にっぽんワチャチャ・渡辺Lili 武道館でこってり濃厚な“二郎系ライブ”を約束!【ソロインタビュー連載第4回】
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5人組女性アイドルグループ「にっぽんワチャチャ」(通称ワチャチャ)が、結成5周年となる3月31日、念願の日本武道館ステージに立つ。2020年3月、新型コロナウイルス禍で世界が閉塞感に包まれていた中、大阪の3畳一間の事務所からスタートした彼女たち。厳しい状況でも、決してあきらめることなく「武道館公演」の目標を掲げ続けた。「NGなしアイドル」として全力で突き進んできたワチャチャは、夢の舞台を前に何を感じ、何を語るのか――。個性あふれるメンバーたちに1人ずつ迫るソロインタビュー連載。第4回は渡辺Liliにスポットを当てる。また、取材後、結成メンバーの鈴木Mob.(もぶぴ)、そして2期生の中村Ameが武道館公演をもって卒業することを相次いで発表。仲間を送り出す現在の心境も聞いた。(「推し面」取材班)
――日本武道館でのライブが目前に迫りましたが、現在グループではどのような活動をされていますか。
渡辺「グループとしては、ライブの本数を増やすことや、東京以外の地域に遠征して新たなファンを獲得する活動に力を入れています。商業施設でのインストアイベントを行い、アイドル自体を知らない方々とも触れ合う機会を作ることが多いですね。そういった活動が、今のグループ全体の基本的な取り組みになっています」
――ご自身が心がけていることはありますか。
渡辺「ファンの方々と一緒に武道館のライブを作り上げるという意識を持って活動しています。ただ、ファンの方々が推し疲れしないように気をつけていますね。応援してくださる気持ちにはとても感謝していますが、私たちの熱量についていけなかったり、何を考えているのかわからないと思われたりしないようにしたいんです」
――どのような工夫をされていますか。
渡辺「私の中での美学として、演者である以上、つらい姿をファンの方々に見せないようにしています。それを見せてしまうと、ファンの方も一緒に辛くなってしまうと思うので。それと同時に、ファンの方々が応援を義務と感じることがないように、『応援するのが楽しい』と思ってもらえるような発信を心がけています」
――活動の中で、例えばチラシを配る際に工夫していることはありますか。
渡辺「もともと関西出身なので、人との距離感がちょっと近いんですよね(笑)。全員を友達のような気持ちで話しかけるようにしています。ただ、いきなり『これ、どうぞ!』と渡すのではなく、まずは『こんにちは!』から始めて、少し打ち解けてから『実はこういうものを配っていて…』と話すようにしています。いきなり渡されると『この人誰?』って思われるので、自分自身を少しでも知ってもらってから配るようにしています」
――渡辺さんは大阪出身とのことですが、具体的にはどちらのご出身ですか。
渡辺「大阪の堺出身です。周りにはちょっとやんちゃな人が多い地域なんですが(笑)。実家は堺で、宝塚にも家があったりするので、豊中の方にもよく遊びに行っていました」
――関西と東京では、チラシを配る際の雰囲気や反応が違うと感じますか。
渡辺「そうですね。東京の方はとてもいい人が多いんですが、警戒心が強い方も多い印象があります。キャッチやティッシュ配りが日常的にあるからだと思うんですが、声をかけても無意識に『何か売られるのかな?』と思われることもありますね。ただ、一度話し始めると意外と打ち解けてくれる方も多いです」
――武道館公演に向けた活動の中で、印象に残ったエピソードはありますか。
渡辺「個人の活動として、原点回帰としてコンセプトカフェやバーに1日ゲスト出勤させてもらい、初めての方にアイドル活動を知ってもらう告知活動をしていました。その中で、大阪の店舗に遊びに行った際、5~6年前に私がコンカフェで働いていた時のお客様がたまたま来てくれたんです。ずっとSNSを見てくれていて、『実は武道館のチケット買ってるよ』と言ってもらえて、とても嬉しかったです」
――懐かしい再会ですね。他にも特別なエピソードはありますか。
渡辺「普段は5人で活動していますが、ユニットとして緑担当の(遠藤)Nozomiさんと2人でライブ活動もしています。その活動でも、昔のお客様と再会することがあり、『チケット売ってます!』と営業していると、私たち2人のファンの方が信じられないほど協力してくれるんです。『こんなに招待してくれたんだ!』と驚いたりして、3回連続でそういうことがあった時は本当に笑ってしまいました。ファンの方や、これまで出会った人たちに支えられているなぁと実感しています」
――ファンの方々や昔から応援してくれている人たちにとっても、今回の公演が一つの区切りのように感じられるのではないでしょうか。
渡辺「そうですね。ファンの方だけでなく、私の両親や親戚もそう感じているようです。実は、私がこういう活動をしていること自体を知らなかった親戚が『あんた武道館立つんやろ。行くわ』と連絡をくれたりして。この武道館の公演をきっかけに、また新しいご縁がつながることがとても多いです。本当に意外なことがたくさん起こっていますね」
――昨年12月には2枚のアルバムをリリースされましたが、その中に収録された「キミとクエスト。」はどのような楽曲ですか。
渡辺「私たちがデビューライブで初めて披露した曲です。当時のグループ名は『にっぽんワチャチャ』ではなく、『にっぽんのウイルス』でした。これは、楽しいという感情をいろんな人に伝染させたいという前向きな意味で付けた名前だったんですが、コロナ禍の影響で思うように活動できませんでした。デビューライブ直後に緊急事態宣言が出てしまい、3本しかライブができなかったんです」
――そのような中で、この曲に込めた想いとはどのようなものだったのでしょうか。
渡辺「歌詞の内容は、どんなことがあっても夢を叶えようという前向きなものです。当時、夢と希望を抱きながらも厳しい現実に直面していた中で、この曲が私たちにとって大切な支えになりました。私たちは『お笑い特化型アイドル』を名乗っているので、楽曲やパフォーマンスもコミカルなものが多いんですが、『キミとクエスト。』は私たちの核となる本心が詰まった曲なんです。この曲を通じて、『私たちはこういう気持ちでライブをしている』ということを伝えられるので、今でも特別な存在ですね」
――そのような思いが詰まった曲なんですね。他の楽曲のリリースについても教えてください。
渡辺「12月に、ファンの方々が選んだベスト曲を集めたアルバムと、新曲を収録したアルバムの2枚をリリースしました。ベストアルバムには、当時50曲以上あった中から選ばれた12曲が収録されています。それを記念して、ベストアルバムの収録曲を予想するライブを開催しました。1位から12位をすべて当てた方にはチェキ券をプレゼントするという企画で、ファンの皆さんもゲーム感覚で楽しんでくれました」
――武道館公演では、オープニングアクトとして他のアーティストも出演されるとのことですが、どのような経緯で実現したのですか。
渡辺「オープニングアクトの方々には、開場中や開演前の時間を使ってライブをしていただきます。私たちだけでは知っていただけない層のお客様にも笑顔になってほしいし、『にっぽんワチャチャ』を知って楽しんでもらいたいという思いがありました。また、仲のいいアーティストさんに『一緒に盛り上げてくれない?』とお声掛けして、同じステージに立つことで新たな絆も生まれると思い、今回の企画を進めました」
――オープニングアクトに関連して、クラウドファンディングの取り組みもあるそうですね。
渡辺「そうなんです。クラウドファンディングの形で支援してくださる方100人を目標にした企画を行いました。これでオープニングアクトも、私たちのライブも楽しめる仕組みにしました。これにより、お目当てのアーティストを見つつ、『にっぽんワチャチャ』のライブも体験していただけます。ファンの方々も、盛りだくさんの1日を楽しんでいただけるように考えました」
――クラウドファンディングを通じて、多くの支援者の方々の思いを感じられたのではないでしょうか。
渡辺「本当にそうですね。支援者の方々が達成に向けてとても頑張ってくださり、心強い仲間がいるんだなと改めて感じました。皆さんの力に背中を押されている思いです」
――『にっぽんワチャチャ』のライブの魅力と、武道館への意気込みを教えてください。
渡辺「他のアイドルさんが、可愛さや歌、ダンスの完成度で勝負する中で、私たちはそのどれも飛び抜けた部分があるわけではないんです。でも、だからこそ関西のノリや個性を生かして、腹を抱えて笑える演出や、『何これ!?』と思わせるようなライブを作り上げています。たとえば、人形が飛んだり、お金が舞ったりと、見て楽しむ要素をたくさん詰め込んでいます。例えるなら、他のアイドルが洗練された有名ラーメン店だとしたら、私たちは二郎系ラーメンのように、こってり濃厚でインパクトのあるライブをお届けする感じです(笑)」
――本番はどのようなライブを目指していますか。
渡辺「約束の武道館と位置付けているので、今まで応援してくださった方々の気持ちを絶対に裏切りたくないです。ファンの方々と3年で武道館に立つと約束していたのを少し延長して実現する形になったので、その分も込めて心から楽しめるライブを作りたいと思っています。広いステージで、これまでの『にっぽんワチャチャ』の最高のライブをお見せします。ぜひ楽しみにしていてください!」
――日本武道館はこれまでのステージと比べても圧倒的に広い空間ですが、その中でお笑い要素を含めた演出をどのように計画されていますか。
渡辺「今までは本当に8畳くらいの小さなステージで、小道具も見てすぐわかる大きさのものを使っていました。でも武道館は何十倍も広いので、ぬいぐるみ一つ取っても、もっと大きなものにしないといけないですし、大人の力を借りた演出も必要になってくると思います。ただ、それだけではなく、例えばモニターを使ったり、広いステージならではの演出でお客様に楽しんでもらいたいです。また、客席の近くに行ってお客様と直接触れ合うようなことも考えています」
――大阪を拠点に活動していた時期もありましたが、関西から応援に駆けつけてくれるファンの方も多いのでしょうか。
渡辺「もともと1年間は大阪で活動していたんですが、大阪のアイドル文化は東京に比べると規模が小さくて、ここではこれ以上の成長が難しいと感じて上京しました。上京後も地元や県外から応援に来てくれるファンの方がたくさんいます。特に大きなワンマンライブの際は、必ず駆けつけてくれる方が多いですね。交通費や時間をかけて来てくださるのは、本当にありがたいです」
――今回の武道館公演も年度末という忙しい時期ですが、ファンの方からの声はどうですか。
渡辺「年度末なので会社員の方々には本当に申し訳ないなと思うんですが、それでも『なんとか時間を作るね』って言ってくださる方が多くて…。実は私もOLをしていた経験があるので、年度末の忙しさはよくわかるんです。本当にいい人たちに支えられているなと感じます」
――武道館という大きな目標がありますが、その先に実現したい夢や目標はありますか。
渡辺「このグループが初めてのアイドル活動で、未経験からスタートした私にとって、これまでの5年間は本当に目の前のことに食らいつく日々でした。それは今も変わりませんし、正直、武道館以外のことはあまり考えられていないんです。ただ、私はこの活動を“天職”だと思っていて、歌って踊ることだけでなく、ファンの皆さんに楽しんでもらえることを考えたり、皆さんの顔を見るのが本当に幸せです」
――その想いが伝わってきますね。
渡辺「今は、武道館のワンマンライブで皆さんの顔をしっかり見たいという一心です。ライブが終わった後のことはどうでもいいくらい、今はそれしか考えられません。でも、この『渡辺Lili』という仕事をさせていただける限り、この道を続けていきたいです。そしてこれからも、渡辺Liliとして皆さんに元気や楽しさを届けたいと思います」
<追加分>
――結成当初から一緒に走り続けてきた鈴木Mob.さん、2期生中村Ameさんがそれぞれ卒業を発表されました。発表を受けた心境をお聞かせください。
渡辺「最初聞いた時は驚きがやはり大きかったです。デビュー当初から当たり前に同じ時間を過ごしてきたMob.ちゃん。2期生として色々葛藤のある中共に走ってきたAmeちゃん。5人での活動が当たり前だったので、驚いたことは間違いないのですが、彼女達の夢に向かってのステップアップという、前向きな決断なので不思議と素直に2人に頑張っておいでと背中を押せました。
もちろん卒業後は違う時間を過ごす分寂しさはありますが、環境が変わるだけでお互いの思い描く未来に向かって走ることには変わりないですし、いつまでも私達はメンバーで変わりないです。なので今は心から彼女達の夢を応援しています」
――この5人体制で臨む最初で最後の武道館になります。残り少ない5人での期間をどのように過ごしていきたいですか?
渡辺「毎日一分一秒も無駄にせず、5人で活動できる事を噛み締めて、今まで以上にワチャチャらしく過ごしたいです。にっぽんワチャチャメンバー5人と運営達がずっと夢を見てきた物語の集大成なので、私達のコンセプト通り、会場皆を笑顔にするよう頑張ります!」
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