い、残りはおにぎりにしていただいた。本当に美味しいご飯を頂くことができた。
〆の水菓子は、柚子シャーベットに柿と葡萄のシャンパンジュレかけ、蕨餅、黒豆餡、これにお煎茶が付く。柚や柿等の爽やかな甘みとシャンパンジュレの香り高さが調和していて、すがすがしい。一方蕨餅黒豆餡は、洗練されているのに懐かしい味わいで、煎茶によく合い、ほっこりする。最後まで満足するお料理を頂けた。
こちらのお店、季節感溢れる間違いなく美味い料理と綺麗な盛り付けがとても素敵だが、それに加え、大将の軽妙な話や女将さんの可愛さが、料理に一層の花を添えてくださり、とても居心地よく、楽しく食事ができる。今年も季節ごとに訪れて、旨い料理と大将や女将さんとの楽しいひと時を味わいたい。